焦らしも大事 かぞくだんらん(別居中)
えぇ…なんでぇ…
お買物でスーパーまで歩いている間、片手間に出来るからと始めたソーシャルゲームを始めて2日目、プレイしていると何やら急に画面が変わりゲームで遊べなくなった。
何やら不正がどうのこうのでアクセス制限、アカウントを停止だの抹消だのと表示されている。
不正をした覚えもなければ、当然規約に違反する事はしていない、うーん…わからん…
アクセス制限なるもので規約も読めないので何が引っかかったかも確かめようがない。
どうした物かと少し悩み、まだ始めて間もないのでスパッと諦める事にした。
まあ、よくある事だし、また何か新しいゲームを探そう。
山を下り、人や車が多く行き交う場所まで出てきたので携帯電話をバッグに入れ、代わりにチラシを取出し特売品を再確認。
必要な物は…卵が1パック、合挽き1キロ入りが1パック、牛切り落とし1キロ1パック、豚バラ1キロ1パック、鶏胸と腿が1キロずつ…
玉ねぎが5キロ入り1ネット、人参2キロ入り1袋、濃口醤油が1本、麺つゆ1本、サラダ油2本、調理酒1本、味醂1本…
調味料関係は他にも塩に砂糖に胡椒に味付けポン酢にと、買う者には赤い丸と個数が書かれている。
野菜類は玉ねぎと人参だけと言うのも何だかなぁ…
特売だけあってそれぞれのコーナーにお目当ての物を買いに来た人達が殺到している。
だが店員さんを除けば男性は居ない、飛び込んでいく勇気がないのか、威圧されて近づけないのか、遠巻きに見ているだけである。
調味料などは余り人だかりができていないので後回し、先に玉ねぎを人参を確保してからお肉のコーナーへ。
お肉は買えなくてもどうとでもなるので様子見、人だかりは消えておらず、飛び込んでいくのも何だかなぁ、と言う事でその場を離れ調味料を籠に入れて行き、最後にもう一度様子を見てから買うかどうかを決め、人が減っていなかったのでお肉は諦めてお会計。
調味料を袋に詰め、玉ねぎと人参を持ち、家まで持ち帰る。
いったん屋敷に帰って大豆も採ってこないとなぁ…
お買い物を済ませた後は屋敷に戻り、大豆を10キロほど収穫、特売だったお肉と同じ量のお肉に変え、葵さんの家の冷蔵庫に入れていく。
合挽き肉はハンバーグにするので冷蔵庫に入れず、炒めた人参と玉ねぎと合わせ、塩、胡椒、ナツメグを入れてよく捏ねる。
捏ねた物を半分に分け、片方は卵やパン粉を牛乳に浸した物と混ぜ、もう片方はパン粉などは入れず煮込み用に。
パン粉を混ぜたほうは冷蔵庫に、混ぜていないほうは表面を焼き、軽く煮込んで漬けこんでおく。
夕食前に煮込んで仕上げ、パン粉を混ぜたほうは早めに冷蔵庫から取り出し、常温に戻してから焼くだけ。
夕食の仕込みが終われば昼食の用意、夕食が煮込みと焼きハンバーグの2種なので軽めに。
レタス、トマトを中心としたサンドにオニオンスープ、マッシュポテトを添えて出来上がり。
脂っ気はないが、その分夜のハンバーグが更に美味しく感じるはずなのであえて肉類などは無し、野菜類のみで徹底的に攻める。
一部から不満は出るが夕食のためなので肉類の追加は無し、我慢して貰おう。
昼食が終わり、特にやる事も無くなったのでお庭で土いじり。
花壇の雑草を抜き、芝を刈り込み、家庭菜園の雑草も抜いて一ヵ所に纏めて乾燥させる。
乾燥させた雑草や芝は掘ってある穴に纏めて放り込み、燃やして灰にしてしまう。
雑草などは燃やしてしまえばいいのだが、プラスチックやナイロンと言った物の他、燃やしたら駄目な物も多数ある模様。
そう言った物は分別してから業者に引渡し、らしい、以前全部燃やそうとしたら怒られた。
灰になった雑草などを土と混ぜて穴を埋め、家庭菜園の土と少し入れ替えて土いじり終了。
白菜も大きく育っているので近いうちに収穫してお鍋にするのも良いかもしれないなぁ。
菜園で収穫した白菜に手作りの豆腐、豚バラ肉だけで大量の刻みねぎを薬味にポン酢で食べる、締めか途中でうどんを追加するのも良いなぁ…
すくすく育っている白菜を眺めつつ明日の夕食は何を作ろうかなと考えていた。
夕食の時間近くになったので冷蔵庫に入れて置いたハンバーグを取り出し常温に戻す。
戻している間に煮込みハンバーグを再度火にかけ、ソースにとろみがつくまでじっくり煮込む。
煮込んでいる間に大根をおろし、大葉も刻み、下しソースを作っておく。
常温に戻ったハンバーグは表面を焼いてからオーブンで焼き、中までしっかり火を通す。
焼いている時に出た脂は捨てず、ケチャップとお好み、または中濃ソースを入れてよく混ぜる。
焼きハンバーグを食べる時は2種のソースからお好みで選び、好きなだけかけて食べる。
付け合わせは無し、パンまたは白ご飯とハンバーグ、スープのみ。
ハンバーグは挽肉の量を増やしておいたので御代わり自由、余ったら余ったで翌日はバーガーにでも。
スープもスープで昼間と同じオニオンスープではあるが、かなり濃厚にした物を用意。
茹でた玉ねぎをミキサーにかけ、裏漉し、少し煮詰めコンソメで味を調え、パセリを散らせば出来上がり。
あっさりした昼食と違い、どっしりと、そして濃厚な夕食が完成。
さて、食堂に運び込んで皆と夕食にしよう。
ロザリアや恵里香さん達は朝昼と魚や肉類を一切口にしていなかったため、出されたハンバーグをがっつくように食べていた。
葵さんも葵さんでがっついてはいないが、既に4個ほど平らげている。
極端な献立の構成ではあるが、日々の食事のちょっとしたスパイスにはいい。
ただ…一度にお肉を大量に食べるので、暫くは少しずつバランスを戻していかないといけない。
一番怖いのは翌日、消化や吸収が終わらないうちに体重計に乗ると間違いなく悲鳴を上げる。
とはいえ明後日にはほぼ元通り、明日1日しっかり運動すれば体重が増える事も無い。
運動せずとも少し時間がかかるだけで、4日目くらいには体重もほぼ元通り、あまり気にする事は無いだろう。
どうしてもだめなら…ダイエットに付き合おう、何時もの事だしね。
翌朝、特に悲鳴などは聞こえず、体重計に乗ってはいるが一時の事と納得しているようだ。
お風呂に入りさっぱりしたら朝食作り、野菜が中心ではあるが少し厚切りのベーコンを1枚に目玉焼き、じゃが芋のポタージュにトースト1枚。
お昼も野菜多め、メインのパスタも少し多め、具材のアサリなどは少し控え目、味も少し薄めに。
夕食は収穫したばかりの白菜に脂身の少ない豚肉と豆腐だけのシンプルなお鍋、たっぷりの刻み葱と味付けポン酢で。
脂控え目、されど十分満足できるように、締めには白菜や豚の出汁がたっぷりとでているお鍋にうどんを。
うどんを食べた後にご飯を入れて雑炊にと、肉は控え目ながらもお腹は満足、朝食のベーコンを除けばさっぱりとした物ばかりで攻めたので、明日は少し味濃い目、肉ではなく魚が良いかなぁ…?
「極端に野菜が多いと思えば肉しか出なかったりとかあったのは、そういう組み立て方をしてたんですね」
「頻繁にやるような事ではないけどね」
1ヶ月に1度や2ヶ月に1度程度ならいいが、頻繁にやると間違いなく体重が増えたり、少し体調を崩しやすくなったりする。
なのでそれとなく肉を減らし、ここぞと言う所で朝昼を野菜のみ、夜にがつんとお肉のみ。
翌日から少しずつバランスを戻していく。
肉だけだったからと野菜のみ、肉のみを繰り返してはいけない。
「それで、今日の夕食は?」
「お肉が続いたからお魚だねぇ、まだどうするかは決めてないけど」
まだ買いに行ってないのでなんにでも対応はできる。
「お刺身でも揚げ物でも煮付けでも焼き物でも、なんでもいいよー」
「では、カマの塩焼きとお刺身で、お刺身は食後にお酒と一緒に、厚めではなく少し薄い位で…
脂ののったブリかハマチが良いですね」
「人数分となると、夕食後に刺身は沢山食べるだろうから2匹と…カマが追加で2つかな」
恵里香さん達はカマの塩焼きでも飲み始めるだろうからご飯は少な目で…
お吸い物がは何が良いかな、お麩と香りに干しシイタケでも良いかもしれない。
そうと決まれば手作りの干しシイタケを水で洗い、水を張ったボウルに漬けて戻しておく。
その間にお買物、ついでに昼食も何をするか考えよう。
「ブリかハマチを2本、それと何かお勧めのやつを4匹ほど」
「ハマチは無いからブリが2本で、お勧めが4匹ね」
「あ、それとブリのカマが追加で2つ、カマは塩焼にするから」
「はいよ、今荷下ろししてるからもう少し後で来ておくれ」
何時ものおっちゃんに要望を伝えクーラーボックスを渡し、その間に店内をぶらぶら、お吸い物用の麩と三つ葉、干しシイタケを戻しているのでついでに炊き込みにしようと油揚げの少し良いやつ、わさびは…屋敷に戻って取ってこないと駄目か。
すでに卸してチューブに入ってるのもいいけど、採れたて下したてのわさびに刻んだわさびを混ぜた物をお刺身で巻いて食べても美味しいんだよねぇ…
さて、ぶらぶら歩いている間に20分はたったし、そろそろ用意できてる…かな?
鮮魚コーナーへ行き、用意が出来ているかを確認する。
「ブリが2本とカマが2つ、スズキとタイに金目、それとヒラメだな」
「はいはい、ありがと」
「支払いはいつも通りこれをレジに持って行っておくれ」
値札を貰いそのままレジでお会計。
レジは見たことのない新しい人だからか、少し手間取っているなぁ、あ、他のレジの人に聞きに行った。
支払いは問題なく終わり、鮮魚コーナーに戻り魚の入ったクーラーボックスを受け取り帰宅。
タイがお勧めとしてはいっていたし、炊き込みはちょっと変更だな。
帰宅後は買った魚を全て下し、鯛は骨から身を全て綺麗に外す。
お頭と骨は夜に使うのでちゃんとおいておく。
昼食はおまけで安くしてくれたエビを使い海老フライ、レタスにタルタルソースをたっぷりで海老フライサンドに。
少し重めではあるが、夕食はどちらかと言えばあっさりなので丁度いい…かな?
昼食を食べた後は夕食の仕込み、鯛の骨で出汁を取り、調味料と干しシイタケの戻し汁を少々入れ、冷蔵庫で冷やす。
油揚げにお湯をかけて油を落とし、少し大きめに切り分けて置く。
お吸い物や塩焼きなどは夕食直前に調理すれば大丈夫。
夕食まではまだまだ時間が有るので屋敷に戻り狐さんとお茶を飲む、最近はあちらで過ごしているので僅かな時間でも一緒に過ごすのが大事。
帰り際にわさびを収穫し、夕食の材料は全部揃ったので早速夕食を作り始める。
冷やしておいた出汁、切って置いた油揚げを入れてご飯を炊き、干しシイタケの戻し汁で僅かに香りを付けたお吸い物に戻したお麩を入れ、ブリのカマとタイのお頭を焼き、焼きあがったお頭でご飯をもう一種類、鯛めしを炊く。
お頭をそのまま出すと皆に行き渡らないのでご飯物が増えるが致し方なし。
油揚げの炊き込みご飯、干しシイタケの甘露煮、カマの塩焼き、お麩のお吸い物をお碗やお皿などに盛り付ければ夕食の用意が完了。
鯛めしとお刺身は夕食後に、鯛のお刺身とわさびを乗せてお茶をかけて頂くも良し、そのまま別々に食べるも良し。
後はお酒を用意すれば夕食開始だね。
恵里香さんは予想通り、炊き込みご飯、お吸い物、甘露煮を真っ先に平らげ、残ったカマの塩焼きをお酒を飲みながらつつき、ロザリアと葵さん、他2人はバランス良く。
うーん、恵里香さんはこういう時は欲望に忠実でいらっしゃる…
夕食が終わり、一旦片付けと洗い物を済ませたら、切り分けて置いた柵を取り出し、お酒も少し良い物を出して葵さんに渡す。
柵を洗いや刺身にして洗いは氷を入れた小鉢に、刺身も少々薄めでお皿に盛り付け、下したばかりのわさびと刻みわさびを添える。
用意が出来たら皆でお刺身や洗いをつつき、お酒を飲みながらテレビを見る、ロザリアと私はお酒ではなくお茶だけど。
ここでの団欒と言えば、食後に何かつつきながらお酒を飲んだり、皆で集まってテレビを見る事。
ただ摘まむ物がお煎餅や饅頭ではなく、刺身だったりするのはお酒を飲む人の方が多いせいだろうか…
そんな事を考えつつ今日の番組を確認、その日に起きたニュース、バラエティ、ドラマなどなど、面白そうなところにチャンネルを合わせ観賞。
内容は…幻の巨大ザメを追え、港に水揚げされた巨大ネズミザメの真相に迫る。
…よく分からんね…
テレビでは以前記念撮影した写真とプレゼントした頭から取ったと思わしき歯が映し出されている。
未だかつて確認されたことのない大きさだとか、作り物ではないのかと議論が交わされているが、生きている実物を見ていない物の方が多いのでうやむやになって終了。
あの時いたのは20数人程度だったし、見た人の方が圧倒的に少ないからなぁ。
見たことのない物は信じられないという人の方が多いのだろう、自称海洋学者もそんな大きなネズミザメは存在しないと言い切っているし。
実物をプレゼントしたらどういう反応をするのだろうか…?
酒盛りはまだ続いているが、葵さんは早めに切り上げ、ロザリアも食べきった所で締めに鯛めしを茶漬けにしてお終い。
恵里香さん達は放っておけば…多分大丈夫だろう。
片づけを済ませた後は葵さんと一緒にロザリアを連れてお風呂に。
少し前に出来事以降かなり甘えてくるようになったし、遠慮も少し減ってきている。
ロザリアからすれば葵さんも母親、私も母親、らしい、なので一緒にお風呂。
ただ…
「葵さんも飲むの?」
「もう何時もの事ですし、いいですよね?」
「まあいいんだけどね、減る物でも無いし、もう影響もないだろうし…」
ロザリアはお乳が恋しいのかまだ母乳を飲むことも有る、その時に葵さんはお風呂でそんなロザリアを見て、酔っていたのも有るのだろうか、ロザリアと一緒になって飲み始めた。
それ以来ロザリアと一緒になって飲み始める事がある、影響は…なくは無かったけどもう今は無いので大丈夫だろう。
ちょっと寿命がなくなったくらいだし、まだ平気、まだ行ける…
夢中になって吸い続けている2人の頭を撫でつつ、まあいざとなったらルシフに丸投げすればいいやーと、そう考えてお風呂でゆっくりと温まっていた。
後葵さん、飲むのはいいけど下の方に手を伸ばしてこないの、そういうのはロザリアが眠ってからね、ロザリアにはまだまだ早すぎる。
仕返しにロザリアに見えない様、気づかれない様に葵さんを軽く弄り放置、平常心に戻りかけた所でまた軽く弄りお仕置き。
続きはお風呂から出てから、ね?
お風呂から上がった後はロザリアを寝かせ、葵さんと一緒に寝室でお風呂の続き。
狐さんはこうなることが分かってたんだろうかねぇ…?
昂った葵さんは中々満足せず、口移しで水分を補給させつつ、休憩も無しで明け方まで続けられた。
うーん、葵さんも結構頑丈になったもんだ…
アカウント停止
ご主人様はソシャゲで遊ぶと大体3.4日でアカウント停止される
別に規約違反とか不正はしてない、ただガチャの結果がおかしい事になり不正扱いされる
特売
溢れかえるおばちゃんたち、飛び込んでいく勇気のある男性はそういない
主婦の戦場
ハンバーグ
牛乳に浸しておいたパン粉を混ぜると焼いた時に柔らかく仕上がる、後量も増える
煮込み用は繋ぎは入れずじっくり火を通して柔らかく
ハンバーグソース
焼いている時に溢れ出た肉汁や脂をケチャップとお好みか中濃ソースと混ぜ火にかけて作る
さっぱりしたのが良い場合は大根おろしと大葉ポン酢で、肉汁と脂は捨てる
クーラーボックス
徒歩なのと丸太で大量に買っていくので必須
慣れた物なのでボックスを渡して中に氷と注文した魚を入れて貰い、支払い後取りに来る
魚だけでなく氷も入っているのでかなり重い
炊き込みご飯
干しシイタケの戻し汁で香りをつけ、具材は油揚げのみ
タイが入っていたのでタイの骨で出汁を取り、お頭で鯛めしも作った
お刺身盛り合わせ
葵さんのリクエストのブリを中心に、お勧めのスズキにタイ、金目にヒラメと結構豪勢
残った切り身は翌日に漬けなりしゃぶしゃぶなり
甘えんぼ
ロザリアは体つきは立派な大人、でもまだ1歳未満
葵さんは体つきは立派な大人、年齢も立派に30前半、でも身も心も若返って酔った勢いでご主人様を襲った
寿命
酔った勢いでご主人様の母乳をロザリアと一緒に飲んだら無くなった物
肉体も化粧品などを一切必要としない10代前半の若さに
頑丈
母乳を飲んでいる内にタフになった、人間をやめたともいう
でも気疲れなど精神的な疲労はする
ちょっと別居中
別に喧嘩はしてない、子育てのために一時的に引っ越している、とはいえ屋敷と直接つながっているので徒歩1分もかからない
ロザリアが屋敷に引っ越すという選択肢は今のところない




