倉庫整理と整備 数と気分の問題
ふーんむ、これはもういい加減ボロボロなのでリサイクルボックス行きの、こっちのロッドは店長さんのお店に売って、こっちのリールも修理が終わったので売り払いましてーの、タックルボックスも洗浄と乾燥が終わったので古い物は売却。
でー…ボートもエンジンを引っぺがして分解しましてーの、エレキも外してボート自体もバラせるだけバラしたら1つ1つ洗浄して乾燥、全部乾くまでそれなりに時間がかかるので売却用にとまとめた物を持って店長さんのお店へ行くとして…
今ここでやるべき事は…うん、多分無いかな?各個人のタックルボックスに入ってる物は管理してないけど、倉庫に入っている物は機械等による管理で新品と中古で分けるのは勿論の事、中古は劣化具合もしっかり管理してるし、新品も傷物は返品するために管理してるし…
何も無いっぽいし、古くなった物を売りに行くとしましょうかね、そのついでに傷物と不良品を返品するためにアキラのところに寄って発送して貰って…かな?よし、それじゃあお出かけするとしましょうかね。
「これまた大量に持ってきたねぇ、ロッドだけで何本あるのよ?」
「ざっと300本かな?マキシマからなんだかんだで新しく出たエントリーとかミドルが送られてきてるし、リールも汎用エギング用ソルト用淡水用と合わせて100台くらいは来てるし、ちょっとしたお店が開けるくらいの量はあるね」
「ロッドの本数とリールの台数だけ見れば小さめの個人店より多いしね、えーと、ざっと見た感じかなり使い込んでるのと、コーティングに小傷等が入っててガイドは全部大丈夫の振ってみた感じ問題なし、マキシマのカタログカタログ…あった、えー…今確認したのがこれでメーカー希望が7800円のエントリーだから…買い取りは1500円くらいかな?」
「まあ、そんな物よね、送られてきてからメイド達がほぼ毎日使ってたし、発売されてからまだ4ヶ月くらいだけど消耗度合いでいけば3年から4年分くらいだと思う」
「毎日かつ過酷な使用状況ならそれでも短い方だね、ケースやらカバーもちゃんとあるし、売るなら3500円くらいかな?そして今から約300本と100台検品して値付けをしなきゃいかんのか…これだけで1日が潰れるなぁ…」
「こっちでも全部確認してから持ってきてるし、買い取り不可とかニコイチ用とかになるのは無いと思うよー?リールもちゃんと修理してるし」
「箱から出して確認してみない事には何ともだねぇ、それとどこを修理してるのかにもよる」
「摩耗したワッシャーの交換とか完全に壊れたオートリターンのパーツとかその辺り、一応動作に問題がないのは確認済み」
「オートリターンがぶっ壊れるって何をしたのさ、ワッシャーの磨耗はわからないでもないけど」
「ただの不良品かな?エントリーだからパーツも安い素材を使ってるし、力を入れたわけでもなく普通に回しただけで空回りしてペキッという音と共に破損、ベールアームが起きたままハンドルが回るようになったっていうね。
箱にワッシャー交換とかピニオン交換とか書いたメモ帳を張ってあるし、どのリールがどこを交換したかはすぐわかるはず、張ってないのは動作に何の問題もなくただ宣伝も終わって不要になっただけのやつだね」
「はいはい、それならリールは軽く触るだけで終わりそうだね、しかしオートリターン破損からの連鎖でギアも飛んで空回りかー…」
「まあ、オートリターンとかが壊れたのはバリュープライスで2000円くらいのリールだし、安いプラでギアやらなんやらを作ってたらどうしてもね、金属より割れやすいし変形もしやすい、何台かに1台はこういうのが出てくるんじゃないかなーって感じではある」
「2000円程度ならまあわからんでもないか、ピニオンとかがぶっ壊れてるエントリーはどうかと思うけど」
「何かしら安いプラスチックで代用してるからその部分がどうしてもね、レッドウルフのRシリーズみたいに特殊強化プラスチックで作れば変形もしなければ金属より固くて摩耗もしにくい、ってなるんだけど、あれはあれで特許の問題もあってレッドウルフ以外が使うと高くつくしね」
「とりあえず修理してあるとはいえこれは400円で買い取りの800円かな?修理しててもかなり使い込んでるし、適当に中古の安い竿と合わせてサビキ用にって売るのがいいかもしれないね、頑張れば青物が釣れなくもないだろうけど」
「安物によくあるちゃちなドラグで出だしが固いし出始めたら止まらないってのはないけど、あまり耐久力のあるリールではないからねぇ、ちょい投げにサビキが丁度いいくらいかな?寿命を縮めてもいいならチニングとかそういうのにも使える」
「釣りに行く頻度がそれほどでもない人なら十分だね」
「すみませーん」
「はいはい」
「PEとリーダーの結束はSCが強度が高くていいって聞いたんですけどどうなんですかね?」
「あー、結束強度ね」
「SCだと結束強度1000%だとかそういうサムネイルが多いんですけど」
「アレねー、結束強度が高ければいいってものじゃないのよ、例えば一般的な結束といえばこれなFGノット、結束強度でいけばSC以下なんだけど、これ摩擦でがっちり止まってるから思いっきり引っ張っても抜けないのよ。
んで、これ私が組んでるFGノットなんだけど、これでも強度は97%くらいはあって、リーダーがPEより弱くて40lb、さてここで算数の問題です、PEが3号で55lb、リーダーが12号で40lb、結束強度はまあ低く見積もって85まで落としたとして、PEとリーダーを思いっきり引っ張った場合どうなるでしょうか?」
「55と40で強度85だから…」
「まあ、ざっと結束してるところが47lb位まで耐えるとして、リーダーが40だから先に結束箇所より下、リーダーからラインブレイクするのよね、PEより強度があるやつを使うと限界を超えた時に結束してる部分から抜けるって事がなくもないけど、それはPEとリーダーを直接引っ張った時、ルアーなんかを結んでいる所は計算に入れてないのね?
で、ルアーを結ぶ方法としてクリンチやらダブルクリンチ、漁師結びにユニにパロマーにハングマンズといろいろあるんだけど、ここでも結び方によって強度が変わってくる、私は基本的にダブルクリンチを使う事が多いんだけど、この時の結束強度が大体80から90、そしてまた算数の問題。
40lbリーダーとルアーを強度80%のノットで結んで、PEとリーダーの結束強度85%のノットで結束、今度はPEとリーダーじゃなくPEとルアーを持って引っ張る事になるんだけど、思いっきり引っ張った時に力がかかる部分がPEとリーダーの結束部分だけじゃなくてここ、ルアーを結んでるところにもかかるようになるのね?
そしてルアーを結んでるところにも力がかかるということは…これでやるとちょっと力がかなり必要だから細いラインでやるとして…まあこれはちょっと大げさだけど、こっちの10号をPEに見立てて、こっちの2号がリーダーね?FGでも何でもなく電車結びでやっちゃうけど結果は同じだから。
これでルアーを結んで引っ張った時に切れるのはルアーの結び目かその少し上、リーダーに傷がついてたらもっと長く切れるけど、PEとリーダーを結束してるところは強度が100なくても早々抜ける事はないの。
それで、結束する時のノットの欠点ね?まずFGは慣れてないと組むのにちょっと時間がかかる、強度の上下が激しいってのがあって、SCは巻き付けの回数が30回とFGの2倍以上ある、締め込みがFGよりしっかりしてないとすっぽ抜ける、細いPEと相性が悪い、結束したところのこぶが大きくリーダーを長くとる釣りには不向き。
利点はFGは細い太い関係ない、慣れてこんな感じでギチっと編み込めれば焼き止め無しで97%とか出せる、焼き止めなしは66%だとか70%も出ねぇよって言ってる人は編みこみが雑で甘いだけね、デー、SCの利点は太いPEを使ってキャスティングなんかでリーダーを短くする場合は交換が早い、くらいかな?
だから今手に持ってる0.6のPEと2号をSCノットで結束するのはお勧めしないかな?後言ったようにPEとリーダーの結束が100%あるといっても100%出す意味があるのはPEとリーダーの強度が同じとか、それ以上の太いリーダーを使うときだけ、スプリットリングとかスナップに結んだ時の結束強度も考えれば70から80も出てれば十分ってやつだね」
「はー…なるほど…」
「んで、SCは何でリーダーを短くするのか?って言う話になるんだけど、リーダーを長くとる釣りってリーダーをガイドの中に巻き込むのね?そういう釣りをする時はガイドからするっと抜けるのが重要で、FGだとリーダーの太さと巻きつけるPEの太さかける事の1.1から1.2くらい、SCだと二つ折りにしたPEを巻きつけるからPEの太さかけることの1.3から1.4、人によっては回数を増やして1.5とか1.7とかになっちゃうのよ、そうなるとこの結束してる部分が太くなってガイドに思いっきり引っかかる。
ガイドが吹っ飛ぶ事は早々ないけど、多少なりともダメージは入るし結束箇所にもダメージが入るし飛距離が出ない、なので結束してる部分が太くなるSCノットは根ずれも何もない場所でのキャスティングにはいいんだけど、リーダーまで巻き込む必要があってかつ細いPEを使う釣りには使えないので万能ではありませんよ、そういうノット」
「なるほどー…ということはこのPEとリーダーを結ぶのはFGが安定と?」
「FGが万能に近いといえば万能に近いね、細い太い関係なく使えるしリーダーを巻き込むほど長くとってもガイドに引っかかりにくい、ビニツイストを作る必要もないので慣れたら手間もそれほど係らず強度も増していく。
まあ、PEとリーダーを結束するノットはすっぽ抜けさえしなければ割とどうとでもなるし、ガイドの中に巻き込まないならエイトノットでもいいのよ、まずPEで8の字結びをして輪を作る、次のリーダーも8の字結びで輪を作る、後は作った輪に通してキュっと結束してお終い、大きいやつを狙わない限りはこれでも十分、手間も時間も掛からない最速のノットともいえるね。
で、最後に大事な部分、よくこのノットの強度は何%何%って出してるところがあるけど、使用しているラインとか編み方で変わってくるからあまり信用はしない事、結束部分が100%を超えてなくてもリーダーの強度次第である事、ルアーなんかの結び目の強度も考える事。
たとえ結束強度がどんなに頑張っても50%しか出ねぇよっていうノットでもリーダーがPEの半分前後の強度、かつルアーとの結び目が70%くらいしかないならすっぽ抜ける前にルアーとの結び目から切れるからね。
それがわかってない強度だけしか見ないこれが強いんだとか言ってる人はリーダーの強度とかルアーの結び目の強度のことは考えてない、というか見えてないし、ガイドの中に巻き込むほど長くリーダーを取らなきゃいけない釣りはまずやらない。
正直なところね?サワラとかそういう歯で切れるやつを狙うにしても根ずれの心配が一切ないならリーダーなんて30センチもありゃ十分なのよ、だからどれだけぶっといノットになろうが何の影響もない、だから強度がどうのこうのとかそういう部分しか見ないようになるのよ」
「ガイド抜けが非常に悪いノットでも強度200%!って書いておけば飛びつく人がいるのも確かよね、打ち込みとかやってる人が見たらいやそれは欠陥だらけだろって突っ込まれるんだけど」
「打ち込みだと何か不都合があるんですか?」
「大いにある、何を狙うかによるけどアーラミーバイとかその辺りを狙う打ち込みになると100号から200号リーダーになってくるし、ガイド抜けが悪くて引っかかるとロッドの破損につながる、リーダーが太い分結束箇所がガイドをがりがり言わせながら出ていくわけだし、さらに重たい物を投げるからガイドだけならまだいい方、最悪ロッドが吹っ飛ぶ」
「アーラとかを狙う時の餌はすごいよ?場合によっては1キロからはあるカツオとかマグロの頭をつけて投げるし、それプラス沈めるための重りだから振出じゃなく継竿だとスポーンって抜けて飛んでくのよね。
ガーラもガーラで100メーターからは飛ばす事が多いし、餌がそれなりに重ければ重りも重い、リーダーもリーフに擦れる事を考えて50号とかが基本だから結束部分は当然太くなる、だからガイド抜けのいい細いノットであるってのは結構重要なのよ。
ちなみにリーダーも10から18ヒロ、大体10メーターから20メーターとるのよ?」
「まあ、打ち込みは大抵ボビンノットだけどね、ガイドも大きく抜けやすいように作られてるし、FGでも強度は十分出るんだけど、南の島での打ち込みってとにかく根擦れとの戦いなのよ、結束してる箇所も擦られて傷つくくらいには、だから2重にがっつり巻きつけて多少削れて解れたりしても抜けないノットにしたりもする」
「なるほどー、場所によって使い分けも大事と」
「そそ、まあこの辺りならFGが万能、キャスティングならリーダーを短めにしても全然問題がないからSCも使える、ボビンを使うようなのはいない、そんな感じ、浜でも堤防でも磯でもFGノットで十分よ、それに常にラインに100%の力をかけて引っ張るわけでもなし、ドラグもあるからラインへかかる力ってせいぜい60から70%くらい、引きずり出す時に締めて90とかもあるにはあるけど完全にロックして100引き出すってのはほぼほぼないし、結束強度100%云々は根掛かりした時にしか発揮されないのよね」
「あー…魚が掛かった時は切れないようバレないようにドラグを調整してラインを出しますけど、根掛かりした時は切るために完全にロックしますもんね」
「そう、さらにロッドもまっすぐにしてラインを一直線にするからラインに掛かる力も魚とやり取りをしている時以上、それでリーダーが抜けもせずリーダーから切れましたよってなれば魚とやり取りして結束が抜けるなんて事はまずないし、必ずしも強度を100に近づけなければならない、なんて事もないわけだぁね。
で、ラインはここで巻き替えていくの?それとも自宅で?」
「あ、リールを車から出してくるので巻き替えお願いします」
「はいはい、それじゃ先にお代ね、えー、スパルタの0.6の200にリーダーもスパルタの2号50で…3800円になります」
「それにしてもあれですね、下巻を適当に巻いているように見えてもきっちりに収めてますよね、何かコツとかあるんですかね?」
「そうねぇ、こっちはもう何千何万と巻き替えてるから感覚でわかるけど、クロートーが公式ページでこういう計算機を出してるから、これに巻きたい上糸の長さと各メーカーのリールの型番入力して、下巻を何の何号って入力すると自宅でも簡単に下巻を何メーター巻いたらいいかが出てくるね。
これだとワールドのC2000だからメーカーをワールド、種類はスピニングの型番はC2000、巻きたいのが200のうちの半分だからPE0.6の100と入力して、下巻は今3号を使ってるから3号と入力、すると何メーター巻けばいいかポンッと出てくる。
リールを製造しているメーカーにも計算機はあるけど、あっちはカタログスペックだのなんだのと調べて入力する必要があるからちょっと面倒だね、その点クロートーの方はメーカーとその型番を入力するだけで大丈夫だし大体のメーカーに対応してる」
「メーカーを選択する必要があるのはメーカーによって何かが違うんですか?」
「若干の違いがある、ワールドの普通のC2000はナイロンの3号が135巻けるんだけど、ネレイドだとちょっと溝が浅くて110メーター、マキシマだと中間くらいで120っていう違いがある、だからメーカー選択は大事。
ま、多少下巻が多くなっても上糸を減らせばいいだけなんだけどね、根こそぎ持って行かれない限り100メーターって早々無くならないし、ちょっと少なくても誤差みたいなところがある」
「でかでかと書いてあるようにDスプールには対応してないけどね、Dスプール自体は作ってるのがレッドウルフだからデザインが違うだけでネレイドもワールドもレッドウルフも規格は全部同じなんだけど、何メーターでも好きなだけ巻けちゃうから計算する必要がないんだよね」
「PEを半分の100メーターだけ巻きたい、って時はそれを計算して下巻は何メーターって出さないとなんだけど、Dスプールはそれを大幅に超えて300メーター巻いてもすっきりぴったり収まるのよね、しかもシャロースプールだから逆に50メーターと少なくてもやっぱりぴったりと収まる、そういう四次元的なスプールだから対応していませんよってなっちゃうのよね」
「欠点は見た目にはラインが減っているように見えないから気が付いたら消耗に消耗を重ねて上糸が残り50メーター切ってましたって事がある、それほど投げないエギングとかアジングなら何てことはないんだけど、ちょっとメタルジグを投げるかーって投げると下巻が放出されるのよね、そしてそこでようやく上糸のPEが残り少なくなってる事に気が付く」
「Dスプールは構造上中に入ってるラインが劣化しないし、スプールの型も付かないという利点はあるんだけど、見た目には全くわからないというのがあるからPEを使う時は要注意だね、お金があれば予備スプールを買ってPEも300でも400でも巻いておけばいいんだけど」
「さすがにPEを一度に300も巻くほどの余裕は…このPEも交換するまでに何ヶ月使う事やら…」
「スパルタはコーティングされてるから中に塩の結晶が出来る事はないし、海水で使った後はザーッと水で流しておけば結構長持ちするよ、それと下巻と上糸は団子にならないようにFGで結んであるけど、下巻まで出さないならノット云々の時に行ってたエイトノット同士での結合でもいいよー?」
「そういえばFGで結んでましたね、それも何か意味が?」
「まあ、簡単に言えばトラブル防止?こうやってとりあえず抜けないようにって団子状にして結束した場合ポコっとはみ出てくるのよ、すると投げるときにここに引っかかってトラブルになる時がある、だから結束部分を多少長くとってでもFGにしてトラブルを軽減ってやつ。
釣具屋によっては電車でもなくちょっと大きい団子が出来る結び方で止めちゃうってのが、最初のうちはいいんだけど短くなってくるとトラブルが発生するかもしれないし、、取りあえずPEが巻ければいいやって感じでやる人もいるし、その状態で下巻まで出されると簡単にスポーンとラインが抜けるからそれを防いで最後まで耐えれるようにするためだね。
酷いお店というか店員になると下巻もなくスプールに直で巻きつけるってのもいるけど、下巻をしてくれたからいいお店や店員とも言い難いのが事実」
「このリールを全国チェーンの店舗で買って巻いて貰った時に少し緩い感じがしたのははずれを引いたんですかねー…?2週間くらいで糸がぐちゃぐちゃに出て絡んでダメになったんですよね」
「個人店だと確率は低いけど、全国チェーンとなると釣りを全く知らないバイトも居るからねぇ、下巻に関してもこういう計算機とか大体何メーターっていうマニュアルがあるからそれに従って巻けばいいんだけど、テンションかけずにただ計測器をつけてシャーッと巻くだけ、スプールに結ぶ時もぐっと引っ張ったら抜けるような結び方ってのが結構あるね」
「あー…ほぼ確実にそれですね、巻いて貰っている間店内をぶらぶらせずに手順を見ておく方がよかったんですかねー…ここに来る前に糸を全部抜いてきましたけど、下巻も緩ければちょっと引っ張ったらスプールから糸が抜けましたし、下巻に使った糸と巻く作業の料金も含まれていたのでPEと合わせて5000円ほどドブに捨てたような気分でしたよ…」
「下巻のラインもただではないから何メーターいくらって料金を取るところはまあ確かにあるんだけど、巻く作業が有料なのはちょっとねぇ、それでいてあっという間にライントラブルを起こして…だと大外れを引いた感じだね」
「巻いてから2週間とはいえ使ったのは4回だけなんですけどねぇ…投げた回数もそれほどですし」
「ぶっかぶかな状態で巻いてるとちょっとしたことでラインが纏まって放出されちゃうし、3回持っただけでも運が良かったと思うしかないね。
とりあえず次の巻き替えは自分でやると思うけど、下巻はそのまま使えば100メーターきっちり入るから、下巻まで抜く必要はないからねー?下巻まで出して緩んでたらある程度出してテンションをかけながらきちっと巻けば大丈夫」
「はい、ありがとうございました」
「いいえー、また来てねー、といったところで持ち込まれたロッドとリールの確認作業と値付け作業やるかー…」
「がんばれー、使い込んでるだけで折れたロッドはないし、リールもちゃんと使えるように修理はしてあるから」
「数が問題なんだよ数が…小出しにちょっとずつちょっとずつならすぐ終わるけど、まとめて数百とか持ってこられると置き場所も困る」
「小出しにーとは言ってもそれはそれで来る度にロッド10本とか20本になっちゃうよ?」
「そっちのほうがまだパパッと済ませる事が出来る分ましかなぁ…?全部にかかる時間はそう変わらないだろうけど」
「それじゃ分解洗浄して乾かしてるボートとかエンジンなんかの整備もあるから今日はこれでー」
「はーい、確認作業が終わったら連絡するねー」




