46話 貧血と転生
「ああ〜ヨシュア様。やっぱり呼んでくださったのですね」
な、なんだ?
誰だ??
「このベリ・エル恐悦至極でございます。うふふうふふうふふうふふうふふ」
べ・ベリ・エルだと?
なんだ?この戦乱の最中に。
「あら? ヨシュア様。 この娘が聖体ですか?ちょっと消耗してますわね・・・」
助けてくれるのか?
お前、治せるの??
「ん? あれ? どうゆうことですの? これ、まだ生きてますわよ??」
そうだよ、早くしてくれ。
「・・・・!!え!? 受肉ではなく、ま、まさか転生の儀式なのですか・・・・」
へ? テンセイ??なんのことだ?
とにかく早くしないと。時間がない。
「ベリ・エル。急いで欲しい、時間がないのだ」
「・・・ゴクリ・・・、ヨシュア様。それほどまでに、このベリ・エルを買ってくださるとは・・・かなりの代償が必要です。それに不確実なことも色々と・・・」
もちろんそうだろう、ここまでの出血だ。
この子にもう意識はない。
もはや時間の問題といえよう。
「精神は五分五分、肉体の方はヨシュア様になんとかしてもらうとして・・・あとは、どこに繋がるか、ですわね。・・・・・分かりました。・・・・・・ではお願いします」
え?
俺がなんかするの?
ベリ・エルがうまくやってくれるんじゃないの??
「・・・・」
えーい!ままよ!!
「ベリ・エル。テンセイせよ」
バオーン!!
激しい蒼い業火が上がった。
とんでもない火柱だ。
「うう〜・・・ググググーーーガガガががあg」
ベリ・エルが超苦しんでいる。
そうか、この焔は悪魔を焼く火だった。
え?大丈夫なの??
「ああああ〜〜〜〜・・・・・」
ベリ・エルが燃え尽きてしまった。
・・・・・・・・え?
俺、やっちまった??
あまりの焔の大きさに、マステマ とメフォストも、その他大勢もぼんやりとこっちを見ている。
え?
俺、味方、燃やしちゃったのけ?
燃え尽きたベリ・エルの灰のカケラが光の粒子となって舞っている。
・・・・・キレー・・・じゃねー
「はうっあ! うう〜〜〜」
娘が声を上げた。
!お、ど、どうした??
意識が戻ったか。
俺は、娘の顔を抱きかかえ、表情を確認した。
カプリ
ん?
娘は、なんのためらいもなく、俺の首筋に噛み付いた。
チューチュー
え?
頭がヒンヤリする。
チューチューチュー
あ、ヤバイ。
足がふらつく。
これは間違いなく、血を吸われている。
そして、俺は急速に貧血症状だ。
ぶっ倒れるぞ、これ。
チューチューチューチュー
吸いすぎw
あ、目の前が真っ暗・・・
パタン
俺は意識を失った。
〜マステマ 〜
くっ、目障りな小悪魔。
力を振るうが、あまり効いているようにみえない。
こちらは受肉しているから、霊位体への影響が弱い。それにしても、おかしい。メフォストは、堕落して第一圏のはず。第五圏の私が手こずるはずがない。
どうゆうことかしら?
また熾火を放てば、せっかくの受肉体が壊れてしまう。コストが大きすぎるわ。
でもいざとなれば、仕方がないわね。
ガウッゥ!!!ゴゴゴゴー!!!
なに!?
巨大な火柱が立ち上がる。しかも、蒼き炎だ。
先ほどの娘に尋常ではないほどのエートスが集中している。
蘇生? いや、ただ一人の小娘に必要なエネルギー量をはるかに超えている。
ま、まさか、じゅ受肉?? い、いや、それでもこのエネルギーは、私の時の比ではない。
しかも、人間の娘はまだ息があるじゃないの?何をする気?
え?魔の気配がある。
この私が視認できない霊体ですって?
じゃ、じゃあこれは・・・・・人魔融合・・・・まさか転生の儀式なの…?




