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お仕事しましょう! 1

 翌日。

 旅路の途中の資金稼ぎなら、やはりギルドへ登録しそこで依頼を受け仕事をするのが一番だろうという皆の意見を聞き、やって来ました、冒険者ギルド!

 早速皆で登録をし、依頼が貼ってある掲示板の前へと移動する。

 う~ん、比較的高額報酬がつけられてるのは、やっぱり危険を伴う魔物退治の依頼みたいだねぇ。

 でも私は攻撃魔法使えないし……回復では大いに役に立つとはいえ、こういう依頼は受けたくないなぁ。

 他の安全なものでできるだけ高い報酬のは、っと………………あ、闘技場の出場者の為の治療係求むって依頼がある!

 一日のみでも数日でも可、応相談、ね、ふむふむ。

 他の依頼と比べると報酬結構高いほうだし、治療係なら危険はないし、これなら私の能力もいかんなく発揮できるし、いいかも!


「うん、これにしよう! いいかな、皆?」

「どれですか? ……闘技場の治療係? なるほど、それならばティズ様に危険はありませんし、いいかもしれませんね」

「確かにそうだが……けれどティズ様、こちらの魔物退治のほうが高額ですよ? 有志を募って、街周辺をぐるりと回っての魔物退治で、数日拘束はされますが、その分かなり報酬がいいです。たくさん稼ぐ為には、こちらのほうがいいのでは?」

「そうだなぁ……俺達が戦って、ティズ様は回復役に徹して貰えばティズ様に危険はないよな。なら、確かにこっちのほうが……。どうですかティズ様?」

「え? ……う~ん……」


 魔物退治かぁ。

 確かに報酬だけを考えるならそっちなんだけど……でもやっぱり私はそういう危険なものは抵抗あるんだよねぇ……。

 旅の道中で魔物と遭遇しちゃって戦闘になるなら仕方ないけど、わざわざ倒しに行くのは……う~~~ん……。


「ねぇ、ちょっと待って。何も全員でひとつの依頼を受ける事はないんじゃない? ティズ様、提案なんですが、パーティー分けをしませんか? シギ、貴方道中の魔物との戦闘で風魔法使ってたわよね? 風属性ってことは、それに付随した回復系の魔法も使えたりする?」

「……ああ……決して、得意、とは言えない腕だが、多少ならできる」

「そう。なら、ティズ様の護衛も兼ねて、ティズ様と二人で闘技場の依頼を受けて、私達四人が魔物退治の依頼を受けたらどうかしら? そのほうがより多くの報酬が入るわ」

「なっ! シギとティズ様と二人でだなんてっ……! ……くっ、でも、確かに、そのほうが報酬は……っ……金を、稼ぐ為に来たわけだしな……」

「あ、あのっ、私、私もティズ様と一緒に行きたいです! 私、回復魔法を使えるようになりたいから、側で学ばせて欲しいんです! できる事を増やして、ティズ様のお役に、もっと立てるようになりたいから……!!」

「え、メル……」

「あら、そう? なら三人ずつで分かれましょうか。良い心掛けだわメル。私も見習わないと。……パーティーに関しては、それでよろしいですか、ティズ様?」

「え、あ、うん……皆も、それで良ければ構わないけど……どう? ロベル、シード? それにリゼも……魔物退治は危険が伴うものだけど、抵抗感とかはない?」

「あ、はい、それは大丈夫です。……ただ……ティズ様と別々なのが、正直不満ですが。けれどリゼの言う通り、資金稼ぎにはそのほうが効率的ですし、致し方ありません。多少の我慢は致します」

「俺も。俺達の必需品を少しも惜しまず色々揃えて下さったティズ様の為に、しっかり稼いで来ます!」

「なら決まりね。早速パーティー登録致しましょう、ティズ様。私も特に抵抗はありませんから」

「そう? なら……うん、わかった」


 そうしてリゼの提案に乗った私達は、それぞれパーティー登録をし、別々の依頼を受けて仕事に向かった。

 そしてそれは今回だけじゃなく、この先ずっと、二組に分かれたまま仕事をしていく事になるのだった。

ティズ「作者さん、闘技場とはいえ回復係に二人は多くないですか?」

葉月「うん、そうだね。でも皆はティズを一人にするのは不安なんだよ。だから気にしない、気にしない!」

シギ「そうです、何があるかわかりませんし、護衛は必要です!」

ティズ「え、うん……まあ、確かに、何があるかわからないっていうのは……うん、わかった。……でも作者さん? メルまでついてくるのは無理がない? 依頼は、"治療係求む"ですよね? 回復魔法が使えないメルは……」

葉月「ティズ、回復魔法だけが治療の方法じゃないでしょ? ……とはいえ、まあ、メルは回復魔法を習ってる途中の見習い、あくまで助手って立場で、メルの分の報酬は雇用主と要相談して。よろしくねティズ!」

ティズ「えっ!? わ、私に放り投げられた!!」

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