勇者、異世界に行く
ブクマ、評価ありがとうございます!
進行はゆっくりなので気長に待ってください。
これは、勇者達が世界を救う前のある勇者目線の話です。
俺の名前は西郷 調。
子どもの頃から好奇心が旺盛で気になったものは調べないと落ち着かなかった。
ある時は親や祖父母に聞いたり、図書館に行ったりして調べたりしていた。
今はそこまでの好奇心はないが、気になったことがあるとスマホで調べているぐらいだ。
いや…スマホが便利なだけかもしれない。
そんなある日、家でダラダラしていると足元が光出した。
「なんだ!?この現象は!?えーとスマホ…スマホ…」
光の強さが増してきて、目も開けられなくてきた。
光が収まり、目を開けると…さっきまでいた場所ではなかった。
まるで、外国の城の中みたいなところだった。
辺りには、年も性別も服装もバラバラで俺と同じように戸惑っている人達がいた。
みんな明らかに外人だ。
そこで、ガタイのいいおっさんが声を掛けてきた。
「おい、あんたメソポラミタ人か?」
「いや、日本人だ」
「そうか、聞いたことのない国だ。しかし、何故か言葉は通じるな」
言われてみたらそうだ。さっきから周りの人たちの言葉を理解できる。
しかし、メソポラミタ人って聞いたことがない。
これは小説でよくある、異世界転移というやつだろう。
そこで、偉そうな男が喋り出した。
「静まれ!これから国王によるありがたいお言葉を…」
話が長い…何人か居眠りしている。
暴動が起きていないのは、周りに武装した兵士に取り囲まれているからだ。
そこで、玉座のようなところからさっきの男より位の高そうな人が喋り出した。
多分、あれが国王なのだろう。
「よくぞ、召喚により異世界より参った勇者たちよ!」
話が長いのでまとめると魔王やその配下が暴れてたいへんだからなんとかしてって話である。
「なるほど、話はわかりました。しかし、国の一大事で大変なのはわかりますが…」
と、みんなを代表しておっさんが交渉する。
ここで、なんとかしないと暴動が起きても仕方ない状況だ。
勝手に拉致され、命を懸けて戦えと言われている現状である。
中には家族がいるもの、愛国心が強いもの様々であり、何人かは「国に返せ」と叫んでいる。
「安心されよ、勇者たちよ。召喚に応じたことにより加護が与えられ…」
長いのでまとめると、加護によりみんなパワーアップしているから、戦えるよってことらしい。
何人かは、無からかっこいい剣が現れて喜ぶ者、魔法の威力が上がったことを知り闘志を燃やすものなどさっきの暴動が起きそうな空気が変わった。
新しい力に酔っているものがどんどん増えてきている。
「だが、しかし我々にも…」
おっさんがまだ交渉をしている。俺も出来れば早く日本に帰りたい。
半数近くは速く力を試したいようである。いったいどんな世界から来たのだろうか。
「転移の魔法は膨大な魔力や素材などが必要であり、召喚もランダムなのだ正確な世界に返すには…」
国王曰く、国に送り返すには魔王を倒さない駄目らしく、早くみんなを国に返すには、魔王の地にある鉱脈や魔王の持ってる書物が必要らしい。
この説明で、愛国心が強いものたちが戦闘の意思を示し出してきた。
この辺りで、最初の偉そうな男が
「話はここまでだ!国王は忙しいのだ!貴様らは、まず適正を確認した後、それにあった鍛え方をしてやる」
まだ、俺やおっさん含め全体の1割は不安や不満、違和感を持っている。
俺の加護は何だろうか…調べたいたいな…。
『サーチ』
頭の中で声がした。
「え!?」
『西郷 調の加護…知りたいことをなんでも調べることが出来る』
頭の中で声が聞こえた後、情報が入ってくる。
のちに「あの勇者」と呼ばれる男の始まりである。