21話 地下世界と門
流砂の落下は長く続いた。
俺は、はっきり言って諦めてた。
まあ、死んだと思ったわけだが、巨大地下空洞の砂だまりに怪我もなく到達することができた。
かなり深いよ、ここ。
ともかくなんとかしないとな。俺は辺りを見回した。
迷宮の広範囲な部分が流砂に飲まれたらしく、神軍エリート達のご遺体や荷物も流れ落ちていた。
俺は、ため息をつきながら、必要なものを漁った。
石の様に固いパンや干し肉、そして瓶に詰められた水は何よりも貴重なものである。
バカが必死になって集めた宝物もあるが、重いだけで何の役にも立たない。
食料、衣料を一通り回収し、神軍エリート御用達のバックパック(これは素晴らしい機能性である)に詰め込んだ。
最後に、杖代わりに槍を一本、拝借した。?あれ? この状況、どこかで・・・?
まあ、いいや。
俺は出口を探して出発した。
〜メフォスト〜
いや〜、恐ろしいなぁ。
俺っち、神の任務を受けて、それなりの力を持ったつもりだったが、あれには敵わんぜ。
背中が凍ったぜ、本当。
ヨシュアの旦那を置き去りにしたのは申し訳ないけど、悪魔には悪魔なりの世知辛い事情ってのがあんだよな。
まずさ、上位悪魔には下位悪魔は逆らえない。
ムカつく上位悪魔がいたら、そいつより格を上げなければなんないわけ。
そしたらさ、好き放題いびれるよな。やな話しだが現実だぜ。
悪魔界には、第一から第九圏までの大まかな深さがあるけど、俺っち自慢じゃないけど第一圏だもんな。まあ、下っ端だよな。
でもさ、俺っちもスタコラトンズラして、はいサヨナラってわけじゃないぜ。
ちゃーんとカイロンの親父に渡りつけて、前域に来た。
んで、バ・アルの叔父貴に話付けておこうってわけだ。ヨシュアの旦那は喜ぶよな、多分。
へへへ、俺っちも前域と第一圏までならそれなりの「顔」だかんな。一応、神の加護もあっからさ。
じゃ、俺っちバ・アル王国に行ってくるぜ。
〜マステマ〜
私たちはペテロに会わなければならない。
ペテロは、第一の亡者にして「門番」だ。
bh?mthたる羊飼いの資格有する唯一の「人間」ともいえる。
これを勇者に喰わせれば、矛を手に入れることができる。
L-vthnはそのあとでいい。
あれを封じれる存在などいないだろう。
何よりあのモレ・クに保護されているのだ。並のエートスでは、どうにもならない。
さてしかし、ペテロに会うにしても、今度の問題はバ・アルだ。
あの頑固者を如何に籠絡するか。色仕掛けも通用しないし。
やれやれね。




