ハジメの犯罪失敗!?
ハジメ。ペペロンチーノ様に描いて頂きました。
▽ ▽ ▽
今日は月曜日だ。
今は朝早くの誰もいない教室の中にいる。
なぜ、そんな早くに行くってか?
そりゃあ犯罪するためにきまっている。
さて、そろそろ始めるか。
まず、隣の席の幼馴染『ヤマダ ユウコ』の国語の教科書とノートを開いて1ページずつ交互に重ねて閉じて行く。ちなみに、これをやるコツは根元の方までしっかりと重なる事だ。そうやって閉じられた国語の教科書とノートを机の中に戻しておく。驚くアイツの顔が楽しみだぜ。
お、そろそろクラスの奴らが集まりだす頃だな。
俺はトイレに戦略的撤退だ。 そしてチャイムが鳴る5分前にまた教室へ入る。 1時間目の国語が楽しみだ。クックックッ。
ついに1時間目の始まるチャイムがなった。国語の担当の女の先生が入ってきた。同時に起立、礼、着席が行なわれる。
さぁ、ヤマダ ユウコよ。
机から教科書とノートをだすんだ。
ん?今何でこっち見てニヤけたんだ?
ま、まぁいい。
お!ついに教科書とノートを出したな! って、あれ。普通に開いてるだけど。
あ、あれれ。
奴の持ってる教科書とノートに名前が書いてないぞ。ま、まさか!やっぱり俺の教科書とノートがない! 代わりに『ヤマダ ユウコ』の俺が犯罪した教科書とノートが入っていた。
な!なにィィィ!!!
俺の犯罪が見破られただとぉぉ。
さ、流石、幼馴染なだけあるぜ。ちなみに俺の教科書とノートに名前が書いていないのは、わざわざ証拠になるような事はしない。そんなの犯罪する上で当たり前だろ。
俺は、国語の授業の前半を使って教科書とノートを分解したのは言うまでもない。
子供ならではの緊張感とアホらしさを感じてもらえると嬉しいです。