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曖昧な2日目


曖昧な日常は曖昧な関係のままで、この距離が近いのかそうじゃないのかすら解らない。


「お前さぁ、本当に現代の女子高生か?」

「悪かったね。現代人じゃなくて」


人の金で買ったポテトを摘まみながら真顔で尋ねてきた目の前の美形に、軽い殺意が芽生えたのは必然的な流れだと思う。


思いっきり、あのお綺麗な顔をぶん殴ってやりたい。あの無駄に整った鼻をぺしゃんこにしてやりたい。頭の中では既にリングの中でグローブを付けている自分が居た。


私は机の下で拳を固く握って耐えた。物凄く耐えた。流石に女としてどうかと思ったのだ。

その代わりにこちとらお前と違って他人に貢がせる様な顔してねぇんだよ。と心の中で吐き捨てる。勿論それだけで収まるはずがないのでオレンジジュースをズコーッと云わせながら啜った。すると、目の前で無駄に綺麗な顔が嘲りの表情を浮かべやがった。

お前の目の前のコーヒーとポテトを誰が奢ってやっていると思って居るんだろうか。

おこづかい制の人間としては、外食&オゴリというダブルコンビネーションについては、ひどく御遠慮しておきたいところだというのに。だがしかし、英語の借りがある(あの日は本当に当たってしまった)。なので『仕方なく』奴と一緒にマックまで来てやったのだ。


「いや、俺は女子高生の辺りに重点を置いて言ったつもりだったんだけどな」

「んー…その辺に関しては否定しない。普通の女子高生は彼氏でもない男とマックで1時間も喋んないでしょ。ましてや2人っきりとか、ありえないね」


それもそうだ。と呟いて、残ってたコーヒーを飲み干した無礼者はちゃっちゃと片付けだした。その様を見ながら私はバレないように溜め息を吐いてトレイを持ち上げた。

バイトでもして、お金稼ごうか。そうしたら、また2人っきりに、なれるだろうか。


高校生にして貢いでるってどーよ。と思いつつもゴミを思いっきりまるめてゴミ箱に入れた。







まだ名前が決まっていない曖昧さ。

こんな感じのまま何処まで行けるのかやってみようと思います。

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