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意外と燃費はいい 皆仲良く寝るまで続く

「炭多めに用意したけど足りてるー?」

「問題ないでーす、コンロ50台設置してまだまだ大量に有り余っているくらいには」

「はいはーい、じゃあ後はひたすら麺を茹でたりお肉や魚介の用意をしたり…かな?」

「ですねー、まだ帰ってきてないアスカとアヤカも遅くても12時前には着くと連絡が来ているのでお昼までに用意出来れば問題ないですね」

「後でメイド達もワーッとくるし、焼肉屋のメンバーも午前中の営業が終わったら午後はお休みでこっちに来るし、引き籠り組も来るし、王女様とかリサも来るって言ってるから…」

「余裕を持って用意はしてますけど、途中で追加する必要が出てくるかもしれませんね」

「オパールとオニキスも今日は好きなだけ食べていいよーってなってるだろうし、あの2匹だけでも軽く200キロくらいはお肉を食べるからねぇ」

「普段はどれくらい食べてるんでしょうね、オパールちゃんとオニキスちゃんは」

「野菜7肉3で1日50キロ、食べようと思えば100キロくらいは余裕でー…だけど太るから制限してる、もちっとしたお腹もいいけどちょっとねー」

「大きさを考えれば意外と少ないんですかね?」

「そうだね、2匹とも3メーターを超えてるし、それを考えると相当燃費はいいね、親兄弟もそれほど食べず低燃費だから種族的なものもあるっちゃあるかな?食べれる時はがっつり食べて…だけどね」

「まあ、燃費がいいとはいっても1日50キロ食べるともなれば食費だけでも凄い事になりそうですし、お金があり待ってるからこそ何も気にせず飼えるペットですよね」

「こっちで飼ったら月の食費が安い物で押さえても数百万からは飛ぶだろうね、向こうもなんだかんだで牧場と農場から直接餌を仕入れてるから安く済んでるだけだし、市場を介したら月300万前後になるんじゃないかな?」

「それでも大きさを考えれば相当安い方ですね、普通のトラやライオンが月15万前後ですし、それの倍どころじゃない体格に筋力体力知力といろいろありますし、エネルギーの消費量も違えば代謝も違うので…」

「一応与える餌を下の下まで下げたら月50万くらいで済むけど、あまりいい物じゃないってのをすぐに見破るし機嫌は悪くなるだろうね、王族のペットだけあっていい物を食べてるし、基本的に餌用に卸してるのは第三牧場の安いやつだけど、頭数がいてかつ餌代がそれほどかからないから安いってだけで、こっちで売りに出したらグラム3980円とかで売りに出せるようなやつだし、それを考えると結構いいのを食べてるんだよね」

「グルメさんですねー、焼きそば用のそばってもう蒸しました?」

「まだー、焼うどん用のうどんは今茹でてるー」

「はいはい、それじゃあささっと蒸して冷やしておきますかね」

「うどんも茹で終わったら広げて水分をちょっと飛ばさないとねぇ、パスタも茹でないとだけど」

「美味しいですよね、鉄板焼きパスタ」

「それじゃなきゃダメだ認めないって人は怒って、理解出来る人はうちでもやってみよってなるよねー」

「冷えて伸びてちょっと水分が飛んだパスタを肉から出た脂で軽く炒めるだけ、後はポン酢でも焼き肉のタレでも塩でも、茹でたばかりの物を使うパスタとはまた違った美味しさがあるんですよね、焼き肉弁当とか唐揚げ弁当の敷物にされているパスタが好きな人は間違いなく好きになるでしょうね」

「焼き肉のタレがしみ込んだのとか、唐揚げにかけたポン酢が絡んだのとか、もう少し…いやもっと…ってくらい食べたくなる不思議な魅力があるんだよねー、実際美味しいし」

「ただの敷物と侮るなかれ、葉物の方が見た目はいいけど熱に弱く時間が経てばしなしなに、でもパスタであれば容器に伝わる熱を軽減しつつ余分なタレを吸収、時間が経っても不味くならずむしろ美味しくなる、さらに葉物野菜より安いときたもんだ。

まあ…食べない人の方が多いんですけどね、敷物にしてる食べれる葉物野菜すら食べない人が多いですし、油を少々絡めただけの素パスタだとそのまま捨てられるから邪魔をしない程度にバジルオイルにしてみたり、ニンニク抜きのペペロンオイルにしてみたり…いろいろ企業努力をしてるんですよねぇ…」

「お弁当屋さんやスーパーは大変だねぇ」

「食べれない物は使ってないし敷物で安いとはいえ美味しいんだからちゃんと食べろよっていうね、開発してるのは私ではなく母ですけど、敷物の素パスタも日々進化して作るのにかかる値段はそのままでパスタ自体の味も向上してるんですから」

「向上しても食べない人は食べないから永遠に気が付かないだろうね、よっこらせっと、うどんはこれだけあれば足りるかな?」

「炊き込みご飯も500人分くらいは仕込んでますし、50キロも茹でれば足りる…んじゃないですかねぇ?そばもパスタも焼き用に50キロ行きますし、ビーフンもありますし」

「お肉も魚介も沢山あるし、うどんもそばもパスタもビーフンも焼き用だけじゃないから大丈夫か」

「これだけあれば足りなくなる事は早々…あるかも知れないという問題もなくはないですけど、追加自体はすぐできますし、無くなったら足せばいいんですよ」

「それもそだね、とりあえずパスタを投入して湯で終わったうどんを冷水で冷やしてきましょ、温かいままだと焼きに向かなくなっちゃうし」

「冷やしてきゅっと締まった状態で伸びるのと熱を持って柔らかくなったまま伸びるのとでは全然違いますからねぇ、よし、そばのセット完了、後は蒸して火を通したら油を少々絡めて広げて冷ますだけ、実に簡単」

「冷えたらバットに移し替えるっていう作業もあるけどね、かけうどんとかラーメン用は1玉にして並べないとっていう作業もあるし、面倒になってくるのはお昼前辺りからだね、量は適当でとりあえず纏まってさえいればいいから楽っちゃ楽だけど」

「まあ、計らなくても全部同じくらいの量になるんですけどね、最後の1玉だけ少し多くなるか少なくなるかってだけで」

「目分量だとよくある事だね、そして少ない場合適当に振り分け、多い場合同じくらいにして余った分を適当に振り分けもよくある事」

「お店じゃないからこそ出来る事ですけどね」


「いやー、そこそこどころかかなり広い庭ですけど、300人以上となるとさすがに狭く感じますね」

「原因は基本セルフで食べ物を一ヶ所に纏めて置いているからだろうね、メイド達も基本花より団子だし、食べ物の近くにほとんど集まってくるよねーって」

「腹が減ったーと庭に出てきたはいいものの、花見ってこんな大人数でやるものなのか?」

「赤の他人をカウントするのであれば有名所は1000人以上入るので少ない方ですね、ただ…ほぼ全員食べ物が置いてあるこの区画に集中してるので密度が凄い事になってますが…」

「あー…まあ、少し離れた場所とかはそれほど居ないしなぁ、ちょうど昼飯時ってのもあるんだろうけど」

「花より団子が9割だとまあこんな物よ、桜なんかのお花を見るイベントではあるけど、今は花を見て風情を感じるより大勢で集まって食べて飲んで騒いでって言う口実に使われるイベントって感じだね」

「年がら年中飲んでる酒飲みは何かと口実を作って飲むのでお花見云々は関係ないんですけどね、とりあえず欲しい物があったらどんどん持って行ってくださいねー?無くなってもすぐに補充出来るようにしてはいるので」

「おう、問題は何を食うかだな、旅をしてる間本当にいろいろ食べてきたからなぁ、これが恋しいとかそういうのがまったくないんだよな」

「北から南まで移動しながら釣りとなれば各地で定食に丼物に麺類各種、居酒屋も渡り歩いているでしょうし、同じ物ばかりが続いて恋しいとはならないでしょうね」

「不味いところで食ったとしてもそれはそれで次の日に美味いところで食うから満たされるしな、ステーキは納得のいく店の方が少なかったが…キャンピングカーには立派なキッチンがついてるし、冷蔵庫には牛と豚の塊肉を常備してたからなんて事はなかったな、無くなったら適当にスーパーによってカットする前の牛と豚をくれって言えばいいし、出し渋るところの方が多いのが難点だったが」

「この国だとカット前の塊で売る事は滅多に無いですからねぇ、それに1日で出し切るわけではなく何日かに分けてカットして売りに出しますし、ポンっと出しちゃうと業者が来る日までその商品がなくなっちゃうんですよね。

連絡を入れればすぐに持って来てくれるところもなくはないんですけど、それは在庫がある場合であって問屋も仕入れないとお店に卸すに卸せないわけで、スーパーの精肉なんかは何曜日に注文を取りに来て何曜日に纏めて持ってくるってのが決まってたりしますし、事前に注文をしてない場合売る物が無くなっちゃうので出し渋るってやつですね」

「なるほどねー、まあ次行く時はハナの所でがっつり買い込んでから行くか、出し渋られた上に30分待たされてやっぱりダメって断られるの結構面倒くさいし、最初から2ヶ月分くらい買っていくほうが間違いがないわ。

で、このウナギはどうやって食えばいいんだ?生と火が通ってるのとあるが」

「弾力が欲しいなら生、フワフワの方がいいなら蒸して火を通してあるのを自分で焼いて、タレも自分のお好みで調整してねってやつ」

「ウナギのタレで焼くもよしタレなしの白焼きでもよし、タレでも何でもないただの醤油を仕上げに薄く塗って香ばしくするもよし、自分の好きな様に焼いて食べればいいんですよ、面倒臭いというのであればこっちで焼いておきますよ?」

「んー…適当に白焼きにでもしてみるか、普通の焼き魚と焼き方は変わらんだろ?」

「ほぼほぼ同じですね、遠火の強火で網にくっつかないよう必要以上に焦げ目が付かないように焼くだけです」

「時間がかかるから当然他にも持っていくとして…肉類とパスタでも持っていくか」

「パスタは味を付けてない素パスタなので鉄板の方で焼きながら適当に味付けしてくださいねー」

「塩味すらついてないのか」

「うどんのゆで汁で茹でたので一応塩味はついてますよ、味付けをしてないだけで」


「いやー、皆の食欲とどまることを知らず、お花見が始まって3時間経つというのに花を見る人が2割にも満たないってどうなってるんですかねぇ?」

「お花見という文化がない違う世界の人からすれば食べ放題飲み放題のパーティーでしかないわけだし、1割は居るというのを考えれば上々かと」

「それもそうですね、んー…しかし山桜を見ながら食べる素うどんの美味しさよ、出汁すら入ってないただの醤油で何杯もいけちゃう」

「ちゃんといい小麦を使ってるからねぇ、水分の量も調整して硬すぎず柔らかすぎず、ツルンとのど越しのいい仕上がりにーって、だから中華麺の方も醤油を小さじ1杯かけるだけでも十分美味しい」

「ま、ただの醤油だけだとずーっと同じ味が続くのでユッケを乗せて焼き肉のタレも追加するんですけどね」

「どうやっても美味しいのは確かだね、えーと…追加はこんな物かな?」

「今の感じだと7時とか8時までずーっと飲み食いが続きそうですし、これでもギリギリな気がしないでもないですね」

「大量に余らせて翌日からの食事が余り物処分市みたいになるのを考えるとね?調理の仕方次第でどうとでもなる範囲ではあるけど」

「それもそうですね、次は何を食べるか…」

「鉄板でじっくり焼いてるホルモンがそろそろいい感じだしお肉も程よいし、脂も結構鉄板に溜まってるし、そろそろ素パスタの出番かな?普通の味付けポン酢にゆずポン酢、焼き肉のタレ各種用意してあるよー?」

「よーし、それじゃあそろそろパスタを脂で軽く炒めるかー、それと最初は普通の焼き肉のタレでお肉と一緒にいただきましょう、ポンズはさっぱりした物が欲しくなってからですね」

「それじゃパスタ投入ー」

「どーんとこーい、そして脂をささっとからめつつ温めたら器に退避させて、肉とホルモンに焼肉のタレをぶっかけて仕上げたらパスタの上にドーンと、タレも掬えるだけ掬ってぶっかけたら少し待ち!」

「この時点でもう美味しいけどちょっとしみこませた方がいいのよねー、それじゃ待ってる間に追加のホルモンを鉄板に乗せて焼きつつ炊き込みご飯のおにぎりを食べると」

「あ、それ私にもください、またどこかのお昼か夕食で食べるでしょうけど、季節物が入った炊き込みごはんはこういう場には欠かせませんしね」

「おこわでもよかったんだけど、王女様とかはもち米を食べなれてないし、そこに合わせると普通の炊き込みご飯になるよね」

「餅ほどではないですけどよく噛んだら口の中で餅に近い状態になりますし、のどに詰めたら大変ですからね、何の問題もなく一瞬で救助されるでしょうけど」

「それでもリスクを下げるのに越したことはないよね、はいどうぞ」

「どうも、それじゃあパスタを待っている間に私はおにぎりを片手にウナギでも焼きましょうかね」

「ウナギもお肉も今のうちに食べれるだけ食べて体力をつけないと夜までもたないしねー」

「むしろ夜が本番ですね、いまはまだ食事がメインでお酒はほぼ入ってない状態ですが、日が暮れてライトアップされる頃にはメインがお酒に移っているでしょうし、そうなると串物が一気に減り始めるので…」

「大変だねぇ、他人事じゃないけど」

「花見が終わる頃には皆仲良くお風呂に入ってベッドで就寝でしょうし、片付けはもう明日の私に丸投げでしょうね」

「だろうねー」

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