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基本的には役立たず 食べ物なら大体出てくる

「店長ーちょっと質問ー」

「はい何かタカミヤ君?」

「君…まあいいけど…ふと思ったんですけど相手の思考を読むとか予知能力ってあるじゃないですか?あれって実際にあったり使えたりするんですか?」

「あるにはあるけど使えないよ?たとえばまず相手の思考を読む、疑似的に再現するとするなら事前に相手から何をするぞってのを教えて貰ってその通りの行動をとって貰えばいいんだけど…とりあえずわかりやすくするために今からタカミヤちゃんのラーメンに入ってるチャーシューを1枚没収してみるね?」

「なぜ楽しみにとっておいてあるチャーシューを…あれ?チャーシューが消えた?」

「とまあ、事前に何をやるかわかったり、どういうタイミングで動き出すかわかったとしても読む側の能力が追い付いてないとなんの役にも立たない、ギャンブルならまあ使えなくはないだろうけど、これもちょっと無理かな?配られた手札を考えながら並べた直したり、麻雀だとこれが来たらこうしてって考えながら打つ人もいるけど、無意識というか、何も考えずに出来る人も中には居るじゃない?

だからそういう場合は何の役にも立たないのと、考えが読めた、手札が分かった、相手が何を切るか分かったとしても自分の手札とかみ合わないと妨害も何もないし、ポーカーなら交換するしない以前にもうロイヤルストレートとかファイブカードが揃ってるとか、麻雀なら天和でもうどうしようもないとかそういう事もあるわけだし、読めたとしてもどうにもならない事の方が多いね、はいチャーシューお返し」

「でも読めたら読めたで便利そうな気がしますけどねぇ?」

「読みたい相手からのみ読めるならまあ便利ではあるだろうね、でもそうじゃない、周囲に10人くらいいてワイワイガヤガヤとお喋りしてるじゃない?その場合結構騒がしいというか誰が何を言ってるかわからない状態、読みたい相手の身から読めてもその騒がしい何を言ってるかわからない音声と一緒に入ってくるから何を考えてるのかわからないのと同じ感じになる。

これに関しては…まあ…そうだねぇ、紙で書くとこんな感じ、この中に正解があるけどその正解がどこにあるかわからないしその周りはどうでもいい情報で埋め尽くされていたり、中には関連する情報もあったりする、これを一瞬で全部整理して並べ直して自分の欲しい情報だけを抜き出せるなら使える、今は紙に書いてじーっと読む事が出来る様にはしてあるけど、実際は1秒から2秒、長くても3秒か4秒くらいぱっと正解が出てるだけで、相手が頭を整理して考えるのを止めたらその情報は消えるし、考えてる事が1つとは限らないから余計な情報は必ず入ってくる。

相手の考えの欲しいところだけを抜き出してを読む、なんてのはまあまず無理、耳栓をして雑音を消して相手の考えを読むことに集中したとしても、相手の考える速さに自分がついていけないと脳がパンクする、だから相手の思考を読むにしても全てを上回ってないとなんの役にも立たないのよ?

格闘技なら動体視力に反応速度に体力筋力、ギャンブルなら頭の回転速度に運と手先の器用さ、料理勝負なら経験と味覚と嗅覚、それらを全て上回って初めて意味を成してくる感じ」

「あー…なるほど…」

「読めたところで対応とか対処が出来なければ何の意味もないのよね、はいタマキちゃんの追加注文の生春巻き」

「じゃあ予知能力ってのはどうなんです?その時に何が起こるのがわかるっていうやつ」

「予知も同じ感じよ、結局は能力がないとなんの意味も成さない、民衆を口車に乗せれるほど口達者かつ権力がないとねー、知らない人が戦争が起きるぞ国が亡ぶぞという物騒な物からここを掘れば温泉が出てくるとか金が掘れるぞとか言い出したらどう思う?」

「なに言ってんだこのイカレタ野郎はって思いますね」

「そんな感じ、本当に予知出来たとしても説得力を持たせられず結果だけを言うとまず誰も信じない、事細かにどこでどういう事があってこうなるってのを伝えられればまあ信じて貰えるだろうけど、人同士の争いによる物であれば予知したところで何に影響するの?ってのがある」

「戦争を予知出来たら回避とか出来ないんですかね?出来たら大金星だと思いますけど」

「戦争を予知して回避するとは言ってもどうやって?ってのがまず来るね、仕掛けてくる国には仕掛けるだけの理由があるし、出来るのは精々防御を固めたり戦力を集めてますって情報を流して仕掛けてくるまでの時間を先延ばしにするだけだよ。

完全に回避するならその仕掛けるに至った原因を取り除かないとダメ、零細ならお金、食糧難なら食料と肥沃な土地を求めて、過去奪われた領土を取り戻すためという場合もあるし、それらの問題を解決出来ない限りは回避は無理。

自然災害だとまあ規模によるけど事前に逃げる事は出来るし、無事な人が多ければ多いほど備蓄の消費は増えるけど復興速度も速くなるからまあトントン?

金山とか温泉はまあ土地を買うお金と人を雇うお金があれば個人のお金稼ぎには使えるかな程度、掘り当てたところで金は販路が確保出来ないとなんの意味もないし、温泉は運営するか他人に売る能力がないと意味なし。

まあそんな感じで大体役に立たない、何をやるにしても本人の能力が一番大事ってやつだね、タチバナちゃんの唐揚げ大盛り追加ー」

「本人の能力次第かー…」

「そもそも、そもそもね?人がどうするか予知出来たとして、話しかけるタイミングが違ったり急に考えが変わったりして予知した結果と思いっきり外れる事の方が多いわけだし、自然災害に関しても何が影響して急に場所がずれたり発生しなくなったりするかわかんないし、基本的に当たる事はないと思った方がいいね。

数撃てばいつかは当たる、解釈次第で当たってる、後世の人がこう解釈したから多分当たってるとかそういう感じで外れる事の方が多いのよ?

どんな事があろうと確実に予知通りになるとしたらその人のためだけに出来た都合のいい世界かな?思考を読むに関してもそう、読むだけで勝てるって事はまずないのよ?」

「夢もロマンもないですねぇ…」

「ゲームの様には上手くいかないってやつだね」


「そしてちょっと落ち着いたところで次の質問、あの空を高速で飛んでる魚介類の群れはなんです?物凄いシュールなんですけど」

「あぁ…まあ…アレはたまにあるやつだね、ルシフ辺りが悪ふざけでやったんだと思うけど、ヒラメとかカレイって回転させたらよく飛びそうじゃない?」

「まあ、そうですね、円盤っちゃ円盤ですよね」

「カジキも形状的にまっすぐよく飛びそうじゃない?」

「武器に使ったりするゲームとか漫画はよくありますね」

「タコとかイカって凧揚げって言って空に飛ばすじゃない?」

「昔はそういうのがあったらしいというのは聞いた事がありますね、電線に引っかかる事故があったとも何とも」

「マグロってなんだか王様って感じがするじゃない?」

「値段とかいろいろ考えるとそうですね」

「その周りにいる魚も含めてそんな感じで空を飛ばされてる」

「なるほど…さっぱりわかりませんね」

「凧揚げの亜種みたいな物を思ってくれればそれで、ただ自由に空を飛んでるのが生きてる魚介類ってだけで」

「乾燥とか鰓呼吸とか大丈夫なんですかねあれ?干物になりそうな気がしますけど」

「飛ばす時に保湿されたり鰓呼吸不要な様に保護されてるから大丈夫、放っておいたらそのまま飛びつづけるけど、そのうち捕まえてお刺身やらフライやら焼き物やらにして食べるから大丈夫、ああなってても中身は普通の魚だし、今はちょっといろいろと自由になってるだけだからね」

「自由にもほどがあると思います、滑空するしか出来ないトビウオに申し訳がないとは思わないんですかね?」

「思わないんじゃないかな?どこまで行っても魚だし」

「初戦は魚か…あ、そういえばトビウオといえば出汁ですけど、出汁以外の用法ってあったりするんですかね?」

「あるよー?トビウオ自体は普通の白身魚だし、旬なら脂がのった刺身にムニエルにフライにと楽しむ事が出来るね」

「なんか海の魚なら大体刺身で食べれる上にムニエルとかフライにしておけばいいだろみたいな感じがありますね」

「国によるけど新鮮な魚が出回ってる地域なら宗教が絡まない限りはそうだね、生で食べるのは珍しかったりもするけど」

「生はたまにどうでもいい論争が出てきたりもしますよね、残酷だなんだとか」

「そういう人は放っておくのが一番、触れたり関わったりするから余計に騒ぐのよ、真面目に論ずるような事でもなし、無視するかあーはいはいじゃああなたはそのまま丸呑みにでもするか霞でも食べておいてくださいね、とでも返して適当に受け流しておけばいいのよ、どうせ会話は成立しないから。

そしてお待ちかねの冷やしたらいつけ麺霊峰の頂へ、漬けるスープは魚介にとんこつ鶏がら牛骨、ゴマダレにゴマタンタンに肉みそ等に普通のめんつゆ、好きなのをそっちの鍋からどうぞ」

「おー…たらいが意外とでけぇ…ちょっと興味が出て頼んでみたけどこれは…」

「たらいもまあ用途によって大きさとか深さとか変わるけど、今でいう洗面器、それと同じ用途のやつだから直径30の深さ15センチ、たらいとしては普通の大きさだね」

「これで普通かぁ…もうちょっと小さい海鮮丼なんかに使うたらいを想像してた…」

「タカミヤそれ食べきれるの?ダメそうだったらこっちでちょっと引取ろうか?」

「どうぞどうぞ好きなだけ、桶からこぼれてないにしてもこの山盛りはやばいわ…でも美味ぇ…よく冷えてて歯切れのいい細麺にちょっととろみのついるスープがよく絡んで…」

「確かに、少しとろみがついているので麺によく絡みますね」

「とろみがついてないさらっとしたのもあるからそこはもう本当に好みだね」

「それにしても細いですねこれ、糸の様に細いというそうめんがあるのは知ってますけど、それより細いんじゃないですかねこれ?」

「大体その半分くらいの細さだね、しっかりと歯切れのいい麺に仕上げたりするのが難しいけど、ちゃんと仕上げる事が出来ればこんな感じ、ちょっと引っ張ったくらいじゃ千切れないしのびる、細いから舌触りに歯触りも良くてツルツルとした舌触りとのど越しもいい。

問題は細いがゆえに伸びやすいってところかな?あっという間に中心まで水分が浸透してふやけちゃう、しっかり冷やす事でそれを遅らせてはいるんだけど限界はあるからねぇ…」

「麺類はそれが辛いところですね」

「んー…美味しい…美味しいけどお腹周りがちょっと心配になってくるなーこれ…食べきれるかどうかも怪しいけど…」

「タカミヤなんで霊峰の頂へなんて注文したのよ?」

「なんか隣でかき氷霊峰の如くなんて注文してたのを聞いたからいけるかなーって…?そしたら通っちゃった」

「むしろ注文して出てこないものがあるんですかね?この海の家だと何を注文しても出てきそうな気がしますが」

「食べ物であるなら出てくる…気がするね?少なくとも以前注文したプリンアラモードは適当にメガマックスとかつけたらそれっぽいのが出てきたし」

「何を注文してるんですかあなたは…」

「メガマックスは凄かったよ、味が物凄く濃厚な4つの層になったバケツプリンにマンゴーやらバナナやらイチゴやら生クリームやらがこれでもかと盛られててねぇ…美味しいし飽きずに食べ続けられるんだけど胃袋が悲鳴を上げるっていう…」

「結局どうしたんです?」

「空いてる使用人さんを呼んできて皆で片づけた、10人くらいで食事として食べて丁度良いくらいの量だったよ…間違ってもおやつやデザートで頼むようなものではないね…」

「使用人の人達に無茶ぶりをするのもいかがものか…」

「でも皆満足してたよ?美味しい物である事には変わりなく、人数さえ用意すれば程よい量にはなるから苦しんだのは私だけ」

「それならいいんですが…あ、トッピングで刻みチャーシューとメンマください」

「はいはい」

「こっちは刻み昆布をください、めんつゆで食べるのが意外と美味しくてちょっとびっくりです」

「中華麺にめんつゆって結構合うんだよね、中華麺といえば焼きそばとかラーメンとかそういうイメージが強いけど、かつおとか昆布出汁のめんつゆでも結構いけるんだよね」

「麺が山のようにあるからこそいろいろ試して開拓出来そうですね」

「ヌルヌルの刻み昆布に千切りにした山芋とナメコ混ぜて普通の醤油をかけてもいいのよ?」

「あー…それもよさそうですねぇ…」

「タチバナは結構ヌルネバしてるのが好きだよね、山芋とかナメコとか美味しいから私も好きだけど」

「あったら頼むくらいには好きになりましたね、マグロの山掛けだけでなく他の海鮮も山掛けにしたり千切りの山芋のトッピングしたりすると美味しいんですよねぇ」

「はいトッピングの刻みチャーシューとメンマ、刻み昆布と千切りの山芋とナメコお待ち」

「さて、それではこの麺の山を片付けてしまいましょうか」

「デザート頼んでいい?」

「それはこれを食べきって余裕があってかつ1人分だけの注文にしてください、休憩を挟んだとはいえこれの前にラーメンとか海鮮丼等を各々注文して食べてるんですから…」

「タチバナがいるから多分何とかなるでしょう、というか何とかしてくれるでしょう!」

「私の胃袋は別に容量が無制限というわけではないんですけどね…最近はきつく激しめの運動をしている分よく食べる様になったというだけで…」

「やっぱり沢山食べれるようになるためにはストイックに鍛えるしかないのか…」

「体がカロリーをどれだけ求めてるかによるね、フライドオニオンとガーリックを用意したから味や香りの変更に使ってねー」

「はーい、頑張って完食しまーす」

プリンアラモードメガマックス

メガマックスの名に恥じぬよう通常のプリンではなくバケツプリンを使用しているので一人で挑むと大変な事になる、デザートではなく食事として食べる物

普通サイズに始まりデラックス、スペシャルデラックスと大きく豪華になっていき、それを超えるとマックス、メガマックス…となるわけではない、メガマックスと注文が来たのでそれっぽく作った

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