第130話 MRSI
クァラ・イ・ジャンギー要塞
「我々はこれより、バイエライドの街に向けて進軍する!我々の力の前には、穢れたレジスタンス共など敵では無い!」
直径1kmの要塞の北側には、兵士の集合の為かなり広い広場が設けられている。
その要塞の広場には、4000人の公国軍兵士が集合していた。
壇上に立つ指揮官は彼らを奮い立たせる為、大きな声と身振り手振りで演説を行っていた。
彼らは北のウェレットの街を制圧、王国軍が向かっているが、あちらにはレベルの高い魔術師も居る上に銃を配備した部隊も居る、王国軍は苦戦する事になるだろう。
クァラ・イ・ジャンギー要塞に駐屯する兵士の練度もかなり高い、指揮官も気合いが入っている。
「君達と我々は、"神に選ばれし者"の軍勢だ!そんな我々より強いものはない!我々こそが、この世界を統治するに相応しいのだ!我々神に選ばれし者達が!この世界に平和をもたらす____」
その言葉を遮る様に、空を羽音が漂ってくる。
まるで巨大なトンボが飛んでいるかのような音、兵士も何事かと空を見回し始める。
その音がやがて空を支配し始めると、巨大な影が要塞の空を横切った。
「指揮官!」
副官の男が空を指差す、トンボの様な音を立てて"空飛ぶ風車"が要塞上空を旋回し始めた。
「あれは……!」
公国軍からしてみれば、貴重な戦象を3頭も瞬殺した忌々しい敵の兵器。
そんな兵器が我が物顔で要塞の上空を飛んでいる事に、我慢は出来なかった。
「あの空飛ぶ風車を落とせ!何としてでも落とすのだ!」
銃を持つ公国軍兵士がその命令に応え、"空飛ぶ風車"に向けて引き金を引き始める。
バン、ダン。
乾いた銃声が要塞内に響き渡り、球体の弾丸が空を突っ切る。しかし、空飛ぶ風車に命中する弾は1発も無かった。
有効射程が200m、精度も悪いニルトン・シャッフリル銃で、500mも離れたところを時速120kmで飛び回る"空飛ぶ風車"になど当たる訳がなかったのだ。
ましてやその空飛ぶ風車が、凄まじい機動力を備えるOH-1観測ヘリコプターなら尚更当たる訳が無いのだ。
「ええい!何をしている!」
「指揮官、何か聴こえて……!」
刹那
要塞の北側、兵士の終結場所の地面がめくれ上がる様に爆発した。
指揮官も副官も兵士も、爆風に巻き上げられ、身体を切り刻まれていく。
北側の公国兵は、知覚する間も無く業火の海に沈んだ。
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『初弾命中、同一諸元へ効力射』
「了解!効力射!始めぇっ!」
クァラ・イ・ジャンギー要塞の南10kmの地点、砲兵大隊第3・第4射撃中隊が展開している場所。
射撃指揮車輌のLAV-C2の車内で、小野寺大地砲兵大隊長が射撃の指揮を執っていた。
第3・第4射撃中隊に配備されているのは、計12輌の99式自走155mmりゅう弾砲。
その12輌が2つの砲兵陣地に分かれ、OH-1観測ヘリの観測結果に基づき砲撃を行う。
55口径長の長い砲身で運動エネルギーをたっぷり受け取った155mm榴弾を発射していく。
「第2射装填!諸元、MRSI!」
『了解!MRSI座標入力!』
第3、第4射撃中隊の99式自走155mmりゅう弾砲の射撃手が、車内のパネルに諸元を入力、次の斉射に備える。
合わせて砲の仰角がぐっと上がり、まるで天界を指差している様だ。
『第1砲兵中隊、TOT準備完了』
『第2砲兵中隊、TOT準備完了』
無線とC4Iで第1、第2射撃中隊から砲撃準備完了の知らせが来る。
画面では、既に第3・第4射撃中隊の全車も、砲撃準備を終えていた。
小野寺中佐は各部隊の準備が整っているのを確認、命令を下した。
「MRSI!撃てっ!次弾、続いて撃てっ!」
そう無線に叫んだ直後、天高く首を擡げていた155mm榴弾砲が火を吹いた。
1発目を高く打ち上げ、自動装填装置により装填速度が格段に向上した99式自走155mmりゅう弾砲は砲の角度を下げながら次弾を装填、6秒後には2発目を発射していた。
更に6秒後に仰角を下げた3発目、仰角を下げ4発目を次々と発射した。
「第1射、撃ち終わり!次弾待て!」
砲兵隊は次弾の装填を行いつつ、第1射の射撃を終えた。
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MRSI砲撃というのをご存知だろうか?
MRSIとは、Multiple Rounds Simultaneous Impact、多数砲弾同時弾着の頭文字を取ったものだ。
1発目を高く撃ち上げ、2発目3発目と装薬を調整しながら砲の仰角を下げていく。
そうする事で1門が発射した複数発の砲弾を同時に弾着させる事が出来る砲撃技術である。
交戦の最初期に置いて絶大な効果を発揮するこの砲撃は砲弾の迅速な再装填によって可能な技術であり、これが出来る自走砲は自動装填装置の技術が高い事を示していて最新鋭の自走砲にしか出来ない技術だ。
余談だが、ロシアのコアリツィアSVはこのMRSI砲撃を行う為に、砲を縦に2門積んだ連装砲にすると言う力業で解決している。
99式自走155mmりゅう弾砲は優れた弾道計算コンピュータやFCS、そして自動装填装置により、MRSI砲撃が可能な様になっている。
更には、クァラ・イ・ジャンギー要塞東側に展開中のM777A2 155mm榴弾砲も、MRSI砲撃に加わった。
こちらは装填が人力なので、弾着タイミングを合わせて砲撃する"TOT"で砲撃を行った。
砲兵大隊24門の火砲が、一斉に火を吹いたのだ。
その内12門はMRSI砲撃が可能な自走砲、4発の砲弾を撃ち出して、弾着した砲弾______その数、60発。
60発もの155mm砲弾が、同時にクァラ・イ・ジャンギー要塞の公国兵集結場に降り注いだ。
しかもご丁寧に、その内半数の30発は信管を調整して曳火射撃を行っていたのだ。
30発が着発し地表面で、30発が空中5m程で炸裂して破片と爆風を撒き散らす。
砲門数の3倍近い砲弾が空中で花開き、爆炎の美しい花弁が公国兵の命を次々と奪っていった。
花が散った後、そこに残ったのは巻き上げられた土煙と黒煙、そして公国兵の死体だけ。
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「戦車前進!」
砲兵隊が準備砲撃を行う少し前、バイエライド南の防衛戦から機甲部隊が発進した。
14輌の90式戦車と、同数の89式装甲戦闘車である。
砂漠を砂煙を巻き上げながら、30輌近い装軌式装甲車輌が止まる事なく突き進む。
先頭を走る90式戦車には、池田少佐が乗っている。そして少佐が指揮する第11戦車大隊所属車は、隊列を崩す事無くクァラ・イ・ジャンギー要塞へと向かっていた。
機甲部隊の後ろには、迫撃砲中隊を構成する9輌のLAV-Mと73式大型トラックが続いている。
「我等大日h……じゃない、ガーディアン士魂隊!目前に立ちはだかる敵は踏み潰せ!」
『『『応!』』』
言い間違えを即座に言い直しつつ、90式戦車は時速50kmで突っ走る。
要塞が見えて来たのとほぼ同時に、2機のUH-60Mブラックホークが通過した。
城門を制圧する機関銃分隊を乗せた2機である。
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「機関銃分隊の運用間違ってませんかァ!?」
UH-60Mの機内で隊員がそう溢す、分隊長のハリエント・ウェルストン少尉がなだめる様に言った。
「歩兵の頭数が足りないんだ!仕方ないだろう!?一応俺達もヘリボーンの訓練は受けているんだ!心配するな!」
UH-60Mの機内には分隊の8人が乗っている、その内汎用機関銃であるM240E6を持っているのは2人だ。
砲兵隊の事前砲撃は2回のMRSI砲撃で終了、砲兵隊は次にジャララバードに展開する第1歩兵小隊の砲撃支援に回される。
機関銃分隊に与えられた任務は、ヘリボーン降下によって城門を確保し、後続の機甲部隊の安全を確保する事だ。
「機関銃手は後から降下!他が先んじて降下して制圧する!」
「了解!」
UH-60Mは城壁に近づいて行く、両舷のドアガンに据え付けられたM134Dミニガンが同時に唸った。
何発かに1発の割合で混ぜられている曳光弾が城壁上に伸びていき、曳光弾の数倍の7.62×51mmNATO弾が城壁に居た公国軍を薙ぎ払う。
巻き添えに城壁に大量の弾痕を残しながら公国軍を蜂の巣にしたドアガナーは周辺を警戒しつつ、パイロットがUH-60Mを城壁上でホバリングさせる。高さは5mだ。
「ロープ!降下!降下!降下!」
ファストロープ用の太いロープを下ろし、ラペリンググローブを付けてロープを掴んで足で挟みながらロープを伝って降りる。
2機のUH-60Mブラックホークから8人が降下、城壁上に降り立つ。
素早くグローブを外し、M4を構えて周辺を警戒する。
ミニガンで粗方倒してしまったのか、生きている敵の姿は無く血塗れの死体がたくさん転がっていた。
「行くぞ!」
ハリエント少尉は部下3人を引き連れて、城壁上から塔の方へ。
別のUH-60Mから降下した4人も塔へと近づいた。
城壁の上に上る階段がある塔は城門の左右にあり、2人ずつに分かれて内部を制圧する。
別分隊はこちらへ、ハリエント達2人の後ろへと並んだ。
ハリエント少尉はM4からスリングで担いでいたM870MCSのブリーチャー・ショットガンに持ち替え、ドアブリーチング弾を蝶番に叩き込む。
蹴破ったドアの向こうに伸びる階段、同僚がピンを抜いたM67破片手榴弾をそちらに向けて投げ込んだ。
M67破片手榴弾は駆けつけた公国軍の足元で炸裂、ワイヤーに切り刻まれた外殻に貫かれ爆風に内臓を叩き潰された。
そのままM4をスリングで下げ、ホルスターからP226を抜いて構えながら階段を降りて行く、拳銃はこうした狭いところをクリアリングするのに便利だ。
階段の曲がり角で出会い頭に登ってきた公国軍の頭をダブルタップで撃ち抜き、確実に死ぬまで撃ち続ける。
別の分隊は途中で折れ、城門上の城壁内部の掃討に向かった。
通路を曲がって階段を降り、ドアの前で再びショットガンを構える。
その瞬間、敵がドアを開けた、相手にとってはタイミングの悪いことだっただろう。
反射的にショットガンの銃口を敵の頭に向け、引き金を引いた。
散弾の直撃を受けた敵の頭は吹き飛び、仰け反るように倒れた。
出口から飛び出しながらフォアエンドを引く、排莢口から12ゲージのプラスチック製薬莢が飛び出し、フォアエンドを押し戻すと次弾が装填される。
ショットガンを構えたまま敵の胸板に銃口を押し付け、引き金を引く。
ドパン!
激しい銃声とともに公国兵の胸が破裂したように肉片と血飛沫が飛び散って倒れた。
周辺にいた敵は同僚がM4で倒したらしい。
「制圧完了、機関銃手は降下、敵を抑え込むぞ」
『了解』
UH-60Mブラックホークから、4人の機関銃手が降下する。
降下した4人はM240E6を持ち、城壁上に展開して上から要塞内に向けて機銃掃射を浴びせ始めた。
「機関銃分隊よりC2、城門確保、待ち伏せ無し。機甲部隊を進めてくれ」
『C2了解、機甲部隊へ、要塞へ突入せよ』
『了解!戦車前進!』
無線からは池田中佐の威勢のいい掛け声が聞こえてくる。
M4に持ち替えて周辺を警戒、近づいて来る敵を片っ端から仕留め、射殺していく。
第1小隊ほど戦闘に慣れている訳では無いが、こちらも召喚者、戦闘のプロという自覚とプライドがある。
敵を抑えるべく射撃、セミオートで数発。上からはM240E6汎用機関銃が敵が隠れている場所へ撃ち込んでいく。
その時、俺達の塔の隣にある門が吹き飛ぶ様に開いた。
ドーザーブレード付きの90式戦車が城門をぶち破り、突撃して来た。
頑丈な木の扉が吹き飛ぶ音は、彼らには要塞内の蹂躙が始まるゴングにも聞こえた。
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「城門があります」
「ぶち破れ!」
操縦手の界塚少尉の冷静な問い掛けに、池田少佐はそのまま突っ込めと命令した。
砲手の三上は砲身が傷付かない様に念の為砲塔を回して砲身を後ろ向きにしておく。
池田少佐がブローニングM2重機関銃のコッキングレバーを2度引き、初弾を薬室に送り込む。
「三上!対榴!」
「了解!」
ベルトマガジン式の自動装填装置の弾種を選択、JM12A1多目的対戦車榴弾を装填する。
時速50kmの速度を保ったまま、池田少佐のドーザーブレード付き90式戦車は城門へと突っ込んだ。
バギィッ!
凄まじい音ともに城門の頑丈な木は砕け、鉄の枠組みはひしゃげて転がる。
流石にその瞬間はハッチに身を屈めていたが、城門を突破した直後に池田少佐はブローニングM2重機関銃を敵に向け、押金を押した。
ドドドドドドッ!と自動小銃や軽機関銃などとは全く異質の腹に響く銃声を轟かせながら、池田少佐は公国軍に機銃掃射を浴びせていく。
砲兵隊の事前砲撃で集結地はあらかた叩いていたが、叩き切れていない要塞内の敵を掃討する。
いかに剣を通さない鎧、槍で貫かない兜を敵が装備したところで、14000Jにも達する運動エネルギーを持つ、12.7×99mmNATO弾を食い止める事など到底出来ない。
90式戦車の装甲で敵の銃弾が跳ねる、敵が装備している銃だ。
ハッチへ引っ込み蓋を閉める、その瞬間装甲に沢山の矢が突き刺さるが、当然ながら日本の誇る複合装甲はそんな事ではビクともしない。
「先頭2時方向、敵歩兵!」
「了解!」
砲手の三上が砲塔を正面から2時方向に旋回させ、引き金を引く、主砲同軸の7.62mm機関銃がけたたましい銃声を立てて敵の歩兵を薙ぎ払っていく。
「建物の陰に敵!主砲行進射!撃て!」
「発射!」
号令に合わせて、90式戦車の120mm滑腔砲が火を噴いた。
ズドン!と凄まじい音と共にHEAT-MPが発射され、石造りの建物の壁を吹き飛ばした。
陰に隠れていた公国兵がまとめて吹き飛ばされ、木の葉のように宙を舞う。
「第2第3小隊はこの付近の敵を掃討!第1小隊は続け!」
第2と第3の小隊計8輌の90式戦車を要塞北の兵士集結場の掃討に充て、第1小隊と小隊本部の6輌が要塞の南側に走る。
90式戦車に続いて89式装甲戦闘車が続いて要塞に入り、残っていた公国軍に35mm機関砲を撃ち込んで沈黙させる。
要塞の外側には迫撃砲中隊のLAV-Mが展開し、要塞内の味方に砲撃支援を行う。
上空ではAH-64Eガーディアン・アパッチが常に3機張り付いており、もう1機はローテーションで補給に戻る機のバックアップに入る。
万全の状態で89式装甲戦闘車の後に要塞入りしたのが、"K9"と表示された73式大型トラックだ。
要塞の南側、兵舎などが集結している区画へとたどり着いた6輌ずつの90式戦車と89式装甲戦闘車は円陣防御を築いて停車。
89式装甲戦闘車は砲塔を回して全周警戒の体勢を取り、後部のハッチを開けた。
「小隊続け!」
カタフラクト隊、コールサイン"カタフラクト0-1"の89式装甲戦闘車から降車して来たのは、シュバルツ・ラインハルト大尉。
機械化歩兵の役割を持つ、第2歩兵小隊の小隊長だ。
「各分隊は事前計画通り各ブロックを制圧!要塞内から公国軍を完全に追い出す!」
「「「了解!」」」
小隊40人は8人ずつ5つの分隊と小隊本部に分かれ、兵舎軍の掃討を開始する。
機械化歩兵の第2歩兵小隊の掃討が始まったのが南東のブロック、南西のブロックではK9の73式大型トラックが準備を進めていた。
ポラリスATVに乗った"ハンドラー"と、73式大型トラックから飛び降りて来た4頭のラプトルだ。
K9小隊のヴィーノは降りて来たラプトルの頭を撫でる。
「さ……対人戦闘は初めてだな……エイブル、ベイカー、頼むぞ?」
"かぅ!" "くぁっ!"
返事をするように鳴き声をあげたラプトルは、ラプトル用の防具を身に付けていた。
ラプトルの視界に被らないように頭部を覆ったヘルメットと、動きを妨げないボディーアーマーだ。
敵が銃を持っていると言う事は、ラプトルも被弾する可能性がある、それでラプトル達が萎縮してしまわない為の防具だ。
「行くぞっ!」
その号令と同時にラプトルが走り出す、馬に乗る突撃騎兵にも追い付きそうな勢いだ。
要塞内部では、ガーディアンによる公国軍の掃討が始まった。
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要塞北側
「あれがガーディアンの戦術……そして兵器か……」
要塞北側では、レジスタンスの騎兵達が集まっていた。
その騎兵隊の隊長、クルト・クニスペルは呟くようにそう言った。
「あれが……俺達が加入する"ガーディアン"……」
FOBの様子や訓練の様子を見学させてもらったが、ガーディアンの戦闘能力は、今まで見て来たどんな傭兵や軍人よりも強い。それが確信出来たのは、クルト自身が軍人だったからだろう。
そして、彼自身、ガーディアンへの加入に強く賛成し、楽しみにしている。
「……ま、この戦いを生き残れば、俺達はガーディアンになれる。そうでしょ?クルト隊長よ」
隣の隊のミハエルがそう言うと、クルトは強く頷いた。
そして彼らが振り向いた後ろには、160人の騎兵達、彼らが率いる騎兵隊だ。
そんな騎兵達に向け、クルトとミハエルは声を張り上げる。
「これよりクァラ・イ・ジャンギー要塞を、我等レジスタンスの手に取り戻す!」
「全員!今までの戦いより、凄まじい戦いになるであろう事を覚悟しろ!」
2人の声に、騎兵達は腹から声を上げて「おう!」と応える。
「騎兵隊1番隊!クルト・クニスペル!」
「騎兵隊2番隊!ミハエル・ヴィットマン!」
「「抜刀!進めぇぇぇ!!」」
騎兵隊は一斉に剣を抜くと、要塞に向けて走り出した。