予定を組み立てて少しずつ 最終的には独自料理
さて、ちょいと昨日の続きをやっていくとしまして、まずは分けるだけ分けて開封してなかった段ボールの開封、洗浄して乾かしておいたアイナ達のタックルのメンテナンス、PV撮影が必要な物は宣伝用と書かれた棚に一時保管、PV用の動画が必要なものもあるので優先順位をつけて、必要のない物はとりあえず6月までに宣伝用で1本動画を撮る感じで、PEも宣伝しないとだから紹介が必要なリールなんかと一緒に使う感じで…
この場を片付けるために優先的にやらないとダメなのはまず洗浄と乾燥が終わったタックルのメンテナンス、次に箱を開封して整理、宣伝が必要な…とはいっても全部だけど、リールにPEを巻いてゴミを片付けたら優先順位をつけて棚に並べていって、1号から3号湖で出来そうな物からささっと…かな?
よし、それじゃあメンテナンスから始めましょうかね、摩耗は気にしなくていいしオイルが全部剥がれ落ちてても動作には大して問題はないけど、オイルでコーティングしてあるほうがより滑らかに動くし、オイルの膜で守られるからざっと水洗いするだけで済むようになるし、メンテナンス不要とはいっても最低限のオイル差しくらいはやっておいた方が後々楽よねー。
「しかしアレですねー、なんでギリギリに送ってくるんでしょうね、PV自体は長く見積もっても1週間あれば編集可能ですけど、遅くても5月半ばまでに宣伝動画と祭典と公式ページで公開するPV用動画をってのは結構なハードスケジュールになりますし」
「やってやれなくはないけど今月と来月はもう動画撮影の予定でぎっしり埋まりそうではあるね、メイド達に頼んでも休みの日じゃないと無理だし、沖堤防渡しの予約を入れてるけどキャンセルして予定を変更した方がいいかもしれないねぇ…」
「使うリールとロッドを変えてそのまま沖堤防でやるって手もありますけど…」
「上物はないんだよね、チニング用シーバス用バス用オフショアのキャスティング用、それと新しくなったオールインタックルかな?だからやるならシーバス用のロッドでサワラ狙いのキャスティングになる」
「汎用性があるという宣伝にはなりますが、シーバス用とあるならそれを釣らないと…ですよねー」
「ただの宣伝なら別にそれを使ってサワラを釣ってもいいんだけど、PV用の動画が必要なやつだしねぇ、ちゃんとスズキを釣りに行かないと」
「まあどこでやっても釣れるとは思いますけどPVは絵面も大事ですからねぇ、まず場所選びが大変ですね、他の釣り客が居ない場所かつ天気も晴れで日中かつできれば海水も青く若干澄んで綺麗に見える状態かつ最低でも70以上を釣る…のが条件ってところですかね?」
「曇りとか雨とか早朝夕方夜は暗いイメージのPVになりがちだし、編集でごり押すにしても限界はあるし、海のPVはもうリゾート用の海で全部撮るとして、淡水も1号から3号湖で…がいいかなぁ?どちらにせよ結構な日数がかかるから渡しはキャンセルしないとダメだけど」
「今日明日からもうほぼ毎日宣伝にPV用にと追われるでしょうしね」
「とりあえずお昼からはメーカーに提出するPV用の動画を撮りつつメインチャンネル用の動画も撮って軽く宣伝…かな?」
「マキシマもワールドも契約してるプロはそれなりにいますし、ちゃんとそっちで撮って欲しい気もしますけど、去年やらかした人がいるのでギリギリまで秘匿してうちに集中させた…んでしょうかねぇ?」
「アレはねぇ…ルール違反以前に常識がねー…」
「プロがテスターですらない一部でちょっと有名なだけの一般の人に発売3ヶ月前の製品を横流しするのはダメですよねー、その一般の人も喜んでインプレだの評価だのなんだのとやって、メーカーの人の目に留まってまだ発売してないのに何で持ってるんだってなって社内調査が始まって…」
「うちにも来たもんねぇ、宣伝とPV用に送ったリールやロッドを横流ししてませんよね?とか、確認するので数と製品番号を教えてください、出来れば一度こちらにすべて送り返してくださいって、結構てんやわんやしてたもんね」
「あの時は全部送り返したので潔白は証明されましたけど、プロ3人の首が契約違反で飛びましたからね」
「新しい道具をいち早く入手したいってのはわからないでもないけど、だったら正規の手段で入手出来るようになればいいだけだし、販売価格の倍以上をプロに提示して買い取るってのはちょっとねぇ」
「ただ契約しているだけでは食べていけない、大会の成績も鳴かず飛ばずだと賞金も入らず安定しませんし、発売前のリールやロッドを20万で買う、なんていわれたらいろいろと常識が欠けてる人は売りますよね」
「そうまでして早く入手してインプレだなんだとやる意味はどこにあるのだろうか」
「9割自慢で残りは自己満足じゃないですかね?うちのチャンネルも発売前の道具が大量にあるので羨ましがられたりはしますが、プロではないですがちゃんと契約してますし、公式ページの方にもデモンストレーターとかテスターって載ってますし、開発にも噛んでたりしますし、それもあって発売前後に宣伝してねーって送られて来るだけですし」
「ま、ルール違反はダメよね」
「やるならばれない様に、インプレだなんだと公開するなら発売前や発売予定日ではなくちゃんと店頭に並んでから、そうすればメーカーからちょっと話聞こうかって詰められなくて済むんですよ」
「以前から発売の2日前3日前にインプレとか怪しいところはあったけど、それは問屋にはもう渡ってるからフライングゲットで正規ではないにせよまだギリギリ入手出来る範囲ではあって、それは全国どこでも行われてるから正規じゃないけどまだ見逃してあげるって感じだったけど…」
「問屋にもまだ卸していない、プロに宣伝用として送った物以外はまだすべて工場内って時期にインプレを上げるのはダメダメですよねー、明らかにアウトな手段で入手してるのが確定ですし」
「結局あのチャンネルはどうなったんだっけ?」
「まだ懲りずにインプレは続けてるみたいですよ?釣具や関係のある企業の広告は一切付かなくなりましたけど、問屋に卸された時点で購入するというフライングゲットも続けてるみたいですし、誰よりも1日でも早く購入して自慢するのが生きがいみたいな感じですからねぇ」
「そういうタイプだからメーカーもテスターとして起用しないし選考すらされず弾かれるんだろうね」
「1日でも早く入手というのであれば設計開発が可能なオールラウンドなプロアドバイザーやプロテスターになるのが一番早いですね、プロトも使えるし完成すれば生産ラインに乗る前の1台を最終テストで使えますし、それも終わればすぐに宣伝用PV用って製品が提供されますし、早ければプロの手に渡るより前に入手できますしね」
「まあ…そのせいで今年は本当にギリギリまで秘匿、祭典の3ヶ月前に…って感じなんだろうねぇ…間に合いはするけど大変な事には変わりがないのがねぇ」
「アウトな方法で入手して自慢してたバカと発売前祭典前に小遣い稼ぎで売ってた元プロを恨むしかないですね、そのしわ寄せがほぼ全部うちに来てるわけですし、他のプロもPV撮影の仕事が入らないので追加報酬もないですし、間違いなく周りから恨まれてるでしょうね」
「だろうねぇ…さて、ディジー、天ぷらは出来たー?」
「後は残った天かすを全部回収するだけです」
「はいはい、それじゃあ油をきり終わった天ぷらと湯で終わったうどんを先に運んでしまいましょうかね、天かすはもう下にバットを敷いてざるごと持ってくればいいからねー」
「はーい」
「それでしばらくゲームの方には夜しか来れないと」
「そうなるね、コピーを通じて1号には通じてると思うけど、PGFは必須のPV撮影が終わるまでは夜からになるね」
「なるほどねー、動画撮影で食ってるというか、仕事としてやるとそういう面倒な事もあるんだなぁ、俺も動画撮影するにしてもいろいろ考えてやらんと駄目だなぁこりゃ」
「ハスターは別に企業とスポンサー契約をしているわけではないですし、寄付金は貰えど宣伝で企業から提供して貰った物で何かをしているところを撮らないとダメって事はないですし、気にするような事はないと思いますけどね」
「そうかぁ?」
「私の場合は釣り具メーカーと契約してるから、便宜を図ってもらったり提供してもらったりする代わりにちゃんとそういう宣伝や頼み事である今回のPV撮影はやらないとだけど、ハスターちゃんの場合は個人でやってて契約してるわけでもないし、慈善団体としてもやってるからどこかの企業を宣伝とか貰った物の宣伝とかはやらない方がいいね」
「私の国だと慈善団体の皮をかぶった法人が雨後の筍の如く生えてきてますけど、いろいろ突かれ回ってみてる分には楽しい事になっていますね。
例えば弱者を守るといいつつそれをビジネスにして意図的に弱者を作り出して搾取したり、領収書やレシートは1枚も出ず寄付金の使途用途はすべて出まかせで何一つ計算が合わない、小学生レベルの足し算引き算すら出来ていないのは本当に滑稽で見ていて楽しいですよ?」
「足し算引き算とか俺のところで教育してる孤児ですらできるぞ…本当に先進国なのかお前のところは?」
「自分を賢いと思っている愚者はそんな者ですよ、だからこそ館へ招待した時に確実に仲間割れが発生しますし、個人行動しか取らないので場を乱す存在としては最適なんですよね、何なら館の主である私より立場が上の存在だと勘違いしてますよ?あなたのところにも1人送り込んであげましょうか?」
「ぜってぇ碌な事にならねぇから要らん」
「なる前に信者が処しそうな気はしますけど、予想出来る行動としては孤児を汚らしい下等な存在として扱う、むしろ自分以外は搾取される側の下等生物ですべて私の言う事に従うべき、食事も指定する最上級の物、寝床も世界最高級のホテルと同等の物を用意して然るべき、って感じの言動と行動ですかね?
綺麗事だけを並べているSNSや法人の公式ページとは真逆なので見ていて楽しいんですよね、どれだけ綺麗事を並べようと醜い本性を隠す事は出来ませんし、少し突けば化けの皮が剥がれるので場を乱す存在としては最適ですよね」
「面倒くさそうなやつらだなぁ…1人でも送り込んで来たらカウンターで信者とビヤーキーの集団でお前の国の法人やらなんやら全部ぶっ潰すからマジでやめろよ?」
「わざわざ玩具を減らすような真似はしませんよ、それにあなたの団体に迷惑がかかる法人や関係者を玩具として処理して上げているんですから感謝をしてほしいくらいですね」
「なんだそれ?」
「私の住んでいる国にはあるんですよ、あなたと同じ名前の別団体が」
「マジで?」
「若干違いますが本当ですよ、ハーストール教団そのままではなく、国名を一部入れたJNハーストールやハーストール法人、基金、支援団って名前を変えて誤認させて寄付金を募って私腹を肥やしてますよ?
何せあなたの教団は年間5億ドルからの寄付金が世界各国から送られてくるわけですし、似通った名前を使って支部だと誤認させるだけで国内から億単位で寄付が集まりますからね、それで寄付金を億単位で集めて支援には1万円程度しか使わずそれも他の団体に寄付しただけ、自分達は寄付金で建てた御殿に住んで自分の団体は善良ですよー恵まれない子供に支援してますよーっていう紹介とかやってますよ?」
「寄生虫よりめんどくせぇ奴らだな」
「だから玩具には丁度良いんですよね、普通に幸せに生きている者はすぐに覚悟を決めて行動してしまいますが、自分は賢く誰よりも偉いと思っている玩具は覚悟も決めず場を荒らすだけ荒らして何もせず、とにかく不和をまき散らし続けるのであっという間に…」
「とりあえずまた今度帰った時に後方に似たような名前があったら徹底的に締め上げて吊し上げろって伝えておくか…それと俺のところとは無関係で名前を勝手に使われているだけだと世界中に発信するか…
にしてもそれのせいで今までに届かなかった寄付金の総額はいくらなんだろうなぁ…というかニャルのところだけなのか他にもあるのか…」
「探せばあるんじゃない?この世界でも寄付金を搾取するための同名別団体とか結構あるし、使われている大元が対策しないとどうにもならないしねぇ」
「検索すればすぐ出てくるくらいには手広くやってますし、ハスター自身が乗り込んできて首相や大統領等を脅せば国が動いて潰してくれると思いますよ?ついでに関わっている政治家もまとめて玩具箱送りになるかと」
「面倒臭い…けどやらんとダメだよなぁ…孤児の食費の教育費もタダってわけじゃねぇし、寄付金が減ると派遣する時に持っていく医療具やら食料やらの質も量も下がるし…動画を撮る予定だからそっちでも呼びかけておくか、各地に関係者は居るけど名前を変えた支部はありません、教団ではない似たような名前のところはすべて無関係ですって。
それに名前を似せてるってことは俺の教団関係者と騙ってるも同然だし、悪評をも付けてくれてたみたいだし、出るべきところに出てすべてを吐き出してもらうか、拒否したらしたで司教とビヤーキーを派遣かねぇ?」
「まあ、やりすぎないようにね、そういう人達が一人残らず消えても誰も悲しまないしむしろ喜ぶだろうけど」
「人様のところの名前を勝手に使ってどれだけ好き放題やってくれてるか次第だな、天かすとってくれー」
「はいどうぞ」
「山菜山かけに天かすってのも結構合うもんだな」
「美味しいけどやる人は意外と少ないんだよねぇ、天かすは温かいかけうどんとかにトッピングする人は結構多いんだけど、冷たいざるとかそういう冷たいぶっかけとかにトッピングする人はそれほど居ない」
「勿体ねぇなぁ…」
「堅苦しい食べ物でもないしどう食べるかは自由なんだけどね、私もおかわりをするとして昆布天とかき揚げの冷ぶっかけにしよっと」
「んー…このうどんって小麦粉を練っただけなんだよな?」
「そうだね、塩と水で練って少し寝かせて伸ばして少し厚く太く切るだけ、これは茹でたばかりかつ氷水で締めてるから少し硬い感じになってるけど、温かいと緩く、茹でてから少し放置すれば伸びてそれはそれで美味しい麺になる、ぐでぐでになるまで茹でちゃダメよ?伸びた麺にする時は普通に茹でて冷ましてから2時間も放置すれば完全に伸びて食感はほぼない麺になるから」
「ふーむ…天ぷらと一緒に国に持ち帰るメモに追加しておくか、お国柄ぐでぐでになるまで茹でる癖があるのが問題だが…指定した時間通りに茹でさせればいいか」
「そうだね、生の麺って意外と茹で時間は短いし、大量生産もしやすいしはまる人ははまると思うよ?麺打ちはどうのこうのっていう人がいるけどただ捏ねて寝かせて伸ばして切るだけだし、足ふみがどうのこうのとかあるけど、それも受け入れられない地域なら青竹を机と壁の間に挟んで竹で麺に圧力をかけていく」
「そば用の製麺機じゃダメなんか?それならあるんだが」
「捏ねるだけならそれでも出来るよー?ただ切るのはそば用だと細すぎるから手で切らないとダメだね」
「天ぷらもとりあえず衣をつけて揚げるだけ…か?」
「そそ、これもうるさい人はうるさいけど、小麦粉に卵と水を入れて溶くだけで衣が出来るし、打ち粉だなんだも特に気にしなくていいし、揚げ時間も温度が高すぎず焦げさえしなければ適当でいいよー?後はやってるうちに慣れる。
出汁はまあ…鰹節とか昆布がないとこれと同じのってのは難しいけど、豚とか牛は使わないから禁輸品には入ってないだろうし、カレーうどんとか焼うどんってのもあるからそこはまあ工夫してみてね?」
「んー…まあ何とかなるだろ、ダメそうなら独自の料理が生まれるだけだな、おかわりくれ、今度はかき揚げぶっかけで」
「はいはい」




