17話 決戦直前
俺に選択肢などない。
これは、もう前に話したな。
ごそごそと湧いて出てくる魔物たち。まあ、ゾンビみたいなもんかな?
って言っても、目の焦点が合っていないだけで、動きとかは普通の兵士だ。
コイツらに戦略のようなものはない。
ただ、近くの者を攻撃するだけだ。
魔物が集まるとお互いに攻撃し合うほどだ。
見境というものがない。みんな敵。
もちろん俺が敵うはずがない。逃げるだけだ。
精鋭メンバーの皆さんの影に、コソコソ隠れるのが俺の仕事だ。
ちなみに、俺様の一発芸は効かない。
どうやらエートスとやらが抜けている?ものには、浄化系の焔は効かないらしい。
物質を燃やせる火の方は、ご存知の通り、しけたマッチ程度か、たまに調子が良くてアルコールランプだ。試すまでもない、なんの攻撃力もない。
つまり、俺にできることは逃げるだけとなる。
まあ、迷宮攻略部隊はめっちゃ強いので、そもそも俺の出番などない。
このペースでいけば、今日中に祭壇に到達するだろう。
俺の終着点だね。
脳筋は、大暴れだ。
丁寧にゾンビを皆殺し?にし、各コーナーに配置されているお宝をチェックし、たまに起動する罠なんかも破壊しながら、俺の終着地点への到着時間を引き伸ばしてくれている。
ありがたいやら、面倒くさいやら。
なんかあいつは、本当に欲望と衝動の塊だね。あんな俗っぽい輩が神軍のリーダーだなんて、俺が神様なら赤面するね。
もうやめて!ってなもんだ。
しかし、こんなのに守ってもらわないといけない俺も同類だ。情けないったらない。
俺たちは、巨大なすり鉢状の迷宮を、大きく螺旋を描くようにして、中央の祭壇へと徐々に徐々に近づいていった。
もう祭壇は目の前である。
魔物どもも、ここら辺りにはほとんどいない。
脳筋どもが、狩まくったからである。
俺たちは、決戦を前に小休止をとる事になった。
「ヨシュア様。邪神には、煉獄の炎が有効です。司祭に見せたという聖なる炎を呼び出せるよう、ご準備を。」
淫乱がなんか言ってる。
あのなー。
神様のライバルに勝てるわけねーだろー。
いや、勝てるとかじゃなくて、抵抗しよーとかなんか仕掛けてやろうとかそうゆうレベルじゃないんだよ、あいつらは。
ドン=キホーテは風車に喧嘩売ったみたいだけど、そっちの方がまだ希望が持てるね、今の俺よりさ。
巨大ハリケーンに果物ナイフで立ち向かうより分が悪い。
俺の焔? はんw
あれはね、なんかを倒すとかじゃないの。慰めにしかならないの。
わかるか?
わかんねーか。
俺は心の中でボヤいたが、もちろん顔だけは分かった風を装っている、キリッと。
ここで不満を噯にも出したら、まあ間違いなく絞め殺されるからね。
脳筋も興奮気味だし。
さあ、仮眠とったら執行ですな。
ん?
もちろん俺のだ。トホホ




