ちょっとした離島案内 いつでも募集してます
「はい、皆さんおはようございます、本日の生配信は比較的近場にある離島でやっていきます、お昼前辺りからPV撮影なんかをしないとなのでまあそれまでは動画のストック作りも兼ねてですね、ストックがないわけでもないんだけど…
釣りって1ヶ月ずれるともう釣れない、1ヶ月遅れの情報なんて役に立たない、と言う事がありますので、季節関係無く釣れるような魚以外は出来るだけ最新の動画を…って感じですね、動画を見た人が殺到して迷惑がかかるような場合は意図的にずらす事もあります、釣り禁止にされたら元も子もないので。
でー、なんで今日は離島に来ているかですね、これは前回の生配信であった離島云々、アレの答えみたいなものです、全部が全部こういう離島ではないんだけど大体こういう物だからよく考えてねーってことで、釣りをする前にまずは島を軽く回ってみようと思います」
「建物はパッと見多いんだけど看板とかそういうのはほとんどない感じだねー、車もあるし道路もちゃんとあるんだけど」
「まだ船から降りたばかりで表しか見えてない状態だからね、奥に進んでいくと一応看板がちょっとは出てる感じ、ここは本土に近いし比較的広いから人もそこそこ住んでるし、行き来もそれほど時間はかからないから離島の雰囲気を確かめてみたい人にはおすすめかな?
基本的には本土から離れれば離れるほどいろいろ不便になっていくから人口も減るし、観光客向けのお店とかもほぼほぼなくなるから、移住する前にまず移動に何時間かかるか、病院があるかどうか、買い物はどこでするのかとかは全部確かめないとダメだよー?特に病院は本土から定期的に来る往診だけで医者が居ないとかも結構あるからね」
「比較的近いとは言ってもフェリーで片道3時間だもんねぇ、もっと遠いところになるとどうなるんだろ?」
「片道7時間8時間も普通にあるし、群島になるとフェリーが停留するのは1ヶ所だけで後は漁船とかで島の間を行き来ってのもある、中村さんが住んでる離島はフェリーが停留しない漁船で行き来をする離島になるかな?車を含む物資を運んでくる貨物船なら来るけど」
「いろいろ不便そうだなぁ…」
「住んでるとそのうち慣れていくけど、島外の人は不便だと感じて慣れるまでに時間がかかるだろうね、24時間営業のコンビニなんてないし、個人商店はあるけど17時には閉めるってのも普通にあるし、配信の時に返したように釣具屋があるかどうかは趣味でやっている人がいるかどうかになる、欲しければ本土に一旦帰ってがっつり買い込むか個人商店の人に仕入れてもらうしかないのよね。
資金がもう遊んで暮らせるくらい潤沢にあれば儲け度外視で空き家を借りるか買ってそこで自分が釣具屋を開く、そしたら後はもう定期便で仕入れた物を運んで来て貰うだけだね、中村さんがそのタイプ、儲けは度外視で普通はやらないコマセの量り売りをしたり、仕入れた物をそのまま自分で使ったりって感じ」
「お店を開く開かないはこの際置いといて、悠々自適に離島暮らしってのは難しそうだね」
「難しいよー?欲しい物が無ければお店を梯子して買うなんてのはできないし、物資も定期便以外だとほぼ入ってこないし、商店に無いから買いに行こうと思っても定期便が来ないと本土に戻れない、距離が近ければ漁船なんかで行けなくもないけど、今いる離島は比較的近いとはいっても片道3時間、海が少しでも荒れてたら島から出るってのは無理になるから、その辺りの事をちゃんと考えようねっていうお話。
それじゃちょっと島内観光に行きまーす、そこそこ広いとはいってもお店の少なさに驚くと思うよー?」
「何のお店なら有って何のお店が無いかは気になるね」
「短時間だけどぐるーっとお店がある区域を見てきたわけですが、こんな感じでお店が凄く少ない、かつ看板すら出てないお店かどうかわからない事もある、比較的広い離島だから食料品が買えるところは個人商店1つだけとは言わないけど、小規模なスーパーが1つだけで空いている棚も目立つ、ゲームセンターがなければ本屋もないし釣具屋もない、欲しい物があれば注文して定期便で持ってきて貰うしかないのよね」
「確かにお店は少なかったねー、飲食店もあるにはあるけど小さい居酒屋とかでいかにも食事処っていうのはなかったし、島に来てから調達するってのは結構厳しそう」
「離島に移住するなら移住前に全部揃えるのが大事よー?現地で買おうとしちゃダメよー?」
「行ってない区域って住宅地とか?」
「そうだね、とはいってもお店があるかないかの違いでほとんど変わらないんだけど、空き家が結構あるから割と生え放題伸び放題の手入れされてない場所もちらほらある…かな?
離島に住むとしたらそういう家を借りるか買う事になるんだけど、手入れは本当に最小限で庭は完全放置、まずは家の中の掃除から始めて庭の手入れにってやらないとだからのんびり出来るのはかなり先じゃないかな?」
「本土と違って新築とかなさそうだもんねここ、あったとしてもリフォーム止まり?」
「耐震装置なんかの営業もあってリフォームは進んでるけど、空き家に関してはリフォームされてないし、引っ越し前に耐震装置を入れたり建付けが悪いところを直してもらったりのリフォームは必須だね、かなりましな物件でも雨戸は雨に打たれ続けてささくれ立ってボロボロ、家もちょっと傾いてて戸が開かない動かない、そういう部分が沢山出てくるからね。
自分でリフォームするのが好きな人には悪くない環境といえるかもしれないかな?その方が出来はともかく安上がりではあるし、耐震装置は頼まないとダメだけど自分の好きなように弄れるしね、後人口が少ないし移住希望者も少ないから土地代含めても離島の家はかなり安い。
あ、でもリフォームして売るってのは止めようね?離島はほぼほぼ買い手が付かないから売るつもりでやると赤字にしかならないよー?」
「整えてしまえば住みやすそうではあるけど、離島じゃそもそも仕事がほぼないか」
「飲食店は今の人がやってるので間に合ってるし、スーパーの店員もそれほど必要ないし、島に無い物を扱う個人商店を開くか、農業に従事するか、漁師になるかしかないんだよね、そんな感じで職業の自由はほぼないしお金を稼ぐには向いてない、生きていくだけは稼げるけどね。
最近は動画配信で稼ぐってのも出来るから、動画配信でってのも無くはないけど、離島で何を配信していくかだよね、ただ釣りをするだけじゃ余程の事が起きない限りは埋もれて伸びない、離島の生活はこんな感じですよーって配信するにしてもそれが受けるかどうかは未知数、というより見て楽しいかどうかだね」
「私はお金がない状態で離島に島流しされると生きていけなさそー、レストランでウェイトレスの経験はあるけど、それ以降はモデルしかやってないからなー、力仕事とかそういうのになると本当に無理、流される前に鍛えないと仕事にありつけず物乞いをして生きていくことになるね」
「逆に肉体労働ができる人ならどうとでも生きていける、割高な物になる物はあるけど魚なんかは安いし、畑もあるから近所の人と仲良くなれば出荷できない分を分けてもらえる可能性もあるし、基本庭付きだから家庭菜園も普通に出来るし、贅沢しなければ意外とお金はかからないのよね、島内で完結する分には」
「でー、お兄さん的には離島に移住するのは有り無し?」
「離島に働ける場所があるなら有り、無いなら無しかな?お金があれば働ける場所がなくてもいいけど、人口が本当に少ないところは働ける場所が全くない場合もあるからね、お金のない状態で思いついたからさっそく移住とかそういうのは絶対に止めたほうがいいね。
といったところでぼちぼち釣り場に移動しまーす、釣りチャンネルであって観光案内チャンネルではないからね」
「メインチャンネル用の動画を撮る時間残ってるかなぁ?ぐるーっと回ってただけあってぼちぼちいい時間よ?」
「最悪PV撮影に使う時間を削る…かな?それと帰りは最悪ノエルさんに迎えに来て貰うって手もあるし、夕方とか夜まで粘るってのも出来るね」
「帰りのフェリーを考えると2時半には切り上げないとだけど、お迎えを呼べるなら時間はそれほど気にしなくていいか」
「車も積めて本土との往復に1時間もかからないからね、日帰りで粘る時は便利、それじゃフェリー乗り場付近までもどろー」
「はいはーい」
「それで、今日の離島での釣りはどうでした?」
「PV撮影はちょっと島の人が集まったりもしたけど滞りなく、メインチャンネルの方は持ち帰った通り、アジとクロダイとグレの3種だね、アジングと練り餌さでお手軽ライトゲームって感じでやって、大きくても40くらいのクロダイだけど20前後のアジがそこそこでアジング用ジグヘッドに練り餌さでコッパグレが少々、フグとかベラも釣れたけどそれはリリースかな?」
「まあこれだけ釣れたらベラは要らないですよね、不味い魚というわけではないんですけど」
「アジが釣れてクロダイも釣れて、コッパグレも3枚あればもう十分よね」
「アジングタックルでクロダイとコッパグレは楽しいでしょうねぇ、グレは小さくても引きますし、結構満足できる釣りだったんじゃないですか?」
「楽しかったよー?練り餌さをつけて足元に落とすだけでコッパが釣れる環境だし、リオが楽しいーって言いながら何匹も釣ってたよ、持って帰ったのは3枚だけど」
「今は人数的に3枚あれば十分ですしね、とりあえず何にしましょうかね?焼きにします?揚げにします?」
「コッパは細切りにして昆布と醤油であえて、アジは頭も骨も食べれるから揚げにして餡かけ、クロダイは蒸して針ネギと熱した胡麻油で…かな?」
「いいですねー、お酒がすすむおかずは好きですよー?」
「それじゃちょっと急ぎで作ってこー、ちょーっと粘って帰ってくるのが遅くなっちゃったし、今日はノエルさんも食べていくって言ってるからちょっと多めに作らないとだしね」
「1人増えたところで手間は変わりませんけどね、えー…魚以外は何にしましょうかね?華ちゃんが持って帰ってきてくれたお肉はもう使い切ってますし、お味噌汁は作るとして…アサリと海苔どちらにしましょう?」
「海苔がいい加減古くなってきてるから海苔かな?それはそれとしてアサリもクロダイと一緒に酒蒸しにしようか」
「はいはい、ディジー、アサリをざるに一杯よろしくー、それと何か食べたいものがあれば適当にとってきてくださいなー」
「わかりました、取ってきますねー」
「よろしくー、それじゃあディジーが帰ってくる前にクロダイを切り分けて蒸す準備を済ませて、アジも内臓を抜いて唐揚げにしてしまいますかね」
「それじゃあ私も和える昆布の準備をしてからグレを細切りにしましょうかね、ご飯は…」
「今日は春の山菜を使った炊き込みですね、なのでちょっとした旅館や料亭気分です」
「旅館や料亭なら天ぷらと数枚のお肉が欲しくなるところではあるね、天ぷらにするようなものは今この場にはないけど…んー…冷蔵庫に何かあったかなぁ…」
「残ってたマイタケは刻んで山菜炊き込みの具の1つとして使いましたし、しいたけはまだ育ちきってませんし、サツマイモもないですし…ディジーが何を持って帰ってくるかですね、エビやホタルイカを持ち帰ってくれば天ぷらに、なければガレージまで走ってホタルイカの沖漬け天とエビ天、ホタテの甘露煮天を買ってきますか」
「そうだね、というよりも今から行ってくるか、コッパの細切りも任せていい?」
「いいですよー?それと今すぐ行くならついでに中華麺単体もお願いします、揚げて砕いてクロダイの敷物に使うので」
「はいはい、それじゃしばしお任せー」
「あー…満足した、釣って楽しい食べて美味しいでも料理は出来ないからお任せ、こんな生活が続けばいいのになぁ…」
「再来週からまた仕事だもんね」
「面倒臭いー…けど契約が残ってるうちは頑張る、終わったら更新せずにスパっと辞めて釣り三昧の生活を送る!」
「うちとしてはいつ辞めてくれてもいいよーって契約にはしてるんですけど、いきなり辞めたってなるとそれはそれでリオのリズムが狂いますし、リオのペースでーですね」
「そういえばノエルさんってルシエラカンパニーの支部に勤めてるけど、退職した後の事とか考えてたりするの?」
「そうですね、辞めた後は使用人として雇って貰う事になると思います、仕事内容的にはあまり変わらないような気もしますが」
「なるほど、じゃあ支部を辞めた後はぜひうちにー、ここなら条件にも合うでしょうし、何より人不足は解消されてませんからね、ディジーとヒルダを雇っても家全体をカバーしきれてませんし、ヒルダは書類仕事を手伝ってもらっているので家事はほぼすべてディジーに押し付けてる状態ですし、だからと言って一般の人を雇うわけにはいきませんし…でたまにお兄さんのメイドさんを借りるくらいですからね」
「辞めるのが何年後になるかはわかりませんが、その時に使用人を募集しているのであれば応募させて頂きますね」
「いつでもうぇるかむ」
「さー、軽い休憩も終わったところでお風呂に行くかー、ノエルも一緒に入るー?」
「そうですね、お供させていただきます」
「私は片付けがあるのでまた後ほどー」
「あいあーい」




