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目覚める野生と本能 ちょっとした悪戯

 早朝から農場でちょっと一仕事

 ケレスとクロノアを叩き起こしたのは悪いと思うが、今は二人ともご機嫌なので問題はないはず。

 作ってほしい植物の種を生み出して貰い、また埋めて貰う。

 後は成長した端から刈り取り作業、刈り取った後は纏めて乾燥し粉末にする。

 粉末を固め棒状にした物、枝のままの物も長さをそろえる、

 作った物を三人で粉末は瓶詰、棒と枝はそれぞれ10本1束にして纏めていく。

 加工するときに落とした実をアルコールに漬け、花も大量に集め徹底的に搾りアロマオイルを取り出す。

 取り出したアロマオイルは瓶詰め、アルコールを蒸留し、匂いを飛ばし濃度を高めた物と一緒にする。

 その後竹の水分を飛ばし串を作る、こちらは5本1束で纏める。

 出来上がったものを1種類づつ取り、それを1セットとしてどんどん纏めていく。

 20セットほどできたところで作業は完了。

 後は屋敷に戻り試供品をセット、隣に袋詰めした物を置いておく。

 効果は直ぐに出ないだろうがどうなるか楽しみだ、ケレスとクロノアも少し楽しみなようだ。


 朝食後少しふわふわとした様子で猫人、虎人、獅子人のメイド達がセットしていた物の所に集まる。

 各々隣に置いてある袋を手に取りその場を去っていった。

 うむ、何時もながら効果は確かなようである。

 ケレスとクロノアも全て無くなってるのを見て満足そうだった。

 今から数日後が楽しみである、セットしてあったものを撤去しその場を立ち去った。

 置いたままだとそこから離れないメイド達が出てくるからね…


 配布から一日後。

 まだ普段とはあまり変わらない、ただ平常時よりは機嫌は良い。

 仕事も捗り、早めに仕事を終え少しウキウキした様子で夜を待つメイド達もいる。


 二日目。

 昨日より機嫌が良く、仕事も早く終わるように。

 他のメイド達の手伝いにも入ったりと、屋敷全体の仕事が捗るようになる。


 三日目。

 少しふわふわとした感じになり始める。

 仕事の速さは変わらない、ケレスとクロノアがうずうずとし始める。


 四日目。

 猫人族のメイド達が恍惚とし始める。

 少し仕事が手に使なくなってくる、ケレスが恍惚としていた猫人族のメイドを連れていく。

 クロノアはまだ見ているだけだった。


 五日目。

 猫人族のメイド達が部屋から出てこなくなる、虎人族と獅子人族のメイド達がふわふわとし始める。

 ケレスが猫人族のメイド達を一人づつ部屋から連れ去っていく、クロノアも何人か連れて行った。


 六日目。

 ケレスやクロノアの部屋から連れ去られたメイド達の騒ぎ声が聞こえる。

 ドタバタと騒がしかったと思えば嬌声も上がったり、急に静かになったりしている。

 虎人族と獅子人族のメイド達も部屋から出てこなくなりつつある。


 七日目。

 虎人族、獅子人族のメイド達が部屋から出てこなくなる、再びケレスとクロノアがすべて回収していった。

 農場や花壇を整備していたメイド達が居なくなる。


 八日目。

 ケレスとクロノアが部屋から出てくる、服は少し乱れているが満足げな表情。

 農場と花壇に行き二人で全て終わらせていた。

 その後連れ去ったメイド達を連れ入浴後、メイド達をまた部屋に連れ込み翌日の朝まで引籠った。


 九日目。

 狐さんが少し気にし始める。

 狐さんと過ごし時間を増やし少しでも長引かせるように頑張る。

 農場と花壇などはケレスとクロノアが全てこなしているので問題は出ていない、なので少し気にしているだけに留まっている。


 十日目。

 1日中狐さんと過ごしたので狐さんは特に気にしなくなった。

 引き延ばしに成功したためケレスとクロノアはまだメイド達を連れ込んだままで解放はしなかった。


 十六日目

 ケレスとクロノアの部屋の扉が消し飛ぶ、ついでに屋敷に大穴が空いた。

 連れ込まれていたメイド達は衣服が乱れたまま部屋の外へ飛び出し縦横無尽に暴れはじめる。

 ケレスとクロノアは目を回して気絶していた。


「ケレスにクロノア、説明を」

 狐さんが即座に暴れていたメイド達を捕獲、身体能力を下げる首輪をつけて部屋に放り込み、二人の目が覚めるのを待ってから説明を聞いた。

「最近メイド達と戯れてなかったので、気兼ねなく遊べるように、とのご主人様の配慮により遊んでおりました」

 うん、これに関しては一応狐さんの許可は得ているのでお咎めは無い。

「何時もであればメイド長がそろそろ止めるであろう時間が経過しても止めに入らず、その後も暫くくる気配がなかったので延長を…」

 ただ延長しただけで有れば後で話を通せばこれも問題はない、たまにある事だし。

「ただ…長く過ごした結果少し悪戯心が出てしまい、少しばかり多く摂取させてしまい…」

「それぞれ連れ込んでいたメイド達に一斉に襲い掛かられ、気絶するまでじゃれ付かれてしまって、気を取り戻した時にはこうなっていました」

 適度な量なら軽いほろ酔いと恍惚、少しうずうずし動くものを追いかけるくらいで済む。

「適量を超え過剰摂取させこうなってしまったと…まあ過ぎてしまったものは仕方がないので、二人は壊れた物の修繕をするように。

それと暫くは連れ込んだメイド達との接触を避け、花壇と農場も二人で回すように。

あれは完全に抜けるまでは元に戻りません」

「申し訳ありませんでしたメイド長」

「すみませんメイド長」

 ケレスとクロノアは謝罪の後は壊れた物の修理に取り掛かった。


「完全に抜けきるまで暫く掛かりそうですが、どうしましょうか」

「軽く見た感じでは7日位部屋に閉じ込めておけば抜けると思う、そこまで効果が強い物は作ってないし」

「7日ですか…7日間これが響き渡るのは少し他のメイド達には毒ですね」

 部屋に閉じ込め暫く立った頃から嬌声が響き渡っている、皆仲良く理性が吹き飛んでいるので乱れているらしい。

「部屋に閉じ込め続けるのもストレスで悪化しそうですし、海に連れて行きましょうか」

 嬌声が響き続けると他のメイド達も危なくなるので海に解き放つことにした。


「ここなら魚もいますし、森に建物と欲求をほぼ満たせますし、完全に抜けるまで置いておけばよいでしょう」

「そうだね、5日目くらいに様子見て大丈夫そうなら予定通り7日目に一人づつ検査して連れて帰るという事で…」

 理性が吹き飛び本能剝き出しに近いメイド達を海に解き放ち屋敷へ帰った。


 海にメイド達を解き放ち、その後は普段と変わらない日々を過ごしていた。

 空いた大穴は今ではすっかり元通り、ただ暫くの間は猫人族や虎人族、獅子人族のメイド達の姿を見ることができないが、それ以外は概ね元通り。

 身体能力抑制の首輪も外せないようにしてあるので海の家が壊れることも無いだろう、壊れてたら泣く。

 少しの間とは言え猫科の獣人族に会えなくなって少し寂しそうだが完全に抜けるまでの我慢である、こっちも会えなくて辛いし。

 後、海に解き放ったから魚が捕りに行けない、ルシフに頼めば大丈夫かな…?


「あれだと治るのにまだかかりそうだねー、15日は掛からないだろうけど10日くらいはかかるかもねー?」

「見立てだと7日だったけど思ったより効果がきつかったか」

 ルシフに魚を捕ってきてもらうついでに様子を見て貰ってきた。

「狐がかなり効果の強い首輪をつけてるから建物とかは無事だね、壊れた所は何所にもないよ。

長引く理由は野生化してるから正気に戻るのにちょっと時間が掛かるのと、正気に戻った時に羞恥心が爆発して出てこれなくなるから」

 あー…本能に従い暴れ、乱れて野生化した時にふと正気に戻ればそれは…ねぇ…?

「というわけで迎えに行くなら立ち直るであろう15日目以降がいいね」

「狐さんに伝えとく」

 魚を受け取り収納した後狐さんの所に向かった。


「と言うわけでルシフが言うには15日目以降の方がいいらしい」

「流石に15日は長いですね、ケレス達の寂しさも爆発して農場が機能しなくなるのも避けたいですし」

 何か早く治す方法は無い物か…

「手っ取り早く治すならご主人様を海に放り込んでくればいいよ」

 ルシフが急に現れて何か言い出した。

「今は本能に負け、従い、野生にちょっと帰ってるだけだから、ふと正気に戻った時の羞恥が強くて立ち直るのに時間が掛かるだけ。

そこにご主人様を放り込めば後は野生と本能に従い襲いかかるはずだから、ご主人様の頑張り次第かな?

羞恥を上回る事をしてあげて上書きすれば正気に戻っても問題はないはずだよ」

 飢えた獣の中にか弱い子狐を放り込めばいいとおっしゃっておられる…いや子兎の方がいいか。

「それで治るまでにかかる日数は?」

「今すぐ放り込めば8日目の昼には」

「では今すぐ海に投げ込みましょうか、ご主人様準備はよろしいですか?」

「え?」

 狐さん説得用の子狐形態から少しいじり子兎さんになったとこで返事を待たず海に放り込まれる。

「では9日目の夕方にはお迎えに参りますので」

 門は閉じられ帰れなくなった。

 周囲には目をぎらつかせ興奮したメイド達、服は所々破れ髪の毛等も荒れ放題である。

 少しでもの抵抗にと闘争を試みるが逃げ道を塞がれなすすべもなく捕まる。

 今から子兎さんは美味しく頂かれてしまうんだなぁ…と、思いながら、メイド達の群れの中心に連れて行かれ長い長い宴が始まった…


 野生に帰り本能に身を任せた長い宴が終わり皆正気に戻った頃。

 皆を連れて宿泊施設に行き今までの汚れを全て落とす。

 その後荒れた髪や尻尾を一人づつ丁寧に整えていく、メイド達は羞恥心に負けることはなかったらしい。

 ただ破れたメイド服などの代わりは無いので宿泊施設に備え付けてある水着を着て過ごしている。

 ケレスとクロノアの悪戯心から始まった騒ぎだったが、今はちょっとしたバカンスになってるのでこれもこれでよかったのかなぁ…と思いつつ迎えを待った。


 迎えが来て猫人族達を回収したと思ったら、今度は何か興奮している犬人族や狼人族が送り込まれてきた。

 食事に一服盛り本能と欲求を刺激したらしい、メイド達は狐さんに待てをされている状態で飛びかかりたい欲望を我慢しているようだ。

 ルシフが門への道を塞ぎニヤニヤしている、今回は狐さんとルシフも混ぜての宴が始まるらしい…

 再びせめてもの抵抗にと逃げようとするが三姉妹をけしかけられ捕まる、その後宿泊施設に連れて行かれ7日ばかり宴が続いた。

 狐さんは―

「ちょっとした悪戯を仕込んでおいたので楽しみにしておいてくださいね」

 ―と言っていたが…まだ何か有るらしい…


 その後も龍人族、森人族、半人族、人魚族、精霊族等、各種族のメイド達が宴の終わりとともに入れ代わり立ち代わり…

 屋敷に住む全種族のメイド達との宴が終わるまで海から帰れなかった。

 食事はほぼ全て魚介だったのでもう当分魚を見たくない…

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