早めに店仕舞い とりあえず戦う
「3日目、家に帰れなくなって3日目の暇潰し配信始まるぞー、家に置きっぱなしのお節が気になるがまあ腐る事はないから気にしなくて大丈夫だろ」
「こっちは晴れてんのにねぇ、山の高いところに家があるとこういう時大変だよな」
「お節を届けた結果自分のお節が3日放置される状態になってるっていうな」
「腐る事はないとは言うけど刺身とか入ってたでしょ?それどうすんの?」
「刺身はもうアヒージョにでもして食うしかねぇな、それじゃ3日目やってくぞー、リオも居るけど怪我されたら困るから今日は裏に引っこめたままだぞ」
「お店の手伝いをしてくれるのはありがたいんだけどああも殺到されるとねぇ…握手を求めてもまず無理だし、品出しをしてるところを囲むのはあまりよくないよー?」
「怪我させたら悪気があろうがなかろうが賠償金なんかが発生するのは忘れんなよー?アレかすり傷1つで本当に数千万からぶっ飛ぶからな?
それじゃあ今日の1人目はー…そこでショーケースに張り付いていリールを見ている子供、何を悩んでいるのか言ってみ?」
「え?うん、お小遣いを貯めてこっちを買うのと今すぐこっちを買うのどっちがいいですか?」
「5000円くらいしか変わらないのならこっちのバスRだな、マーメイディアのエントリーなんかも確かに性能はいいんだが、レッドウルフのリールは値段が異常でな、本来なら3万から4万してもおかしくない物をこの値段で売ってるんだ。
マーメイディアのエントリーモデルもそれくらいするのを1万台で売ってるが、メーカーに拘りがなければバスRを買っておけばいいぞ、アジングに特化した物ほどドラグのではスムーズではないが、最初の出始めに1キロかけてるとしたら1キロ10グラム必要とかそういう誤差レベルだから気にしなくていいな、それと何を釣るのに使うんだ?」
「バスと海でなんでもです」
「じゃあバスRにしときな、それで浮いたお金をナマズRとかライギョR、ショアRに回せば海でシーバスも出来るし、1万とちょっと高いが堤防シリーズを買えばフカセに泳がせにライトかご遠投とかいろいろ出来るぞ」
「わかりました、じゃあこのバスRください」
「ロッドはいいのか?リールだけじゃ手釣りしかできんぞ」
「あ、ロッドも買います」
「じゃあこれだな、バスRの160L、長いのとか硬いのを選びがちだが慣れるまでは身長に合わせて短いのを買っとけ、慣れない時から長いのを使ってもロッドに振り回されるだけ、それと硬いのはまっすぐ振りやすくまっすぐ飛ばしやすいが軽いものを扱うのには不向き、ショアRを買うのも扱いに慣れてきたころに買ってちょこーっとキャスティングの練習をしてからだな。
というわけでタカムラ後はまかせた、次のターゲットはGBXを見て悩んでる兄ちゃん、何を悩んでるか言ってみな!」
「えっ!?あっ、はい…釣り初心者の彼女に道具一式をプレゼントしようと思うんですが、どれがいいですかね?自分も初心者なんですけどなんかやってみたいと言い出したので…こういう物は高い物の方がいいんですよね?」
「高い物の方が性能はいいが、いきなりハイエンドを買うとやっぱやーめたってなった時にダメージがでかいから止めとけ、それと何を釣るかによって道具も変わるから高い物を適当に買えばいいってものじゃないぞ」
「あー…そうですねー…食べれる魚とか簡単に釣れる魚がいいんですけど、それだと何がいいですかね?」
「タカムラがオーナーのエリアトラウトだな、まずはそこでレンタル品を借りてやれ、道具を買うかどうかはそこから考えればいい、どうしても買うというならトラウトRにしとけ、いきなりGBXは冒険しすぎだな。
彼女の気を引くために高い物を貢ぐってのなら止めはしないが、ロッドとリール合わせたら15万超えるぞ、こういうのはもう自己満足かさらなる高みを目指したい人だけが買う様なもんだ」
「なるほど…」
「20から30センチ程度の数が釣れるところから数はそれほど釣れんがメーターが釣れるちょっと高いところとあるが、数釣って楽しーってやるなら30センチ前後を放流してるところに行け、レンタル品前提で行くなら持っていくのは財布だけでいいぞ。
昔はそういうところは少なかったが今はその辺中にあるし、まずはそういう道具が借りれる管理釣り場で釣りをしてから欲しいと思ったら買う、管理釣り場にしか行かないやつは道具を持たずレンタルだけで済ませて魚だけ持って帰るとかもあるぞ」
「レンタル品かー…そっちの方がいいかなー…」
「道具を買うということは置き場所も考えなきゃならんし手入れもしなきゃならんからな、その点レンタル品ならそこは考えなくていい、ただちょっと毎回お金がかかるからエリアに行く頻度が多すぎる度自前で用意するより高くつくってだけだな」
「うーん…わかりました、まずはエリアのレンタル品から始めてみます、そこで彼女がお気に召さなかったら終わりですね」
「2人目の悩みを解決したところで3人目行ってみよー、そこの子連れの人、何かあるかね?」
「子供に持たせようと思ってるんですけど、こっちのオールインとこっちのオールインはメーカー以外何が違うんですかね?」
「あまり差はない、入ってる針がトリトン製かデイライト製か、リールはレッドウルフ提供でロッドがマーメイディアとワイバーンを安く短く仕上げた特別仕様、入ってるルアーはアナライズとブルーオーシャン提供だから好みでいいぞ。
性能自体の差はほぼないからもう本当に好み、子供がこっちがいいって言った方を買ってやればいいんじゃないか?オールインに拘らないならトラウトRの160ULとか穴釣りロングにトラウトR1000番なんかの小さく扱いやすいリールだな、オールインの方がお得といえばお得だが」
「なるほど、じゃあどっちがいいか聞いてそれで決めます」
「3人目も無事スピード解決、それじゃどんどん行ってみよー」
「あまりスピード解決しすぎてもレジが追い付かんからほどほどにな、明日からしばらくお休みの張り紙をしてるせいか来店者数がちょっとなー」
「明日明後日は普通に休んで6日7日がメーカー対抗、8日にドカンと仕入れがあって9日にまた開店だから5日は閉まるのか」
「まあうちだってたまには休むさ、去年はメーカー対抗の時も開けてたけど、今年はちょっとトラウトの管釣りまで遠出したりもするし、何より売る物が今ここにあるだけしかないんだよ、だから棚がすっからかんになっても8日になるまで補充できないからもうそのまま休みにねー。
というか売るものがないのに店を開けてどうするのよっていうね、完全に無くなるというわけではないけど、今の時点でもう棚の5割はすっからかん、ハイエンドとかそういう一部の道具は残ってるけどルアーとかそういう小物は全滅してるからなぁ」
「一昨日はそうでもなかったが昨日は一気に来たもんなぁ、福袋も全部売れたし、このペースだともう昼には店仕舞いじゃないか?」
「かもしれないね、針とか仕掛けとかそういう小物類は残るけど主力のルアーがすっからかんだからなぁ、ロッドとリールも売れて大体無くなってるし、昼前には閉めてお休み突入かなー?」
「だそうだ、この配信を見てるやつでここに買い物に来る予定があるやつは急いでくるか来週まで待てよー?」
「あー…それで家が無人だったんですね、未開封のお節も2つ台所に置きっぱなしでしたし」
「おうよ、お節を持って行ってさっと帰ってくるつもりが、そのわずかな時間で天気が崩れて凍結して、さらに雪も積もっててどうにもならん状態になってなぁ、私1人なら滑ってぶつけてもどうってことはないけど、リオを連れてると無理はできんから引き返してタカムラの家で2日ほどな」
「今はお兄さんとも連絡が取れない状態ですし、ロザリアはヒルダとディジーを連れてエステルちゃんのところに行って闘技大会を見たりカジノの方で遊んだりしてるのでこれまた連絡は取れませんし、除雪車を呼ぶにも根中無休ってわけではないですしねぇ」
「アレだなぁ、路面が凍結してたりちょっと積もってるくらいなら走れる車にしておくべきだったな、すぐ帰ってくるつもりだったから普通の車を選んだのがまずかった」
「また今度晴れて除雪車を呼んだ日にでも車を取りにいかないとですね」
「だなぁ、とりあえずまだ明けてないお節で昼にするか、生ものの刺身がまだ食えるかどうかは知らんけどな」
「お兄さんのお節は開けなければ1ヶ月2ヶ月は平気で鮮度が保たれているので大丈夫だと思いますけどね。
でー…私とお嬢様もお昼に…と行きたいところですけど何かありましたかねぇ…少なくとも冷蔵庫は空っぽなんですよね、炊いてないお米だけはありますけど…んー…自動販売機で買い揃える感じですかねぇこれは」
「私とリオの分のお節をつつくか?私もリオもタカムラの家で持って行ったお節をつついてたし、お重1つ1人前とはいうが軽く4人前分くらいは入ってるしな」
「あー、そうですね、2人がいいというならそうしましょうか」
「というより持っていったお節は余らなかったのか?」
「昨日と一昨日で全部食べ尽くされましたよ、実家には食べ盛りが居るというのもありますけど、8人で分ければ持って行ったお重2つくらいはまあすぐなくなりますよねって、特に刺身や煮込みなんかの高くて味の濃い物は酒の摘みなんかでも持っていかれたので瞬殺でしたよ」
「4人で食べる分には丁度良い量だったんだがな、まあこのお節と自動販売機の方で何か買ってきて追加すれば十分だろ」
「追加するなら天丼かそのあたりですかねぇ?ご飯を炊く時間もありませんし、このお節の中はおかずのみでご飯物は入ってませんし」
「だなぁ、何天丼がいいかを聞いて自販機まで買いに行くか」
「可もなく不可もなくならかき揚げ丼ですけどね」
「あー…やっぱ我が家は落ち着くなぁ…まだ越してきて1年も経ってないけど…」
「家にあまり居つかない人でもそういう感覚になるんですかねぇ?」
「あまり居つかないからこそたまに帰ってくる家が落ち着くってやつだな、いろんな大会に出てた時なんか家に居ない時間の方が長いっつうか、1年の内7割くらいはホテルだったりそもそも国外だったり、家に帰ってもタックルの入れ替えとかそういうのですぐに家を出てたし、だからこそ家にいる間は落ち着けるんだよな、気を張る必要がないし」
「あー、なるほど、家から出ている間は大会やらなんやらの調整で気を張って落ち着かないからこそ、大会も何もなく家でのんびり過ごせるときは落ち着くってやつですね」
「そう、とはいってもいつも気を張ってるわけじゃねぇけどな、ただ家の方が圧倒的に落ち着くってのは確かだな」
「私の場合実家と本宅とこことで家が3つありますけど一番落ち着くのはここですねぇ、実家だと両親以外に弟夫婦が住んでるのもありますし、本宅は本宅で都心部にあるのでそれはそれで落ち着かないんですよね、田舎娘なので」
「まあ、金持ってるからって都会生まれの都会育ちってわけでもねぇし、都会に移住して都会に住むってわけでもねぇしなぁ」
「今の時代デスクワークだけならどこに住んでいても出来ますからね、研究とか開発とか現場に出なければならない物は自宅では出来ませんけど、うちに限って言えばたまに会社の見回りとかがありますけど、基本的には書類整理だけなので田舎でもやっていけますし、それなら落ち着ける田舎に腰を据えますよねって。
冬場はすぐに道が閉ざされて行き来が出来なくなるのでちょっと大変ですし、場合によっては窓に板を打ち付けたり屋根には融雪ワイヤーを張り巡らせたり排水パイプの交換をしたりとまあいろいろあるのが難点ですが、こういう土地柄だからこそ害虫の発生もほぼないのがいいですね、出たからってどうという事はないですが」
「虫が出たくらいでワーワーキャーキャー言ってたら釣りなんか出来んよな、リオもあれで虫を見たからって何てことはないし」
「モデルって神経は結構図太いですからねぇ、深い害虫が出たところで動じることはないですね、ランウェイにゴキブリやネズミが出たからって歩みを止めるわけにはいかないですし、表情を崩したりするわけにもいかないですし、虫が飛んできたからと避けるわけにもいかず…場数をこなせばこなすだけ図太くもなりますよねって」
「傷一つが致命傷になる繊細なモデルに向かって図太いとは失礼な、まあゴキブリが出たり飛んできたところで動じる事がないのは確かだけど、さすがに避けはするよ?噛まれたら一大事だし、触れると一発アウトな虫もいるし」
「国内だとチャドクカは触る以前に近づくだけでアウトですね、幼虫がまき散らす毛は刺さるし毒、蛹も毒、成虫の鱗粉も触るだけでアウトの毒、まあこの辺りは居ないですけど、南の方に行くとその辺の街路樹にいたりするので要注意ですね。
最近ではチャドクガの付く街路樹は全部伐採されて住宅街には出ないように対策したりしてますけど、茶畑や山茶花などがある山に行くと出るので要注意ですね」
「茶畑に行くことはないなぁ、茶摘みガールとかそういうイメージガールをやるのはアイドルであってモデルではないし」
「ああいうのは事前に付いてない木を調べた上で1つ2つ摘んで終わりですけどね、さて、食休みも終わったところで何か面白い特番やってないですかねー、実家ではバトルオブニューイヤーを見てましたけど」
「新年早々何と戦うんだよ」
「20年以上続く毎年恒例の特番ですね、戦う内容自体は長くやってるだけあって被ってる物も多いですけど、暇潰しにはいいっちゃいいですよ?元旦の番組なのでもう終わってますけど」
「じゃあみれねぇじゃん…」
「三が日だけでなく1週間くらいは特番が続くので暇潰しならチャンネルを適当に変えて面白そうなのを見るだけで結構時間は潰せますよ、今日だと夜からは芸能人対抗ベースボールコンバットがありますし」
「なんだそれ…野球でも戦うのかよ…というかルールがわかんねぇ…」
「まあ、ルールは大方野球ですよ、ただ割りとなんでも有りってだけです、殴ったり蹴ったりとかはダメですけど、回が進むごとに妨害が増えていくんですよ、大体諸刃の剣ですけど、攻撃側守備側ともに表と裏が入れ替わるたびにカードを1枚引きまして、その引いたカードに書かれていた妨害が実行されるんですよね。
結構酷い妨害カードもありますよ?守備に対して捕まったらプラ製のバットでプロのフルスイングケツバットとか、打者に対しての妨害だとバットの代わりにフライパンとかポットで打つとか、走者だと裸足でガッチガチに硬い足ツボマットの上を走るとか。
どこにマットを設置するか、バットを何と入れ替えるかは引いたチームに選択権がありますが、実行された妨害は両チーム共有でずーっと残り続けるので駆け引きも大事だったりします、足つぼマットをホームからファーストまでの間にいきなり設置するとか、ホームインとスライディングの防止にサードからホームの間に設置とか、バットはかろうじて打つ事の出来る物に止めておくとか。
まあ、同じカードを何度も引く事がありますので、ホームからサードまで走者の走る場所はすべて足つぼマットで覆い尽くされるとかもありますよ?」
「それはもはやベースボールという名の別の何かじゃないか?」
「バラエティですしそんなものですよ、ですが今はお昼の暇潰しですね、この時間だと何がありますかねぇ…ゴールデンタイムは大体固定されてるんですけど、この時間帯は毎年違うので当たりはずれが多いんですよね…」
「チャンネルを変えて探すしかないな、とりあえず私は部屋からサルサビアとポーク缶を取ってくる、暇潰しに飲み物と摘みは必須だな」
「1年分イコール365個という考えも安直ですけど、1年分イコール900個というのがなかなかぶっ飛んでますよね、あの地域はポーク缶が安いのもありますし、いろんな物に使うから消費量が多いというのもわかるんですが…」
「ま、おかげで摘みに困る事はないし、サルサビアも大量に仕入れられたからいいんだけどな、なくなったら麓の酒屋に頼めば仕入れてくれるみたいだし」
「酒屋さんとは言いますけど飲料なら大体何でも取り扱ってますからね」
「私のポーク缶もよろしくー、不摂生できるうちに不摂生して英気を養わないとねー」
「へいへい、飲み物くらいは自分で用意しろよ」
正月特番
お正月といえばこれみたいな毎年恒例の物だったり時間によっては安定してなかったりいろいろ、大体何かと戦っている物が多い
正月だけでなくそれ大晦日から何かと戦っていたりするのも恒例と言えば恒例、普通に格闘だったり歌だったり物真似だったり、とりあえず何かと戦ってる




