最低限のルールは守ろう 出費を抑える方法はいくらでもある
「はい、お昼を食べたので続きでーす、次の質問がこちら、先週の土曜日にお兄さんが関係者以外立ち入り禁止の場所に入って行って釣りをしていましたが大丈夫なんでしょうか?」
「お兄さんとか妹ちゃんは大丈夫だね、あそこの市場はぼちぼち利用してるのもあるし、ちょっと食べきれないなってのが釣れたら売りにいったりもしてるし、そもそも私が漁協に入ってるのもあるし、いきなり無断で入るってのはちょいとアレだけど、顔見知りで常連というだけはあって事前に一声かけたら市場に入って釣りをする事が出来るね」
「当然といえば当然だけど、釣りをした後はコマセなんかを流して綺麗に掃除、ゴミなんかも当然全部持ち帰り、船が来たらすぐに回収して船優先、最低でもこの3つが守れないと次回から入れなくなります、信用とか信頼があるからこそ使わせてくれてるだけだしね」
「ちなみに、比較的堤防や浜から近いだけはあって釣れる魚にほぼ差はない、けど青物を狙うなら堤防とか浜の方がいい、市場の方は防波堤で囲ってるのもあるし、入って来ないって事はないけどうちの店の前の堤防に比べると全然。
だからまあ青物狙いの場合は市場に不法侵入して釣るより、堤防や浜でおとなしくショアジギとかトップかミノーでキャスティング、サビキでアジか何かを釣って泳がせが一番だね」
「生簀回りも接近禁止で実はダメだったりするから、そういうところで釣りをするときは事前に漁協に問い合わせて聞いたほうがいいね、そうすればトラブルなく釣りをする事ができるよー?完全になくなるというわけではないけどね。
続きまして、付け餌にするオキアミってブロックを解答したのと小分にしてパックされているやつとどれがいいの?」
「お店側からすると小分けにしてるやつを買ってくれるほうが利益は出る、餌として使う場合はどちらもそんなに差はない、生のオキアミーって言っても冷凍したものを解凍してちょっと加工して小分けにしてるだけだし、ボイルじゃない冷凍のオキアミを買えばほぼ何も変わらない。
ボイルと生だったらまあ生のほうが若干食いつきがいいけど、好きな方を使えばいいんじゃないかな?」
「これは多分同じ人の質問、オキアミってすぐに針から外れるけど、餌持ちをよくする方法ってあるの?」
「時間があれば誰でも簡単に、まず冷凍の生オキアミブロックを買って解凍、そしたら砂糖をぶっかけてまんべんなく混ぜて2時間から放置、そしたら出てきた水分を切ってみりんにつけてまた2時間から、砂糖とみりんの順番は逆でもよし、1日漬ける人もいれば2日3日の人もいる、そんなに大きい物じゃないので2時間くらいで浸透するので割と大丈夫。
ボイルと半ボイルにしたい場合は水分を切った後にお湯をかけたり軽く茹でて、また水分を切ったら今度は旨味調味料をばさーっとかけて混ぜる、それだけで餌持ちのいいオキアミが作れるよー?メーカーの売ってる漬けダレはその工程を全部すっ飛ばして作れるように研究してるやつだから、面倒だったら解凍したオキアミにメーカーのタレをどばーっとかけて漬けておけばいいね。
まあ、安く上げたいなら砂糖みりん旨味調味料で時間をかければ合計600円もかからないかな?使うオキアミブロックの値段にもよるけど、うちなら1キロ350円だし、砂糖もみりんも旨味調味料もどこのメーカーかわからない安い物を使えばさらに安く作れるね。
で、なんで砂糖とみりん?って思った人は浸透圧で調べろ、メーカーの漬けダレもその浸透圧云々で水分をハード加工しつつ集魚効果のあるものを混ぜたりしてるかんね?それと砂糖漬けの利点は凍らないし腐りにくい、つまりは保存食と同じ原理だね、だから一度作ればバカみたいに使わない限りかなり持つ。
色を付けたい場合はみりんに食紅を溶かして水分を抜きつつ色を付けれね」
「うちのチャンネルでちょこちょこ使ってる自作の色つきエビとかイカとか、あれも水分を抜く段階で食紅を入れてるのよー?」
「赤黄青緑の4色が基本かつ無難かな?紫は漬けてる間に化学反応を起こして緑に染まるから作るのは難しいから、紫に挑戦しようとは思わないほうがいいね」
「えー、青物はいつまで釣れますか?」
「青物は年中釣れるよー?ただ寒ブリとかそういうのは南の方だともう終わってて、うちの地域を含む北の方もぼちぼち終わりかな?だから住んでる地域によるけど、美味しいのを釣りたいなら今のうち、3月になったらもうどんどん脂が抜けて行って味も落ちて行ってると考えていいね」
「昨日一昨日の堤防と浜は凄かったもんねぇ、左右の幅ぎりぎりでズラーっと皆竿を並べてるの、お祭りも確実に何件か発生してたんじゃないかなぁ?」
「県外ナンバーもかなりあったからねぇ、もうちょっと左右の幅に余裕を持て、というより絡まないように開けてる間に入るなよっていう愚痴を聞かされる身にもなってくれ、自分がよけりゃいいってわけじゃないんだぞー?
幸いな事に釣り客同士の喧嘩は発生してなかったみたいだけど、トラブルを避けるために空けてるところに入るとその左右の人どちらかにも迷惑がかかるから、せめて一言断ってから入ろうね?
まあ、トラブルを避けつつ確実に釣るなら船で沖に出るのが確実だけどね」
「とりあえず釣りを始めるならこれと友達にエギングセットを勧められているのですが、初心者にも合っている道具なのでしょうか?」
「何釣りをメインにしたいかによる、とりあえず海で何でもやってみたいってのならエギングセットは正しい、ライトなショアジギングでもちょい投げでも、それなりに長いからちょっとした浮き釣りにも、いろいろ出来るし長いロッドの扱い方の練習にもなるから海でやるなら勧められたセットを買っておけばいいんじゃない?
よほど変なメーカーの物じゃない限りはしっかりしてるし、全国チェーンとかやってる釣具屋なら当店オリジナルの!って安い5000円前後のセットを作って売ってるし、それをお試しで買ってみるのもあり。
220MLに2000番のシングルハンドル、PEもすでに巻いてあってかつ餌木も1個ついて税込9990円ってのを売ってるところもあったはず、1万円から始めてみるってのであればそう言うのも選択肢に入るかな?」
「淡水でもルアーフィッシングだなんだとやりたいってのであれば180か200のルアーロッドを買えばいいかな?180でもエギングは十分に出来るし、飛距離を出し辛いってだけでライトジギングもバス用で十分出来る」
「まあ、だから自分がどこの釣りを主にやりたいかで決めるといいね、海ならエギングロッド、淡水ならバス用ルアーロッド、リールは2000番かC3000が割りと万能、エギングセットって事は2000番かC3000または間の2500番だろうし、よほど高い物を勧められてない限りはそのまま買えばいいんじゃない?
ようわからんって時は友人の道具を借りて手取り足取り持ち方から投げ方まで教えて貰え、それで友人の道具がいいなと思ったら奮発して同じ物、もしくは同ブランドのエントリーかその1つ上を買えばいいかと」
「ネレイドにワールドにレッドウルフのハイエンドロッドはカーボンが一律70%のグラス30%のコンポジットになっていますが、なぜすべてコンポジットになっているのでしょうか?」
「技術力が格段に上がったのと、ブランクスに使うカーボンシート、あれを作る時に100とか200トンの高弾性…どころじゃない2000から5000、またはそれ以上の圧力をかけてシートを作るから、カーボン90%とかやると柔軟性が全くない簡単に折れるロッドになっちゃうからだね。
混ぜてるグラスも特殊なやつだったりするけど…コンポジットでありながらカーボン99%といったロッドより軽く強い、さらに低弾性やフルグラスよりしなやかで折れない、だからハイエンドなのにコンポジットかよ…とか思っちゃダメだよー?」
「メタルジグって1個1500円もする高いのと3個セット500円みたいなのだとやっぱり高い方がいいの?」
「いやべつに?だってさー、これ、この鉛の色そのままのオモックでも釣れるんだよ?重さによって値段は多少上下はするけど、20グラムの軽いジグで1000円前後取ってくるのはまあボッタクリだね、形状に拘ったりなんだかんだでコストがかかって値上がりってのもまああるにはあるけど…
あー、花井ちゃーん、ジグのコーナーの一番奥にあるやつもってきてー、そうそれ、色は何でもいい…はいありがと。
はいこれ、これがうちの店で扱っている1個当たりの値段が一番安いメタルジグ、アジなんかに使うマイクロで3グラム5グラムってやつで3個入り450円、ライトジギングに使える16から28グラムが3個入りで650円と1個当たりの値段はまあかなり安い。
かなり安いからちゃちぃように感じるけどちゃんとメタルジグしてる、スナップを付けてただ巻きでも左右に振って泳いでいるように見えるし、コーティングもちゃんとしててカラーバリエーションも地味に豊富、欠点は28グラムまでしかないということかな?これ以上重くすると値段がどうしてもあがっちゃうからね。
で、別メーカーの28グラムメタルジグがこちら、1個580円で形状は似たような感じ、こっちの方が巻いた時により小刻みに動くってのはあるけど釣果に影響はほぼないんだよね、巻くだけじゃ動かないブレードをつける前提のジグもあったりするけど、それはうちにはおいてないのでスルー。
まあ、メタルジグは値段が高いイコールいい物ってわけじゃないのを知っておいて貰えれば?そしてうちのお店で一番の売れ筋のメタルジグがこれ、アナライズのジギングマスター、20グラムで620円の60グラムで1300円とまあボチボチな値段はしてるけど、左右非対称の構造でより水の抵抗を受けやすい、それなりにスローに巻いてもブルブルとバイブレーションのように震える、ワンピッチジャークだと素早くぶるぶるっと動いて、さらに針にラインが絡むエビという状態になりにくい。
初心者でも簡単、ワンピッチジャークが上手く出来なくてもジグ自体がぶるぶる動くからアピール力はばっちり、巻くだけでもいいから疲れにくい、となかなか評判がいいのもあって売れ筋になっております、というより後40個くらいで品切れでーす」
「寒ブリが終わる前にって駆け込みで来てる人も多いし、そういう人達がごそっと纏めて買っていくんだよね、昨日も纏めて10個以上買ってる人がいたし」
「そう、土日だけで20グラムから60グラムまで全部合わせて700個は売っててねぇ…駆け込み需要が落ち着いたら棚にずらーっと並ぶとは思うけど、今あるのがなくなったら木曜日まで追加はないから気を付けてねー?
それと急ぎの追加で本格的な仕入れじゃないから、全部で150くらいしか入ってこないというのもお知らせしておきます」
「問屋さんが持ってる以上の数は仕入れようがないから仕方ないね、釣りに使う餌を安く仕上げる方法はありますか?毎回高いコマセを買うと出費がバカになりません」
「それはコマセの使い方を間違ってるのも原因かな?アレ1袋全部空けると無駄にばら撒かない限りは6時間から8時間は余裕で持つのよ、半分だけにすると単純計算で3時間から4時間ね?で、コマセに使う混ぜ物、たとえばグレグレートにクロダイスペシャルを混ぜて使うとかあるんだけど、その時に2袋全部混ぜるとその1回だけで1500円は出費しちゃうし、量だけでいえば12時間分くらいあんのね?
んで、でよ?そこにまだアミエビとかオキアミも入るからさらに量が増える、だからまずはそこの無駄遣いを減らして、コマセは半袋だけとか、2つ合わせるなら4分の1ずつとか、そうやって使うだけでも大分出費は抑えれるよー?
それと過去にもお兄さんと頃のチャンネルで紹介してると思うけど、コイン精米機からお持ち帰り自由の糠を貰ってきてそれでかさましする、それだけでも出費は抑えれるし、コマセ1袋に対して糠5とか7って感じでバカみたいにコマセを薄めても効果は出るから、そうやって消費量を抑えていくといいよー?」
「作り方も一応紹介してたかなぁ…?団子釣りの場合は小麦粉を添加とか、コマセとしてばらけさせる場合はパン粉を添加って感じでしてたような気がするね」
「動画で釣り餌作りを紹介してる人も結構いるから、出費が辛いって人は動画を見て作ってみるといいんじゃないかな?」
「夏にお邪魔した中村さんのお店だとコマセは量り売りだったね、大きいクリアケースに大きいポリ袋、それと乾燥剤を入れて湿気を防いでグラム何円とかそんな感じで」
「あれは離島だからこそできる売り方だね、全員顔見知りで誰も気にしないし、1袋だと多すぎるってのがわかっているから皆それを受け入れる、欠点は多少なりともこぼれるからちゃんと掃除しないと床がコマセまみれになる」
「付け餌に関しても練餌なら自作できたりするし、モエビなら環境を整えればいくらでも増えるからそれでやりくりするってのもありだね」
「発泡スチロールとエアーポンプ、金魚の餌と水草を用意すればそのうちやばいくらい増えるよー?金魚の餌は最初だけでそのうち完全放置で大丈夫になる、増えすぎたり育てる数を増やすなら適度に餌やりをした方がいいけどね」
「えー、それじゃぼちぼちいい時間なのでここで終わりでーす、そろそろスーパーやら商店街に行ってお買い物をしないと」
「まだ3時くらいだけどスーパーやらなんやらで買い物をして帰るとなるとそんなものか」
「そんなものだね、ではまたー」
オキアミの砂糖みりん漬け
生のオキアミを長期保存しつつ使いやすく餌持ちをよくするための方法、時間は人によってそれぞれ
浸透圧で水分を抜くので凍りつかなくなるのですぐ使えるという利点があるが…旨味調味料を仕上げにかけてなじませないとべたつくという欠点もある




