第149話 収容所にて
「今日から貴様らの看守となるクレーベンス・アーベントロートだ、このソヴィボル収容所に敗北者として入所した貴様らには、ここのルールに従ってもらう」
金髪を短く刈り上げた180cm近い身長のガタイの良い男がそう宣言する。
指揮官が身に纏う黒い制服に、ベルトには白い鞘に収まっているサーベル、彼らの肩のワッペンは"剣を咥えたカラス"だ。
入所手続きの様なものを終え、囚人番号を与えられた。俺は611番だった。
その後看守が付いて回る中でベッドの番号も割り当てられ、業務棟の前に4人が集められている。
「まず1つ、飯は1日2回、時間は5分だ。朝5時に起き、24時までの労働についてもらう。睡眠は4時間、便所の持ち時間は1日1人3分までだ」
俺達"新入所者"4人を前に、クレーベンス看守はそう説明する。収容所らしい囚人の時間の割り振りに、俺は歴史の中にいる様な錯覚を覚えた。
第2次大戦期、ヨーロッパでドイツは同じ様な事をしていた。俺はそれを教科書の中でしか知らないが、ここでは今、現実にそれが起こっている。
「次に貴様らが使う施設を案内しよう、来い」
クレーベンス看守と数人の公国兵に連れられ、収容所の建物を案内される。
南側に長く伸びるバラックのドアを覗き込むと、中には3段ベッドがズラリと並んでいた。
「ここが寝床だ、貴様らはここで寝る事になる」
狭い3段ベッドがギッシリ並べられ、居住環境はお世辞を含めても最悪だ。
掛け布団は薄く汚れたりボロボロの物ばかりである。
強制収容所、と言う言葉の意味を、改めて噛み締める事になった。
バラックから敷地内側に入った施設は食堂、囚人はここで食事を摂る。
そして食堂から別の棟に移動する時、敷地の壁が見えた。
「……あの壁は?」
「石造りの壁と魔力鉄線だ」
俺が呟くように言った質問に公国兵が答える。
魔力鉄線は石造りの壁の内側に張り巡らされ、壁を登ろうと壁に近づく者を拒んでいた。
「丁度いい、鉄線に触れるとどうなるか、見せてやろう」
クレーベンス看守はそう言いながらその辺に転がっていた木の枝を拾い、鉄線に触れる様に放り投げた。
バパンッ!
凄まじい閃光と音と共に木の枝が一瞬で黒焦げになり、燃え上がって地面に落ちる。
「鉄線には魔力が流れている、こうなるのが嫌なら、壁には近づかない事だ」
クレーベンス看守はそういうと踵を返し、案内を続けた。
シャワー室も案内され、シャワーは3日に1度と説明を受けてから案内されたのが工房だ。
「貴様ら囚人の労働はここで行われる、サーベル、ナイフ、弓矢、そして銃を作り、公国の為に供給するのだ」
クレーベンス看守がそう言いながら工房に入る、案内される立場の俺達は当然看守に着いて工房に入った。
「全員聞け、今日から入った新しい囚人だ。武器作りをそれぞれ教え込め」
作業をする囚人達はその声に一旦手を止め、俺達の方をじっと見つめる。
「空いてる席へ座って始めろ、囚人達から教われ」
クレーベンス看守からそう言われると、俺達も空いてる席に座った。
何をするか分からないが、手元にある工具と、足元にある材料用のバケツから、恐らく作るのは"銃"だろう。
「よう」
材料に手を伸ばそうとした時、隣の男に声を掛けられた。
人種族で金髪をオールバックにした、整った顔の男だ。
「俺はレオン、レオン・フェルトヘンドラーって言うんだ」
レオンと名乗った男は握手を差し出してくる、俺はそれを握り、この収容所で名乗る名前を付けだ。
「ニコラウスだ、ニコラウス・ギュンマー」
「そうか、ニコラウス。王国軍か?」
「捕虜になっちまってな、こんなところに送られた訳だ」
「俺は戦った訳ではないが、亜人を逃がす手伝いをしてたんだ。見つかっちまったがな」
レオンはそう言って笑い、肩をすくめる。
「それ、やり方わかるか?」
「これか?いや、分からん……」
「そこのパーツをこっちに組み込んで、ピンで止めるんだ」
レオンにやり方を教わりながら、ニルトン・シャッフリル銃を組み立てる。
実は既に知っているが、怪しまれない様に教わりながら、ぎこちない手つきを演じながら銃の製作に掛かった。
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その後、レオンと話しながら労働を終え、食事をし、労働が終わった後に寝るまでの間、15分間だけ休憩時間が設けられた。
俺が話すのは偽物の名前、偽物の経歴ばかりで、騙している様で少し罪悪感があったが……
ユーレクとスティール……ジェフとモーリスも、レオンと言葉を交わす様になっていた。
24時、労働が終わり、寝に入る囚人も居れば、焚き火を囲む囚人もいた。
今日だけで分かった事がいくつかある、まずは、レオンの様な人間もいるが、殆どがエルフ、ダークエルフ、ハーフエルフ、獣人などの亜人が比率的には多い事。
看守が工房を見回りに来るのはおよそ15分に1度だという事。
トイレの時間が短いというのは、結構大きなストレスだという事だ。
「最近はここに来る奴も少なくなってたからな、こんなところだが、新入りも少なくなって来たから、新鮮な感じがする」
焚き火を前に、レオンは1人そう言った。
「そうなのか?他の囚人達は入ってこないのか?」
俺はそういうと、レオンは辺りをキョロキョロと見回す。
看守達が見張っているか、聞き耳を立てていないかを見ている様だ。
「実はな……」
耳を寄せろという風にレオンが顔を寄せる、どうやら聞かれたらまずい話の様だ。
「この間看守から聞いたんだ、人が増え過ぎて処刑効率が上がらないから、施設を改修して処刑効率を高める工事をしてるんだとさ。だから今は計画的な処刑がストップしてるんだ」
レオンの話に驚き、自分も考えを巡らせる。
なんてこった、これではソヴィボルは絶滅収容所じゃないか。
「処刑?」
「あぁ……公国は人種族だけの国を作ろうとしてるんだ」
「本当か……!?」
情報収集で公国の理念と、計画処刑のストップは知っていたが、収容者の調整の為に収容所送りにしている人数を減らしているというのは初耳だった。
まぁけど、良く考えたら当たり前か……
「絶滅収容所……だな……」
「そんな言葉があったのか……」
俺の呟きにレオンは青ざめる、「人の国を作る為にそれ以外の人種を絶滅させようとしている収容所」、という行為と施設名が短く言い表されているのだ、無理もない。
「……こんなところで死にたくねぇな……」
俺はそう呟いて立ち上がり、焚き火の始末を始める。そろそろ寝る時間だ。
俺には帰る場所があるのだ、こんなところで汚い空気に窒息させられるつもりはない。
帰る場所、エリスのところへ絶対に帰り着いて、エリスの温もりを感じるんだ。
そう決意し、俺はバラックの自分のベッドに戻った。
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同じ頃
シュラトリク公国領空32787ft、約10000m。
衝突防止灯を消し、シュラトリク公国の国境を突破して領空に侵入した"鯨の影"がある。
鯨に乗った人は、その鯨の事を"C-130H ハーキュリーズ"と呼んだ。
轟々とキャビンに轟音が響き渡る中、ベンチシートには11人が座っていた。
『目標まで1分、降下準備』
酸素マスクを着用し、特殊な形をしたヘルメットには暗視ゴーグルがつけられている。
減圧されたキャビンの中で、各々が聴いているのは騒音と酸素マスクの呼吸音だけだ。
『ハッチ解放、自動開傘装置チェック』
自動開傘装置のチェック、開傘高度が300mに設定されている事を確認。お互いに向かい合い、装備の最終チェックを行う。
主傘、副傘のチェック、ハーネスチェック、バックルに緩み無し。
1秒間に154m進んでいる航空機のキャビンの中で、ロードマスターが降下部隊の指揮を行う。
『ブラックナイト、降下』
ドア近くのランプが赤から緑へ変わる、12人は鯨の尻尾の方から、真っ暗な夜空へと飛び出した。
風切り音と暗闇だけがその場を支配する、着用したゴーグルか月明かりを受けて鈍く反射した。
降下速度は時速300kmにも達し、この高度と速度で酸素マスクをしていないと人間は生きられない。
この異世界においても、こんな高度を飛ぶ鳥や翼竜は存在しないのだ。
ヘルメットの中を風が抜けていく感覚の中で、ヘッドセットから電子音が聞こえてくる。そろそろ開傘高度なのだろう、自動開傘装置が作動する高度だ。
高度300m、メイン・シュートが引き出され、小さな月明かりの夜空に大きく開く。
パラシュートを操り、密集し過ぎず離れ過ぎない感覚を維持。その慣れた手付きは繰り返しの訓練によって手に入れられた仕草のようだった。
そして森の中の開けた場所に、僅かな葉擦れと布擦れの音を残して着地した。
彼らは素早くハーネスと酸素マスクを外し戦闘用装備に切り替え、暗視装置の電源を入れて下げる。
装備コンテナからM4を出してスリングで担ぎ、EOTech EXPS3ホロサイトをNVモードにする。
MayflowerR&C UWチェストリグの小型汎用ポーチからIRサイリウムを取り出してポキッと折り、パラコードに繋げて振り回す。
それを目印に11人が集結、ハンドサインで全周警戒になる。
降下部隊の隊長______ガーディアンのエリスが、ヘルメットに取り付けたヘッドセットから伸びる咽頭マイクに向けて、胸元のPTTスイッチを入れて話し出す。
「……ブラックナイト本隊、ブラックナイト本隊。こちらブラックナイト実働隊、感明送れ」
『……』
無線の向こうは浅いノイズが帰ってくるだけだ、恐らく通信が届きにくいのだろう。
届きにくくて当然だろうと考えた、この辺りで無線を使った事はまだ無いし、周辺は森しかない。
「ブラックナイト本隊、ブラックナイト本隊、こちらブラックナイト実動隊、感度はどうか?」
『……』
まだ届かないようだ、もう1度PTTスイッチを押そうと思った時、ヘッドセットが新たなノイズを放った。
『聞こえた、こちらブラックナイト本隊、感明良し、報告せよ』
無線の向こう側からは、転生者の孝道の声、作戦で何度も聞いた声だ。
「本隊、了解。全隊着地に成功、ペガサスは帰投した。目標に動きはあるか?」
『実動隊、衛星とプレデターの情報によると、団長ら3名とプラス1名がソヴィボル入りした。処刑設備の建設はまだ始まっていない。目標までの距離は8kmだ、作戦開始の合図を待て、アウト』
「本隊、了解」
無線通信を終えると、周囲を見渡す。
「聞いたな?」
エリスの声に全員が頷く。
「では行こう」
エリス達______第1分隊2班と第2分隊の11人は、M4を構えながらソヴィボルの森を収容所に向かってゆっくりと歩き始める。
1時間に1度ほど、5分から10分の小休止を挟んで夜通し歩いた。
翌朝
日が昇り始める少し前、ソヴィボルの近くの森、収容所からの距離およそ120m程の所まで来られたブラックナイト隊は、そこで小休止を取っていた。
「アレですね?」
エイミーがM249paraを手にしつつ、水筒から水を飲んで休憩する。
「あぁ、あそこにヒロトがいる」
エリスはM4を手に周辺を警戒しながら収容所を見つめる。
彼女達の目的は、ヒロト達の収容所脱走援護だ。
作戦計画通り動けばヒロトが囚人達を収容所から逃がし、ガーディアンの輸送部隊がそれを回収する。
水を飲んだり息を整えたりして10分程の休憩を取り、再び動き出す準備が出来た様だ。
「では、手筈通りに」
エリスがそう言うと、座っていたガレントがSAI GRYを手に立ち上がる。
「ええ……2班は平原側へ」
「了解」
ガレントはそう指示し、2班の臨時副長のリチャードに2人を預けて3つの班は3方向から収容所を取り囲む様に展開していく。
エリス達は収容所の南に広がる平原の、西側の森に展開して収容所を監視する。
位置についたエリス達は大型のバックパックからCRYE PRECISION アサルトギリーを取り出し、頭から被って人間のシルエットを隠す。
彼女らの白い肌にもフェイスペイントを施し、完全に擬装した状態で森に潜んだ。
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孝道視点
ガーディアン本部基地
『ブラックナイト本隊、こちらブラックナイト実動隊、全班配置完了』
「こちらブラックナイト本隊、了解、監視を開始せよ」
『了解』
基地の作戦棟地下、中央作戦指揮所のモニターには、衛星の情報を無人偵察機で保管した映像が映し出されている。
俺は空間把握能力を発動させたまま、それをじっと見つめていた。
森の中に展開した3部隊の近くに魔物や敵兵の赤外線反応はない、突然出て来る可能性はあるものの、今しばらくは問題ないだろう。
俺は能力を解除して溜息をつく、この能力をずっと発動させたままというのもかなり疲れるのだ。
深呼吸をして眉間を揉み解す、目が乾く気もするので少し目薬を差した。
「……ちょっと一服して来る」
「交代で休憩ですね」
「あぁ、帰って来たらお前達が休憩して良いぞ」
俺は画面を見張るリハルトとアルバートにそう言って中央作戦指揮所を出る。
業務棟に移って階段を上がろうとしながら、胸ポケットに入れたタバコの箱を取り出し、本数を確認する。
「……」
空だった、無言のままタバコの箱を握り潰し、引き返して廊下に設置されたゴミ箱に突っ込み、PXにタバコの調達に向かう。
「バート」
「どうも、孝道さん」
レジにはバートがいた、ドラゴンに追われて避難して来た1人だが、戦闘職種ではなく基地業務群に募集した"非正規の"隊員だ。
基地業務群ではこのように、PXや食堂などの機密性の低い業務や危険の伴わない業務に関しては、適当な賃金を支払い"非正規後方支援業務群"として雇っている。言ってしまえばアルバイトのようなものだ。
この業務群設立に際してはかなり長い時間、濃密な会議が重ねられた。
例えば食堂で雇った者が食事に毒を混ぜればたちまち全滅してしまうし、装備を盗んで横流しする可能性も捨てきれない。
賃金を高めに設定し、管理と罰則をかなり厳しくする事で防ぐ事にした。
業務群に採用する者は主に思想や宗教、血縁関係に厳しい審査を行い、採用する事にしている。
募集をかけた時はかなり人気だったな……何せ賃金は街の非正規雇用よりもかなり高いのだから。
食堂のファルやPXのバートはそんな部隊を構成する、"パートタイムのガーディアン準隊員"だ。
「セブンスターの14ミリくれ、6番のタバコ」
「あ、これですね、銀貨1枚です」
俺はポケットから財布を取り出して銀貨を出す。
「どうだ?生活の方は」
「難民キャンプでの生活は快適ですよ、生活水準を保ててるのもここで雇ってもらえてるお陰です」
「そりゃ良かった、不備とかあったら遠慮なく言ってくれ」
「分かりました」
バートにそう言って、タバコのラベルを剥がして今度こそタバコを吸いに行く。
ガーディアンの基地では業務棟の屋上の限られた場所のみ煙缶が置かれた喫煙スペースがあり、そこでしか喫煙が許可されていない。
まぁ、基本的に大翔もエリスも嫌煙だしな……それに未成年が多いのも事実だし……
そんな事を思いながら階段を登り、屋上へ続くドアを開けると、喫煙スペースを分ける磨りガラスのパーテーションの向こうに人影が見えた。
「……いたのか」
「あ、お疲れ様です」
そこにいたのは、中隊副官として俺を手伝うカレン・ブーゲンビルだ。
彼女は20になってはいるが、喫煙者であるという事を知らなかった。
夜の月が彼女の金色の低いツインテールに反射して、幻想的に見えた。
「吸うのか、カレン」
「ええまぁ、意外でした?」
「そりゃな、俺以外だと何人かしか知らねーけど、少なくともお前は知らなかったな」
言いながら俺は胸ポケットからタバコを出す、さっき買ったセブンスターの14ミリ。
ふとカレンが何を吸っているのか気になり、彼女の口元を見る。
ベルム街にもタバコの類はあるが、パイプか葉巻などの嗜好品で高価である為、貴族や富豪、軍隊の士官クラスの社会的な地位の高い人のみが手に出来る高級品だったりする。
その為ガーディアンの喫煙者はわざわざ街に下りて高価なパイプや葉巻を買う事は無く、ガーディアンで安価に手に入る紙巻きタバコを買う者しか居ない。
彼女もまた例に漏れず、紙巻きタバコを愛用していた。
「体力落ちるって分かってますけど、ね……」
「まぁ、良いんじゃねぇの?俺はどうこう言わないしな」
タバコを咥えてライターを取り出し、火を付けようとZippoライターのフリントを擦るも、なかなか火がつかない。
シュボ、シュボ、と擦ってもなかなか着かない……どうやらオイル切れのようだ。
「ちっ……タバコだけじゃなくライターも切らした……カレン、火ぃあるか?」
「私マッチ派ですけどいいですか?」
カレンはそう言いながらポケットからマッチを取り出す、なかなか渋い趣味してるなこいつ。
「渋いな、貰っていい?」
「指痛くなるの嫌なんですよね、ライター……あ、最後の1本ですけど」
そう言って彼女は最後の1本になったマッチを取り出し、箱ごとこちらに渡す。
ありがと、と一言断って受け取り、マッチ棒の頭薬を箱の側薬に擦り付けて火を付ける。
咥えたタバコに火をつけようとマッチを近付けた時、悪戯な風が吹いた。
一瞬だけ強く吹いた風が通り、マッチの火を消してしまう。
「あ……」
孝道の声にカレンの声が重なる、火を失ったマッチは頭が黒く焦げ、用無しになってしまった。
「……ツイてねぇなぁ……」
呟きながら眉間に皺を寄せ、申し訳ないが消えてしまったマッチは煙缶に捨てさせてもらった。
今日はあきらめるかマッチを買いに行くか……と思った瞬間、カレンが正面に立った。
「ん……ちゃんと、吸ってください……」
ゆっくりとした動きにもかかわらず、俺は避ける事が出来なかった。
カレンは少し背伸びして俺の首の後ろに手を回すと、短くなったタバコを俺が咥えているタバコに押し当てた。
唐突のシガーキスに、俺の頭はパニックになって固まってしまった。
タバコに火が付くとカレンは離れていき、薄い唇から煙を吐いてタバコを煙缶の中に捨てた。
「……ん、点きましたね、火」
カレンは悪戯っぽく笑って金色の髪を靡かせ、喫煙所を後にする。
突然の行動に固まってしまった俺が分かったのは、彼女が吸っているのがメンソールのタバコであるという事だけだった。
喫煙って絵になりますよね……自分は吸う気になれないですけど。