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味付けと粘度の問題 間違いなく女の敵

 ミキサーと氷の準備よしのいつかやった時と同じ様に大量の氷と大きなたらいの準備もよしの…牛乳と生クリーム、イチゴにバナナマンゴーも準備よしで…毛色は違うけどこれはこれで美味しい蒸かしたカボチャとサツマイモの準備も良し、各種シロップにペーストもばっちり。

 抜けがないかを確認したところで氷を砕いてイチゴ用バナナ用マンゴー用と用意したらいの中にたっぷりと、次に各種果物とカボチャやイモを牛乳と一緒にミキサーにかけてはたらいの中へを繰り返して…ある程度溜まったらペーストとシロップ、生クリームを追加してがっしゃがっしゃと混ぜまして…

 甘味が足りないと今一なのでちょっと味見をしまして…足りないものはシロップを追加、ちょっと濃いかなーと思える物は牛乳を追加して調整、再びよーく混ぜたところで…

「店長ー、もう注文しても大丈夫ですか?」

「もう大丈夫よー、ミックスでも単品でも好きに注文してねー」

「じゃあイチゴとバナナのミックスで」

「はいはい」

「それにしても…たらいでジュースを作ってそこから注ぐとか、場所が場所なら衛生観念はどこ行ったとか言われそうですね」

「だからこの手のストリートドリンクは葵さんの国だと存在してないのよねぇ、逆にこれをやってる国はストリートフードとかドリンクにちょっとハエが集ってても気にしない、ここにはまあハエとかそういうのは居ないけど、分解者がほぼ必要ないというか、全部海に流しておけば海が完全分解してエネルギーとしてストックしてくれる」

「なんか物凄い昔の人のような考えですねぇそれ…とりあえず海に流しておけば分解されるだろーみたいな…ここだとその理論が完全に通るというのもアレですけど」

「洗剤とか廃油とか石油とか廃液とか何十何百トンと流したところで何の影響もないというか注ぎ込んだ端から不要な物だけが完全分解されていくね、はいイチゴとバナナのミックス」

「しっかり混ざってないのは愛嬌とかそういうのですかね?」

「ただジョッキに注いだだけだからね、しっかり混ぜるなら刺してるストローで適当に混ぜといてー」

「適当だなぁ…」

「ストリートドリンクはそんな物よ、タマキちゃんの注文は?」

「イチゴ単品で」

「はいはい、イチゴね」

「んー…カボチャとサツマイモって…ポタージュなのかそれとも果物と同じでミルクシェイクと言っていいのかどっちなんですかね?」

「これに関してはミルクシェイクかな?塩とかコンソメとか使わずカボチャシロップとかサツマイモシロップを添加して甘くしてあるし、スープじゃなくてジュースに入るからね、後ポタージュよりはとろみがない、カボチャとかサツマイモ特有の粉っぽさはあるけどね、それとサツマイモシェイクはジュースだけど地味にお腹に溜まる」

「でしょうねぇ…」


「あー…照りつける太陽の下で飲むキンキンに冷えたミルクシェイクが美味しい事美味しい事…」

「その水着姿のまま葵さんの家に行くと楽しいよ?」

「いやですよ、なんで水着姿で氷点下行ってるところに行かなきゃいけないんですか」

「いやー…ねぇ?サウナがあるよ?この時期限定の仮設だけど、中でしっかり温まったら積もってる雪にダイブで体をきゅーっと冷やして、ガラス温室の方でぐでーっとぽかぽかして、そしたらまたサウナに行ってと」

「ぐっ…それはちょっと魅力的…」

「タチバナちゃんと他2名はサウナがあるって言ったら飛び込んで行ったね」

「私も行くべきかそれともここでミルクシェイクを飲みながら日に焼けない日光浴か…」

「少なくとも今見たままの姿でいうのであれば動く気は全くないよね」

「一度ビーチチェアに寝そべったらもう起きる気がなくなっちゃって…ジュースは頼めば運ばれてくるし、ポテトとか焼き鳥とかも出てくるし…もうここで暮らしたーい…宿泊施設という名の高級ホテルもびっくりなところに行けばゲームも漫画も全て完備、ここは極楽浄土か?」

「ずいぶんと煩悩と俗に塗れた極楽浄土ですね」

「自分の信じた場所が極楽浄土ー…それにしてもミルクシェイクを買ってた時にも思った事だけどタマキの水着結構際どいねぇ…誘ってんの?」

「別に誘ってませんよ、気に入って着てるだけですよ、後際どいとは言っても普通のビキニですし、使用人さんみたいにマイクロとかそういうのじゃないですよ?」

「その割には布面積が少ないような…」

「そう見えるだけじゃないですか?色によっては細く見えたり太って見えたりするのと同じで、布面積が同じでも多く感じたり少なく感じたりしますし」

「ほんとぉにぃー…?」

「本当ですよ?それに際どいと言い出したらタチバナの方がもっと際どいでしょうに、あちらは正真正銘のマイクロですし」

「タチバナって羞恥心とか存在してるのかな…昨日はスリングショットっていうタイプのを着てたよね…全く恥ずかしがる事もなく…眼福ではあるけど…あれって店長の趣味なんですか?」

「別に私の趣味ではない、ルシフとかエリスとかがデザインして作った水着もあるし、恵里香さんが時季外れに持ち込んだ売れ残りの水着もあるし、私の趣味で置いてるというわけではない、共用の水着としてダーッと並べてるだけ。

ルシフが作るのは大体種族に合わせた水着、エリスが作るのはほぼ趣味、恵里香さんの持ち込みは売れ残りなれどその年に作られた物かつちょっとお高いやつ、タカミヤちゃんとタマキちゃんが着てる水着はその去年の夏に売りに出されたモデルだね、でもリオが着用してモデルをやった水着は残念ながら1着もない」

「リオさん…は店長の隣でミルクシェイクを混ぜてるおっそろしく綺麗な人でいいんですよね?」

「そうだね、私がリオだよー?こんなんでも現役のモデルでーす、一線からは身を引いてちょっと高級品っぽいやつのモデルをやってるくらいだけど」

「私はリオさんの経歴を知らないんだよねー…文字通り住んでた世界が違うわけだし、モデルと聞いてもこれが本物のモデルかーくらいにしかならないのが何とも…」

「一応これでも世界の頂点に立ったモデルなんよー?今はちょっとお肉が付いてるけどちょっと前はもうあばらが浮き出るか出ないかのギリギリを保ってねー、筋肉の量から何までぜーんぶ管理しつくした生活を送ってたのよー?食事内容に時間に何から何まで。

今は割と好きなものを好きなように食べれるけどねー、仕事に差し支えないようにしないとダメなのは変わらないけど」

「食事から何まで管理された生活とか絶対無理ー…1日は耐えれても2日目で爆発する…」

「それにしても…モデル体型で顔が整っているからなのか、甚平が甚平に見えないくらいバシッと決まって見えますね」

「実はこの下はちょっと首とかそういうのが見えてるスリングショット、って言ったらびっくりする?」

「普通にびっくりしますね、意外なのを着てるなとかそういうのではなく変態ですか?的な感じで」

「まあ着てないんだけどね、こんな感じで普通のビキニよ、コレクションとかソレ系の最高峰のランウェイを歩く時は全裸にテープだけとかそういう衣装もあったけどね、ドレスなんかも下着を一切身に着ける事が出来ないデザインの物も多かったし、そういうのも着慣れてるっちゃ着慣れてるのよー?

芸術性の他にエロスを感じさせる、でもそういう目で見るのは無理っていう結構難しいデザインの物、ただ露出させているだけではなく全体のバランスを取ってとか、全裸にテープとか適当に作ってるように見えて意外とそうじゃないのよー?

よくある男性を誘うための裸リボンとか裸エプロン、それをモデルの衣装をデザインしている人に渡せばエロスは感じるけど誘うまではいかない芸術性が強い物に仕上げてくれるよ?」

「はー…モデルだけじゃなくデザインしてる人も凄いんですね」

「仕事だけの間柄とはいえ、仕事が終わるまでは一心同体、モデルは常に用意される衣装に最適な体型を、デザイナーはそのモデルに最も似合いつつ最高評価が得られるデザインを、ただ自分の主張を強く押し出すだけではダメ、モデルとデザイナーが2人息を合わせてこそだね。

まあ…でもそんな私でも軽ーく嫉妬出来るのがお兄さんのメイド達の中にうようよいるんだけどね…サファイアちゃんにヴリトラさんにハクさん、エリスさんにイデアさんにテラさんとノクスさんと…あの辺りはもう特に何もせず軽く世界を取れちゃうよ?」

「あー…身長が高くてすらっとしてて所作も綺麗なメイドさんですね、あの辺りは同性でもドキッとしますよね、特にエリスさんは中性的な感じもありますし、テラさんとノクスさんなんてどうやったらあそこまで綺麗になれるのかわかりませんし…」

「あの辺りはもう生まれ持った才能とかそういうのだよ、地が良すぎるんだよね、特に何もしなくても1万人いれば1万人が性別関係なく振り向いて美人と判定するほどに、その上でさらに自分磨きをしてるでしょー?

さらに普段は農場で腹巻とか身に着けて農作業しているのに手荒れ肌荒れ一切なし、あの足まで届く長い髪も枝毛の一本すらないんだよ?まあそれに関してはお兄さんとそれなりに長く過ごしているかららしいけど、腹巻を身に着けて尚物凄く美人、土の汚れもメイクかと思えるほどでそのままランウェイに立たせて歩かせても通用するレベル、そりゃ嫉妬もするよねって」

「テラとノクスはねー…まあ昔から美に対する意識が凄かったからね、ただ中身に難ありで黙って歩かせたり座らせておく分には美人だね、で済むけど口を開くとちょっとね、口が汚いとかそういうわけじゃないけど、農業関係の話ばかり飛び出してくるから…後大根とかゴボウをよく生で齧ってる」

「ワイルドですねー…ところで今店長が作ろうとしてるのはなんです?」

「海鮮だらけ焼きそば、まずバターを致死量用意します」

「えぇ…最初からいきなり不穏なんだけど…」

「致死量とはいってもまあなんて事はなく、5人前に対して500グラムってだけよ」

「それならまぁ…いや多いって、1人あたりバター100グラムじゃないですかそれ」

「まあそうだね、まず鉄板にバターをドカンとのせて溶かします、溶けきったらホタテとカキとハマグリのむき身に溶かしたバターを絡めてじっくり焼きます、そしてその隣でこちら」

「なんですこれ?肉っぽいような感じと見た目ですけど?」

「これは魚の胃袋だね、今回使うのはカンパチとヒラマサの胃袋、大きいと分厚く硬くなって噛み切れないから隠し膨張なんかを細かく入れた上で細切りにしてある、まあお肉の変りかな?これもバターの海にダイブさせて火を通しまして、程よく火が通ったところで麺をバサっと入れて焼いていた貝類と焼いていた胃袋、そしてバターを絡めて鉄板全体に広げる。

そして次に出てくるのがこちら、エビ、食べる時に殻は邪魔になるからむき身、殻から取った出汁とエビ味噌を混ぜた物の2つに分けて用意しておきました。

でー、エビを広げた麺の上にバーッと豪快に散らして、上から出汁をダーっとかけて麺に旨味をさらに吸わせつつ蒸気でエビに火を通す、水分がほぼ飛んでなくなるまで触らない、軽く焦げるまで放置」

「味付けはしないんですか?今のところ塩もソースも入ってませんけど?」

「味付けは今から、軽くエビ味噌が焦げて香ばしくなってきたらこちら、明太子、味付けにこれを使います」

「多くない?」

「ほんの500グラムだよ、これを麺の上に広げたらよーく混ぜて絡めたら海鮮だらけ焼きそばの出来上がり、カロリーなんか気にせずにお食べ?」

「わーい…って、これを5人前と申すのか店長は、どう見ても10人前とかそういう量ですよこれ」

「海鮮だらけだからね、カキとホタテとハマグリだけでも1キロずつ使ってるし、エビは2キロ使ってるからキロは軽く行くね」

「多すぎぃ…でも食べるぅ…」

「もはや麺がメインなのか貝類がメインなのかわかんないねこれ、あ、でもこれ美味しいわ、貝類の出汁とぶっかけたエビ味噌入りの出汁が全体に染み込んでるし、明太子で塩気と旨味をさらに追加してるから常識的な量なら普通に美味しく食べれるね」

「あーこれいい…凄くいい…量の事を考えなければ普通に美味しい…なんでこんなに具材を山盛りにしたんですか?」

「少量だとほんのり程度で濃厚にならないから、がっつり濃厚にするなら出し惜しみはせず大量にってやつ、味付けはまあ塩を使ってもよかったけど、ここまで来たら明太子かなーって、旨味バッチリ塩味もバッチリ、問題になるのはカロリーだけ」

「女の子が一番気にするところじゃないですかそれ…体形を気にしないといけないリオさんは大丈夫なんですか?」

「大丈夫大丈夫、以前ほど管理された状態ではないし、しっかり運動すればいいだけだからね、でも私はもうこれでごちそう様、管理されてた頃に慣れきってるからまだあまり多くは食べれないんだよね、出来ればもっと食べたいところだけどこればかりは少しずつ鳴らしていかないとどうにもなんない」

「お茶碗1杯分にも満たない量で…ですか…それはそれでかなり大変ですね…」

「でもカロリーを気にしなくてよくなった分少しずつ筋肉や脂肪がついてきてるし、食べる量もほんの少しずつではあるけど増えてきてるから、そのうち普通の人と変わらないくらい食べれるようになると思うよ?胃を切除してるわけじゃないし、体が小食に慣れすぎてて一度に多くのエネルギーを摂取したり、多くを消化するのが辛かったりするだけだからね、胃を慣らしていけば元に戻る」

「胃薬を食前に服用してって方法もあるらしいけど、そこまで切羽詰ってるわけじゃないから自然な食事療法とかそんな感じ、病気ではないんだけどね、健康体だし」

「ほへー…あ、ちょっと気になった事が一つ」

「はいはいなにかな?」

「どういう縁があって店長と知り合ったんです?頂点に立つモデルと動画を投稿してるだけの店長だと接点なんかまったくない気がするんですけど?」

「そこはほら、私の趣味は一応釣りだし、そういう動画を投稿してるところは一通りチェックしてるし、トレーニングをしながら動画を見るってのは普通に出来るから、それで動画を見てた時にねー?お兄さん…まあ動画で見た時は妹ちゃん形態だったけど、ピラルクとかピライーバ、さらにマグロとかカジキをスタンディングファイトで釣ってるのを見て線の細い女性でもここまでパワフルな釣りが出来るのかー…って妹ちゃんの動画に嵌っちゃってねぇ、それで丁度エリカちゃんが参加ゲスト募集ーってやってたから応募して、審査をパスしまして、コラボでちょろちょろっとやった後に番号を交換して口説き落とした、これがその時のやり取り、永久保存版だね」

「んー…?花と花束の投げつけあい…?」

「タカミヤはもうちょっと花言葉を勉強したらどうです?まあ普通はここまで投げつけあったりしませんけど」

「このやり取りもなかなか楽しかったのよー?で、最後のランウェイに立った後は拠点として使っていた家を全部売り払ってエリカちゃんの家にお引越しして永住って感じかな?」

「コラボからの口説き落としにかかるまでの間がよくわかんねっす、というより同性と思っている相手を口説き落としにかかるのは…まあ普通か、私達の時代だとそれにとやかく言う人はいないし、同性でも子供は作れるし、体外受精になるってのがちょっと難だったけど」

「こっちも似た様な物よ、同性だからとなんやかんや言ってくる人は居ないね、口説き落とすに至った経緯に関しては実物を見てあーもうこの人しかないなーってなった感じ、後でルシエラカンパニーから契約書やらなんやらを渡されたけど…まあ全部オーケーサインを入れるよねって、それでめでたく口説き落とすのに成功しましたとさ」

「おー…店長何股したら気が済むんですか?女の敵にもほどがありますよ?」

「そうは言われましても…んー…まあ…がっつり関わりを持った娘は皆幸せにはしてる…よ?たまに不満は出てくるけど…」

「たとえばどういう不満があるんです?」

「他愛も無い物が多いよ?あの娘に比べてご飯の量が少ないとかそういう取りとめの無い物が多い、でも量は基本的には皆同じでお変わりがほしい娘はいくらでもどうぞっていうスタイルだから、構って欲しくてそういう形で不満を出すって感じかな?

一応女の子達を保護というか引き取って住まわせてる星に分身を大量に置いてきてはいるし、それぞれの分身が各所で葵さんの家とか私の屋敷みたいなところで女の子達と共同生活を送ってるんだけど、一度に全員に構って上げられるほど分身を作っては居ないから、ちょっと独占欲が強い娘とか、甘えたがりのもっと構って欲しいって娘からはまあ…ぼちぼちとね?

後たまーに1人につき2人か3人は分身を付けて欲しいって要望が飛んでくる事もある」

「その人達は分身で納得するんですか?」

「分身とはいっても私自身本体と何も変わらないよ?年に1回か2回統合して記憶の共有もしてるし、私自身だから争う事もないし、何も変わらないから皆納得してる、本体かどうかの見分けの付け方は…ルシフとか狐さんが近くにいるかどうか、居ない場合は分身で居る場合は本体だね、そして私は分身、本体は現在エリアトラウトのロッジにて動画の撮影も兼ねてちーちゃんとさーちゃんの釣りを指導中です」

「ちーちゃんとさーちゃんって誰…?また新しい女の名前が…」

「ちーちゃんとさーちゃんは私より前にコラボした子だね、現役の女子高生でプロアングラー志望、仲良く交流を続けてるけどそれ以上それ以下でもないかな?多分」

「多分も何も何もないからね?本当は花井ちゃんとか店長さんが教えてあげるのがいいんだけど、店長さんは仕事でお店に戻らなきゃいけないし、親睦会の時は各メーカーのプロが沢山いたけどプロモ親睦会の翌日には大会の調整で帰って行っちゃったし、そうなると指導出来るのが私だけ…って感じでエリアトラウトを相手に指導をする事になったわけでございます」

「プロアングラーって儲かるんです?」

「稼ぐ人は年に3000から5000万は稼ぐ、でも安定はしない、優勝賞金込みでそれだからね、ジュリアさんみたいに自身が有名だったり、有名どころのアンバサダーになれば契約料だけで年に数千万とか行くみたいだけど」

「おー…遊びとか趣味だけでやるような物かと思ったら上から数えた方が早いくらいの勝ち組…」

「でもそれは本当に一握りだし、何かしら仕事をしながらじゃないと食べていけないプロの方が多いよ?ちーちゃんとさーちゃんも今の状態だとスポンサーはつくだろうけどそれだけだとダメ、店長さんのお店で働きつつ大会に出て経験を積んで腕をさらに磨いてってしないとそこまで稼ぐ事は出来ない、上を目指し続けるなら国内だけじゃなく国外の大会にも出ないとだから物凄く厳しいのよー?

まあ、楽な仕事は無いってやつだね、趣味と実益を兼ねているかどうかってだけで厳しい事には変わりなし」

「なるほどー、で、店長って何人くらい自分の意志で誑し込んだんです?」

「えぇ…」

「そこは口説き落とした私も気になるところ、出来れば素直に白状してほしいかな?」

「んー…ルシフとか狐さん達を除いたら10数人…って言ったら信じる?」

「信じない」

「だよねー…誰も信じてくれないんだよねーこれに関しては…」

「これに関してーだけじゃなく信じられない事が多すぎるのが問題だよね、億単位で愛人を抱えてるとかホラ吹いてるとしか思えない人数だし」

「オーゥ…こいつぁやべぇぜタマキ、こんなところにいたらしれーっと愛人にされちまうぜ」

「私は構いませんけどね、タチバナも同じ答えじゃないですか?」

「マジですかぃ…ま、私もそうだけどな!店長といると楽しいし落ち着くし、いろいろ貢いでくれるし、与えられた仕事はそれほどきつくないしあの世界では上から数えたほうが早いほうの高額バイトだし、優良物件にもほどがあらぁ!というより王女様とも絶対出来てるだろ!なんかそういう空気出てるし!」

「王女様に関してはねぇ…いろいろ柵があったのよ…その結果そうなったということで…」

「あ、逃げた、詳細に話すつもりが一切ないぞこの店長」

「知らない方がいいこともある…けど王女様かリサに聞いたら話してくれるんじゃない?どうしてそうなったのかーってのは」

「なるほど…じゃあ今日の夜にでも聞いてみよう、そういうあだるちーな話は夜にする物と相場が決まってるし」

「そういう事をする時間帯でもあるけどね、主様は時間帯は特に気にしないけど」

「あら、リサもこっち来たの?」

「面白そうな話が聞こえたのと美味しそうな匂いに釣られてきた、ボクにも頂戴ー」

「セルフでお好きなだけどうぞ」

「よーし、それじゃあ食べながらボクとエステルが主様に身体を売った話をしようじゃないか」

「食事をしながら話すような内容なんですかねぇ…?」

「少なくとも話す側であるボクは気にしないね」

「王族ってそんななんですかね?」

「この場にいる人なら問題ないから話すだけで、さすがにダメな人がいたら話さないよ、闇に葬り去りたい国の恥部や醜態になる部分の話だし、王族が主様に身売りして事を収めたって感じの話になるからねこれ」

「あぁ…単純に売ったというだけでは終わらないんですね…」

「今も現在進行形で借りが増えていってる状態だからねぇ、その点も含めてじっくり話してやろうではないか、でもその前にのんびり食事ー、焼き肉食べ放題もいいけど魚介もいい物だね」

「王女様とオパールとオニキスは?」

「オパールとオニキスはプール、エステルはまだ寝てる、昨日ちょっと激しかったからね」

「おぉー…」

「誤解を招くような言い方をしない、仁義なき温泉卓球で燃え尽きるまでラリーをするからそうなるのよ」

「なんだ、温泉卓球か…というか仁義なきって…」

「従者であってもある時に対して不満は溜まるもの、となると対等に戦える場であれば全力でぶちのめしたくなるじゃない?日々便利にこき使いやがってこのヤローみたいな、それで王女様対暗部の皆様一同による温泉卓球がね?その前にはローションレスリングもやってるし、それもあって疲労困憊でダウン中、対して暗部の皆さんはすっきりしてあちらでビーチフラッグにビーチバレーにと勤しんでおります」

「王族も大変だねぇ」

「うちが特殊な環境なだけだとは思うけどねー、下手したら謀反だよ謀反」

「形を変えただけの謀反だと思うけどね、それを全て受け止めきって発散させる王女様も大概だけどね」

「そのうちエステルが歴戦の戦士になりそうな気がするよ、あ、イチゴシェイク頂戴ー」

「はいよー」

「それじゃあ私は湿布でも用意して王女様の様子を見てきましょうかね、すぐに戻ってくるけど後はリオにお任せー」

「任されたー」

カボチャとサツマイモのミルクシェイク

舌触りやのど越しはポタージュに近いがそれよりはさらっとしていて甘いミルクシェイク、でもコンソメを入れたらポタージュ

果物に比べてお腹にたまりやすいので飲んでもコップ一杯までにしておこう

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