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旅行だー 殴ったら壊れた

「さぁやって参りました南の島!海が!魚が!私を呼んでいる!」

「叫んでないでホテルでさっさとチェックインを済ませますよ、遊ぶのはそれからです」

 空港の前で待っていた車に乗り込みまずはホテルへ移動、チェックインを済ませ各自割り振られた部屋で荷物整理、ここからは各自自由行動、海に行くも良しホテルでのんびり過ごすも良し、船を借りての釣りは明日になるが、もうお昼過ぎだしね、先に遅めのお昼を食べてから出かけようかな。

 時間もかからず食べられるものと言えば…そばかなぁ、チャンプルーもいいけどここはソーキそばにしておこう、食べるのにそれほど時間がかからないし何より美味しい、ゴーヤは…うん…美味しいと思って食べれる人だけが食べればいいと思う…体にいいからって無理に食べる方が身体に悪いと思う…体は一時的に健康になっても精神が参ったら元も子もない、肉体的なダメージと違って精神的なダメージは癒え難いのだ…


 おそばも食べて気力充実、砂浜の方に行ってみようかな、誰かが釣りしてたら夕方近くまで釣りをしてから戻ろう、誰も釣りをしていない様なら地元の釣具屋でも廻ってどんな道具が良いか、何所で何が釣れるかを聞いて回ろうかな、前回はアリスとアヤカの言ってたGTだけが頼りだったし、もうちょっと色んな種類を釣りたいしなぁ…

 砂浜の方では何人かが釣りをしており、釣れてはいるようだが…それほど大きい魚ではないなぁ、砂浜は後で行くとして先に釣具屋廻りだな、何所で何が釣れるか聞いてからでも遅くない、まだ初日だし焦る事も無いな。

 道行く人に釣具屋の場所を聞こうとしたが、地元の人ではなく観光客で場所を知らなかったので適当な店に入り店員さんに聞けばリゾートバイトに来た人で場所を知らず…釣りをしている人ならわかるだろうと引き返して聞いたら、釣り旅行に来てルアーを適当に投げているだけで何所で何が釣れるかは一切情報が無い状態でやっているらしい、釣具屋の場所も知らないとの事なので釣具屋を探すのは諦め、同じように情報無しで適当にルアーを投げようかな、何が釣れるか分からないのはそれはそれで楽しいしね。

 適当に浜を歩きながらここかなーと言うところに投げては誘い、南の島らしい色鮮やかな魚を釣り上げたりしつつ夕方まで過ごし6時前に撤収、釣りはまた明日だな。


「ゴーヤ嫌い…」

「何でも食べるのに珍しいですねぇ、南と言えばこれ、と言える食材なんですけど」

「食べ慣れてたり美味しいと思える人以外は口にできるような味ではないと思う…以前来た時に頼んだ奴は何とか食べたけど、もう絶対注文しないって決めたし…」

 夕食に出てきたのはチャンプルー各種にラフテーに、観光向けと言った料理が多め、なのでゴーヤも当然の如くならんでいる、別にゴーヤでなくてもさ…ピーマンでいいじゃない…もしくはパプリカ…

「慣れると美味しいですけどねぇ?」

「慣れないと美味しいと思えないのは何だかなぁ…」

「下処理をちゃんとしてないのを食べたんじゃないですか?下処理も何も無く調理すると洒落にならないくらい苦いですよ、その苦味も他の食材に移るので…」

「そのせいかどうかは分からんねぇ…何せ一口目でウッときて、二口目にはもう…食べるな吐き出せと…」

「そこまで苦いなら私達も今現在口にすらしていませんよ、欠片だけでもいいから食べてみたらどうです?」

「んー…じゃあちょっとだけ…」

 以前のは脂汗が流れるほどの代物だったが、今出ている物は皆顔色一つ変えず食べているし…少しだけ食べてみるか…

「んー、んー…あー…これなら何とか、食べれるかな?以前食べたのは一体なんだったんだろうか…」

「下処理していないゴーヤじゃないですか?下処理もしてない、生のえぐい位苦い物を健康だなんだって飲むパフォーマンスも有りますけど、味覚が壊れているか後で吐くか、頭がおかしいかのどれかじゃないですかね?

そんな物ありがたがって飲む前に自分の食生活から見直せって話ですよ」

 これならまだ食べられる範囲に収まっている、ゴーヤ1に対して他の物を3とか4で合わせないと辛いけど、以前のアレは本当に何だったんだろうなぁ…嫌がらせか何かだろうか…

「明日は船を予約してありますので、朝食を食べたら皆でお出かけですね、二手に分かれての行動にはなりますが。

釣りに行く方は恵里香の方に、マリンスポーツに行く方は私の方に集合と言う事で、他に行きたい所があればそちらを優先してください、強制ではありませんので」

 ふぅむ、明日はどうしようかね、船で行くか浜や磯で釣るか…明日の気分に任せるか。


「ああー…巻いても巻いてもまた持って行かれるこの感じ…これを釣りに来たんだ!って実感がわきますね」

「がんばれー、釣り上げたらハタの刺身が待ってるぞー」

「かけたばかりだし、間違いなく釣り上げる前には無くなるでしょ」

「あっあっ、あっー!だめっ…せめて一切れは残しておいてっ!」

「はっはっはっ、どうした?これか?これが欲しいのか?んー?どうしたぁー?」

 まだかけていない4人は早々にルアーを引き上げ、後ろの方でこっそり釣って捌いていたハタの刺身を食べ、現在格闘中のアヤカに見せ付ける様に食べて、そして挑発している…集中力を削ぐような真似してどうするのよ…あ、食べさせて上げた。

「んー、余り味わう余裕が無いのが悲しいです…」

「がんばれー、こっちは刺身を食べながら応援しているぞー」

「ぐぎぎぎぎ…お前らが掛かった時に煽り倒してやるから覚悟しとけ…」

 んー、釣りあがるまでまだまだかかりそうだねぇ、ハタも全部捌いちゃったし、お茶でも淹れてのんびりしましょ、旅行前に作ってきたポットに茶葉を入れ、お湯を注いでちょっと待つ、後はカップに注いでティータイム、お茶菓子はハタの刺身だけど…熱い緑茶の方が良かったか…

「ポットとカップの模様が可愛いですねぇ、何処かで買ってきたんですか?」

「んー?自分で焼いて作ったやつ、模様とかも自分で決めて描くの」

「何でもやりますね…最近車庫にゲームセンターを作ったかと思えば、自作で焼き物…よく分かりません」

「のんびりしてるのはいいけど取り込み手伝って貰えません?支えるだけで精いっぱいなのに1人でどうやって取り込めと?」


「ほら、頑張れ頑張れ、早く釣り上げないとそろそろ引き上げる時間だぞー」

「もうちょっとだから待ってー!」

「あっとすっこし、あっとすっこし!」

「よーし、取り込むぞー、せー…のっ!よし上がったー」

「あぁー…疲れたぁー…もう動けなーい…手に力が入らない…」

「ほら、へばってないでサイズを測るぞー、120…2、122だな、記念撮影する価値なし!」

「ひどっ!あんなに苦労したのに!?」

「まだまだチャンスはあるからこれに満足せずもっとサイズアップを狙って行かないとね、目指せ160オーバー!」

「と言うわけでグッバイGT、せめて後30センチは大きくなって帰っておいで」

 記念撮影する事も無く、GTは海に返され泳いで行った、まあ、時間も押しているし、目標が160ならこれに満足して記念撮影、と言うわけにはいかないか。

 明日もGTを釣りに来るみたいだし、船を借りて別行動しようかな、釣りたいのはGTじゃなくてアーラミーバイ、あんちゃんがこれも良いとお勧めしてたし、釣りたい所だねぇ…

 ホテルに戻り、合流した所で観光を兼ねた夕食へ、まだ陽は落ちてはいないが観光を兼ねているので丁度いいと言えば丁度いい、適当に観光した後、これまた適当なお店に入り夕食、ソーキも悪くないが…ここは山羊そばでいこう、山羊そば大盛りのラフテー単品、稲荷寿司も付けてこれぞと言った組み合わせに。

「ここに来てそばと言えば大体ソーキを連想しますけど、てびち、中味、ゆし豆腐、山羊に焼き、宮古に八重山と結構豊富ですよね」

「私は軟骨ソーキ、とろっとろになってるのが何とも…」

「中味のモツも結構癖になります、てびちも見た目は結構アレですけど美味しいですよね」

「足が入ってるからね、まあいくら食べても足は出ないから好きなだけ食べるといいよ」

「特に上手くもないですし、食べて出るのは足ではなく腹です、そもそも代金は全て私持ちです、恵里香達が払うわけじゃないでしょうに」

 でも予算を超えるほど食べたら足が出るのは確か、どっちも正しいとも言えるかなぁ…


「いやー、満足満足、ホテルで食事ってのも悪くはないけど、美味しい物を食べるなら市内でやっているお店ですよね、町外れに有る所もいいけど」

「明日は朝夕とホテルでの食事ですので、お昼は各自で調達するように、美味しくても毎日食べるとすぐ飽きが来ますからね、明日の夕食はこことは全く関係のないコース料理です、それで一度覚えた味や感覚をリセットしてください」

「あ、そうだ、明日は私別行動するから、ちょっと別の魚を釣りに行ってくる、だからお昼も別に取るかも」

「はい、わかりました、他には居ませんか?」

「あ、私ついて行ってみたいです、目標ではないですけど一応GTは釣れましたし」

「アキラも別行動…と、お金は足りそうですか?心許無ければお渡ししますよ?」

「あー…今お財布の中に入ってるのは…ひのふの…大丈夫かな、無くなりそうだったらルシフから貰った分が有るし」

「そうですか、ではホテルまで戻ってから解散ですね、それ以降は明日の朝までは自由行動と言う事で」

「よーしっ!ゲームコーナーで遊ぶぞー!皆の者ついてこーい!」

「高級リゾートホテルっぽいのに、普通にクレーンゲームが有ったり、アーケードの筐体が有ったり、侵略者を撃退する古い筐体が有るのは何故なんでしょうね…?」

「それは家に置きたくても置けない、遊びたくても立場上なかなかそういう機会が無い、そう言った方々に人気ですよ?

何所からどう見ても出来る1流の人って感じで、そう言った物に興味が無い様に見える人が、家に言って見たらカップ麺を箱買いしていたとか、家の一角に所狭しと筐体が並べられていたとか。

見る人が見たら幻滅される可能性も有りますから、理解のある人ならいいですけど、ゲームは絶対悪と言わんばかりの人も居なくは有りませんからね。

そう言った人が周りにいる方達はこう言った所でそれを心行くまで堪能するわけですね、朝昼は外で遊び、夜はゲームコーナーで好きなゲームに興じる、そんな感じですね。

テレビやマスコミ等の関係者は基本的には立ち入り禁止以前に、とある方の所持物件なので、その方からの紹介が無ければ入る事すら許されませんよ、正面にある海も含め、許可を得ている人でなければ船やヘリでの進入も禁止です」

「急患などが出た場合はどうするんですかね…」

「医師なんかも詰めてますし、ヘリその物やパイロットも居ますのでそのままヘリに乗せられて本土の大病院へ、ですね。

ある意味では聖域とも言えますね、誰にも立ち入られることも無く、好きに遊べるリゾート地として」

「よく宿泊許可が下りましたね…アスカの所でも無理な気がしますけども…」

「各地にホテル等を所持している方が知り合いに居ますからね、良い宿泊場所が無いかを聞けばすぐここを紹介してくれましだよ」

「はえー…お嬢様ってやっぱり結構すごいんですねぇ…」

「色々とあるんですよ、色々と…」

「うおおおおおぉぉぉー!!パンチングマシーンが壊れたあぁぁ!!」


「一応修理代は出さなくても良いとの事ですが、今後パンチングマシーンは禁止」

「はい…」

「パンチングマシーンって壊れる物なんですねぇ、結構頑丈なイメージが有りましたけど」

「押し込むように殴るとポイントは稼げるけど、あれはポイントを稼ぐ方法であってその瞬間の破壊力じゃないからね、破壊するならこうびしっと」

「説明してないで少しは反省しなさい」

「すみませんでした」

ゴーヤ

下処理してないと吐くほど苦い

下処理してもある程度は苦いので駄目な人は無理せず諦めよう、無理して食べる方が身体に悪い


そば

ソーキやら山羊やらいろいろある

取りあえず好きなのを食べたいだけ食べるスタイル、どれだけ食べても足は出ないけど、お腹は出る

でもてびちを頼むと足が出る


パンチングマシーン

殴った所で止めず最後まで押し込むとポイントが稼ぎやすい、殴るというよりは叩きつける

恵里香さんは押し込むことも無くマシーンを破壊した、エラーが出たのではなく修理工場送り、もしくは買い替え

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