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第五話

「あれが<ティアストーン山地>…」

「現実世界なら白神山地にあたる場所だな」


ハカセたちは今、地下ダンジョンの<パルムの深き場所>がある<ティアストーン山地>まで来ていた。

ここまで来るのに、アキバを発って7日。

途中で見つけた大地人の村へ立ち寄り、ミズキとヒビキの新人も一緒でありながらも、旅を順調に進めていた。


「でかいな…」

「うん、それにすごい数だ…」


<ティアストーン山地>はモンスター<ワイヴァーン>(鋼尾翼竜)の住処だ。

ハカセたちベテラン組はこの旅で初めて渋い顔をした。


「…地上に降りて、<パルムの深き場所>を通ったほうがイイと思う人~」

「………賛成」

「右に同じく」

「左に同ジク」


「え、なんで地下?」


「姉ちゃん、アレに突っ込むのは俺らもきついし、レベル低い姉ちゃんたちは一分ももたねえよ」

「ドラゴンを持ツ私ガ言うヨ、竜種はドレも危険スギル」


ワイヴァーンは亜竜とよばれ、竜種の亜種に分類される。

竜によく似た姿を持っているが、前肢は翼、魔法や火炎の息を操る能力もない。竜族としてはかなり下等な種類だ。

だが、ワイヴァーンは腐ってもドラゴン。


古今東西、どのファンタジー物語においてドラゴンはモンスターたちの頂点に立つ王者。

<エルダーテイル>の一番最初に追加された大規模戦闘『竜の探索』はレベル50推奨のクエストでありながら、下手をしたらレベルが10以上離れていても容易く全滅することがある。

他に、5番目の拡張パック〈ムーンクレスタの宝珠〉の『悪竜の嘶き』も、どの戦闘系ギルドが辛苦を味わったことだろう。

ゲームだったころからドラゴンはどの冒険者にとって、最大の壁として立ちふさがるのだ。


ワイヴァーンも下級亜種のドラゴンだが、尾は鋭く鋼のような強度を持ち、カミソリのような翼は巨大鷲(ロック鳥)にも匹敵する移動速度を誇る。

それを相手に、グリフォンで空の上で戦闘なぞした日には、集団でボコボコに袋叩きにされ、地上へダイブする未来しか見えない。

魔法行使能力がないなんて慰めにもならない。


<ティアストーン山地>の深い森の中を歩いて山岳踏破をするか、山中の道路を登山する方法もあるが、その二つはモンスターのレベルが軒並み高いため、レベルが低いミズキとヒビキが危険だ。

洋上まで大きく迂回するルートもあるが、正直に言って、ここへ来るまでに立ち寄った村から聞いた<ライポート海峡>あたりの街でさっさとゆっくりしたい。

それらの条件に合うルートが地下ダンジョン<パルムの深き場所>を抜けて北をめざすことだった。


「ドラゴン…契約してみたいなあ」

「ウーン、今のレベルでは無理ダネエ」

「そっか、ならまだいいかな…」

「アハハハハ、ハ…」

「………デラルテ」


ヒビキはこれといった召喚獣の好みがまだない。

ドラゴンの話を聞いて少し興味が出たが、レベルが低い状態では契約が出来ないと知るとすぐに興味をなくした。

ヒビキの様子に苦笑いするデラルテは自分の道化服を引っ張るカレアの方を向く。


「………降りる」

「アア、ウン降りヨウか」


「レッツ・地下ダンジョンッ!」

「ちょ、姉ちゃん手綱握る、なあああああああああああああ!?」


「ヒビキ君、僕の腰をしっかり掴んでおくんだよ」

「はい、朧さん大丈夫です」




第5話

「…いいよ。だって…ハカセもミズキも」




走る。


早く、速く、はやく。


とにかく前へ。


「走れえええぇ!?」

「何でこんな狭い通路で襲われなくちゃいけないんだッ!」

「斥候グライは出してオクベキダッタネ」

「………迂闊、乱戦は避けたい」

「ご、ごめんなさい~」

「マップ作成してただけなのに~」


パルムの深き場所に入ったハカセたちは今、鼠の頭部を持った人型に狭いコンクリートで出来た通路で二十匹以上のそれに追われていた。


鼠人間ラットマン

ゴブリンやオークと同じ、この世界で多数生息する亜人間。

その中でも、ラットマンは下から数えた方が早い戦闘能力だ。

正直言って、ミズキとヒビキは別としても、高レベルプレイヤーの敵ではない。

そして、ラットマンの性質上、同レベルのミズキたちがいたとしても、ハカセたち格上の相手との戦闘は避ける。


さて、それなら何故、彼らがラットマンに追われているか理由を語ろう。


レベルの高いハカセたちを見たラットマンは敵わないと戦闘を避けてその場をやり過ごすか離れようとする。

この場合は、その場を離れようとしたラットマンが問題だ。

逃げ出したラットマンの場所が行き止まりか袋小路の場所でそれ以上の逃げ場がない場所に行ってしまったら。

ゲーム時代ならともかく、ハカセたちはこの世界に来てから変化した<パルムの深き場所>の構造なんて知る由もないので、虱潰しで調べるしかない。

行き止まりや袋小路に逃げ込んだラットマンとエンカウントするのは火を見るよりも明らかだろう。

力量が上の相手に追い詰められたラットマンは、窮鼠猫を噛むという諺どおりに猫であるハカセたちに噛みついていこうと襲いかかる。

そして、ラットマンは非力さを補うために複数で密集して戦う亜人間だ。

大勢のラットマンがいる狭い通路で戦闘を行うのなら、乱戦は避けられない。

数が多いのは確かに面倒だが、ハカセたち高レベルプレイヤーだけなら乱戦でも切り抜けられる。

しかし、ミズキとヒビキのレベルは40弱。

そのレベルはラットマンと同じぐらいであり、ハカセたちは二人の安全確保のために逃走したのだ。


体制が整えられえるように、全員が全力でもと来た道へ駆け出す。


「つ、次を左に曲がって、真っ直ぐ進むと広い場所へ出ますぅぅぅっ!!」


サブ職<探索者>のヒビキは<地図製作マッピング>で作成した地図で道順を説明する。


「ナイスッ、中に入り次第、俺が足止め。朧、デラルテ、カレアは戦闘準備。姉ちゃんはごん太呼んで周辺警戒。ヒビキは指示があるまで待機!」

「みなさん、一応ここは廃墟になって一部の床が脆いっ、ゴーレムのような重量級の召喚獣は避けて!?」

「………ラットマンの数30強」

「支援に集中スルカラ、<疫病>のバットステータスは気にスルナ」

「わ、わかった<従者召喚:グレイウルフ>ごん太、走ってっ」

「はいッ!」


ヒビキの言葉にハカセたちは、即座にメンバー各々の指示や情報を出していく。

そして、狭い地下通路を抜けた先には無味乾燥の正方形の部屋へと飛び出した。


「<従者召喚:殺戮人形キリング・ドール>」


「クケッ、クケケケケケ、鼠さん、鼠サン、笛吹男パイドパイパーはココにはイネエ、オレが、ボクが、ワタシがカワリニ逝かせてアゲル!」


ハカセの足元の地面から魔法陣が現れ、そこから小さな子供の人形キリング・ドールが飛び出す

両手にそれぞれ持った、血で黒く変色した包丁を振りかざしたキリング・ドールが混ざり合った声で叫びながら、ラットマンの一体へと近づき腹に両手の包丁を突き刺して、そのまま十字に切り裂いた。


「ハラワタヲ、マキチラセ~、アハハハハッ」

「ナニコレ、この子怖いんですけど…、そんじゃ俺も」


幸いなことに、40センチ程の大きさのキリング・ドールがラットマンの群れに突っ込んだおかげで、後ろにいる他のメンバーはラットマンの数と鳴き声で声も姿も見なかったことだろう。

キリング・ドールの包丁捌きと態度にハカセは冷や汗を流しつつ、鞄から黒色の液体が入った瓶を取り出し、中の液体を自分の口へと流し込む。

アイテム『守護戦士の秘薬』、サブ職<錬金術師>、または<薬剤師>から作り出されるその秘薬は、使用した60秒間、対象の防御力を大幅に上昇させる。

一時的に、並の召喚術師より上の防御力を得たハカセは短剣を右手に握り、キリング・ドールの後に続き、ラットマンに切りかかった。


「敵を引き付けるッ!………派手に暴れますか」



「<従者召喚:天馬ペガサス>」


デラルテは鞭を取り出し、ペガサスを呼び出す。

魔法陣はコンクリートの天井に浮かび上がり、そこから天馬は羽を広げ、空を蹴るように飛び、デラルテの側へと降り立つ。


「…イクヨ」


道化師は天馬に跨り、蹄で音を鳴らし、ハカセの上へと向かって飛んだ。

ペガサスの羽毛が舞い落ち、ハカセとキリング・ドールの周りを白く光を放ち踊るように漂う。

<セイントフェザー>。

効果が続く間、状態異常を無効にし、HP回復量を増加させる。


「イイ子、イイ子、よくデキました」


デラルテはペガサスのタテガミを撫でて、適度な高度を維持しつつ、眼下の戦闘を見渡す。

必死にハカセとキリング・ドールに跳びかかるラットマンを見下すようにデラルテは嗤う


「疫病がナイ、タダのネズミはドコまでヤレルカナ?」



「さて、ハカセッ、数を減らしますよ<戦技召喚:木霊コダマ>」


ハカセに声をかけた朧はお札を取り出し、ラットマンのもとへ投げつける。

お札から唐突に木が生えだし、木々は互いを巻き込むように急成長し、徐々に歪な人型へと変形していく。


――――――!


人型となったコダマは木で形作った両の手を掲げて大きく拍手した。

コダマを中心に乾いた音が鳴り、周囲にいたラットマンはその音を耳にすると段々と動きを鈍らせていく。


キュ、………zzzz。


そして、コダマの周囲にいたラットマンは次々と深い眠りへと落ちていく。

味方のラットマンが眠ったことにより、原因である朧に眠っていないラットマンたちが襲いかかる。


「残念、近寄らせない、思いっきりお願いします<戦技召喚:鴉天狗カラステング>」

「ふんっ、ネズミごときがワシの風の前では塵も同然よッ!!」


襲いかかるラットマンたちに、とくに慌てもしない朧は次の召喚獣を呼び出す。

黒い羽をはばたかせ、鴉の頭部を持つ人間、カラステングは右手にもつ団扇を煽ると凄まじい突風が発生する。


キュユユユユーッ!?


ラットマンは吹き飛ばされまいと必死にその場に踏みとどまろうと地面にしがみつく。

だが、竜巻が横に発生しているように錯覚してしまうその暴風にそんなことで耐えられるわけがなかった。

突風に耐えられなかったラットマンは次々とハカセたちが暴れているほうへと吹き飛ばされる。

飛んできたラットマンをハカセとキリング・ドールがその手に持ったナイフと包丁で容赦なく切り刻む。


「カレアさん、止めは任せますね」



「………一匹も逃がさない」


カレアは杖を左手に持ち、右手をハカセたちの方へ向ける。


「ハカセッ!!」

「あいよっ、チビッついて来いッ!?」

「ウン、イイよオニイチャン」


普段から静かにしているカレアから出たとは思えない力強い呼びかけに、ハカセは応えるようにキリング・ドールのチビと共に、カレアの方へと足を動かす。

距離を離そうとするハカセたちを逃さないと追いかけるラットマンだが、突然にラットマンの足元の地面が色鮮やかに爆発した。


「置き土産は気に入ったか?」

「ワーイ、花火ダァ」


ネタアイテム「花火」、ゲームだったころは演出することしかできなかった花火は今では足止め用の爆弾に変わっていた。

にやりと犬歯を見せつけるように口元に笑みを浮かべるハカセと花火を見てはしゃぐキリング・ドールの一人と一体はそのままカレアの横を通り過ぎた。

カレアの視界にハカセとキリング・ドールはいなくなり、もうラットマン以外の生き物はいない。

もう遠慮するは必要はないと判断したカレアはその名を呼んだ。


「………<戦技召喚:グラキエス>ッ」


カレアの目の前に氷の女性がいた。

カレアと同じように右手を突き出し、ラットマンを冷たい眼差しで見ている。

氷の精霊グラキエスは突き出した右手から雪色の光を集め、解き放った。


<エレメンタルレイ>という特技がある。

精霊の従者を召喚しているときに使用できるこの特技は指定した地点太いレーザー光線状の魔法攻撃(召喚獣の属性に合わせて色が変化する)を行い、複数の敵をまとめて攻撃する特技だ。

戦技召喚で呼ばれる精霊はこの特技と似た攻撃(多少は演出にアレンジを加えた)をするものが多い。

だが、全く同じわけではない。

<妖術師>に迫る威力と広範囲の射程距離だ。


グラキエスから放たれた半径五メートル程のレーザーは触れた個所から凍りつく。

その例に漏れず、逃げてきた入口にいたラットマンたちも雪色の極光が飲み込んだ。


「…すごいや」

「………」

「派手ですね」

「あ~こんな凍ってたら外に出るの大変だぞ」

「ハカセ、風情がナイネエ」


光が収まった先は、一面が氷の世界と変貌していた。

飲み込まれたラットマンは氷のオブジェとなり風景の一部と化している。

この光景を作り出したグラキエスはカレアの方へと顔を向ける。



――――――。


微笑んでいた。

グラキエスは氷の精霊とは思えないほど暖かな笑みを浮かべ、光の粒となって消えていく。


カレアはその笑顔を見て、隠しているつもりなのだろうが、口元は嬉しそうに緩み、感謝の言葉を述べる。


「………ありがとう」




*************************************



ラットマンを倒した私たちは探索を中断。

ダンジョンで野営をすることに決め、みんなで話し合い対策と役割分担を考えることとなった。


ハカセから、ミズキさんと一緒に周辺警戒を頼まれた私はキャンプを少し離れた彼女の側に近づいた。


「………」

「ミズキさん、ドウシタンダイ?」


ミズキさんはグレイウルフの…そう、ごん太を抱きしめて、静かにダンジョンの水路を見つめている。


「…ああ、デラルテちゃん、さんは…いらないって」

「ウン、ミズキ、スマナイネ」


演技とはいえ、私は年上を呼び捨てするのは気が引ける。

しかし、明るい性格とハカセの姉だからか、不思議とそういう気にならない。

でも、いつも楽しそうにニコニコしている彼女がここまで沈んでいるのをみたことがない。

私が疑問そうに見つめているとミズキは見つめ返し、短い間視線を交わす。


「…デラルテちゃん」


何やら、決心が着いたように顔を引き締め、私を呼んだ。


「博樹の事でお願いがあるんだけどいいかな」

「ナンダイ?」

「博樹を守ってあげて」

「………」


どう、いうこと………。

彼女の言葉の意味は分かる。だが、何故、急にハカセを守ってほしいという頼みをされるのかが分からない。

ふざけているわけでもない、ミズキの顔は本気だった。


「ごめんね、突然こんなこと言って…」

「イヤ、カマワナイヨ。………真面目な話のようだから、演技やめるね」


私が言葉の意図に図りかねていることに気づいたのかミズキは口を開く。


「さっきの戦いでね。私、博樹が死ぬんじゃないかって気が気じゃなかった」



「あのレベルなら、ハカセの敵じゃないよ。仮に…」


―――――!?

ダメっ、心の底から響いたそれがその先の言葉を押しとどめてくれた。

押しとどめた言葉を彼女の前では言ってはいけない。

馬鹿だ私は、まだこの世界をゲームだと思っている。

でなければ、こんな考えを軽々しく口にしようとはしない。

………気持ちが悪い。

ダメ、ダメ、ダメッ。表情に出すな。

いつものように演技しろ。

彼女は気にする。だって、ハカセの姉だ。

ハカセほど長くは一緒ではないけど彼女は優しい人だ。


「…大丈夫。デラルテちゃんがそう思うのも仕方がないよ。でも、私は、やっぱり博樹のお姉ちゃんだから…」

「…違う」


違う。

これは否定しなければいけない。

それが普通だ。

だれだって、大切にしている家族が死ぬかもしれない所を見て、気にしないはずがない。

だから、あなたはそんな苦しい顔をしなくていい。


「…泣かないで」


演技に合わせていた道化師の化粧が崩れていく。

無理だ。


「…無理」


だって、


この前の街で、


大地人のクラドさんを隣町に送り届ける話のときに、


ハカセが最後まで渋っていたのを知っているから。


浮ついた私の心にその事実は重く押し潰す。



「…なら、泣いてくれるなら、…お願い。あの子を守ってあげて」

「………なんで、なんで私…なの」

「…私の呪文じゃ、あの子を助けてあげられない」


知っている。

彼女が私に頼む理由なんて考えればわかることだ。

でも、私は聞かずにはいられない。


「それなら、ミズキさんがレベルを上げて側に…」


「私は、ハカセとしてのあの子を、半年しか知らない」


「………」


ハカセは身内に愛されているなあと思ってしまう。

いつもの天真爛漫な雰囲気ではない、ただ弟を気遣うお姉さんとして彼女は頼んでいる。

断れない。

そもそも断るつもりは私にはない。


「…いいよ。だって…ハカセもミズキも」



私たちの友達パーティーだから…任せて。






今日の召喚獣



キリング・ドール (殺戮人形)


条件 クラス・召喚術師 レベル・70以上  クエスト<道化師の操り人形>クリア 



スキル一覧



<オレたちの怒り>物理・状態異常特技

怒り狂うキリング・ドールは両手に持った包丁を敵一体に突き刺し、十字に切り裂く。 状態異常<出血>付加


<ボクたちの悲鳴>挑発特技

泣くように叫ぶキリング・ドールの声は敵の嗜虐心を掻き立てる。 ヘイト効果・大


<ワタシたちの絶望>範囲物理特技

狂ったキリング・ドールの周囲に包丁を持った幽霊の子供たちが現れ、敵に襲いかかる。



キリングドールは道化師〈メイザース・パイドパイパー〉によって攫われた子供たちの成れの果て。

道化師にありとあらゆる方法で弄ばれた子供たち。

親から引き離された怒り。嬲られる毎日による悲鳴。全てを奪われた絶望。

死後の魂をも人形に閉じ込められた子供たちを救うには、困難を極めるだろう。



キリング・ドールは、敵の攻撃を受けて主を守るではなく、攻撃を避けて倒すことで主を守るよう戦う。

クエストのキリング・ドールに涙しない召喚術師はいなかった。

キリング・ドールと契約した者、出来なかった者の心は一つだった。

<道化師>マジぶっ殺すッ!!



 お願いです冒険者様ッ、あの子を、あの子たちを、どうか、どうかっ、お救いください………。

                   ~子を攫われ殺された両親たちの嘆願~



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