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"ブエオリスの丘"

すいません!

少し忙しい時期なので

投稿が遅くなります。


 

「"ブエオリスの丘"…の調査?

 魔物の討伐ならまだしも、調査だけなら

 そんなに危なくないんじゃないか?」

「ただの丘だったらな」

「何かそこにあるのか?」

「ブエオリスの丘……

 そこではかつて、"白の真祖"と呼ばれる

 吸血鬼が率いた魔王の軍勢との激しい戦闘

 がおこなわれていた」


 ふむふむ。 戦争地帯だったところね…

 そこに何か残っているか

 調べてくればいいのかな?


 そう聞いてみた。


「本当は細かい死亡者数の確認をするための

 依頼だったのだがな……」


 ロッジの話によると、

 戦争が終わった直後からその地域一帯に特殊な

 魔力場が形成され、派遣した調査団や冒険者

 達と連絡が一切取れず、全く内部の様子が

 わからないという状況になってしまった

 という。


 今回の依頼はその内部の調査である。


「わかった……準備していってくるよ」


 そう言う俺にロッジは、


「まるでピクニックに行ってくるような雰囲気だが

 お前、少しなめてないか?

 ……いいか、誰も帰ってきてないんだ。…誰もだ。

 お前が無事に帰ってこれる保証などないんだぞ」


 その場の空気が剣呑になる。


 そうだ、ここは日本じゃない

 いつ死んでもおかしくない

 "死"と隣合わせの世界


 その事を改めて認識し、気を引き締める


「ああ……わかってるさ」


「……ならいい。最後に念のため、

 お前のステータスを見させてもらう」


「ステータス?ちょっと待てよ

 お前さっき言ってたよな?

 人の職業を見ることはできないって。

 職業見れないってことは、ステータスも

 見れないんじゃないか?」


「こうも言ったろう?

 普通は と。

 私の職業は、"鑑定士"

 人のステータスや職業、スキルについて

 詳しく知ることができる」

 

  相手の詳細情報を知る


 メッチャ便利な能力だな

 応用すれば、

 敵の弱点を事前に知って、戦うこともできるのだろう

 そんなの反則だろ!ズルいぞ!


 そんなことを考えていると


「では、早速鑑定させてもらおう

  発動! "ノルディスの魔眼"」


 ロッジの眼に魔法陣が浮かぶ。

 これが、発動状態のようだ。


 少しして眼の魔法陣が消える。


「ロッジ、俺のステータスはどうだっ……」


 気になってきいてみたが、なにやらロッジ

 の様子がおかしい。


「おい、どうしたロッジ?」


「……えん。……ありえん。……ありえん!!

 私の魔眼はおかしくなったに違いない!

 だっておかしいだろう!!

 なんだこのステータスは!スキルは!!

 あ、あ、ありえないいいいいいい!」


 ロッジがおかしくなってしまった。


「ロッジ!一回落ちつけ!落ちつくんだ!」


 必死でロッジを宥めた。



 少しすると、ロッジは落ちつきを

 取り戻した。


「……すまない、見苦しいところをみせたな。」


「それはいい。ロッジ、なんであんなに

 取り乱した。俺のステータスはそんなに

 おかしいのか?」


「ああ、おかしい。こんなのありえん」


 即答だった。


「……普通、冒険者の平均というのは

 大体100前後で、どれだけ強いものでも

 1000は超えん。しかし、お前はその3倍

 以上の力を持っている。

 スキルも、"魔導の極み"とあったが

 あれは伝説のスキルで、

 保有している者など実在しない

 とまで言われていた。

このような強大な力を持つものなど、人類だと

勇者やその仲間ぐらいしかいないだろう。

……お前は間違いなく、世界最強の一角だよ」


「……本当に?」


「嘘をついても仕方ないだろう。

まぁその力があれば、今回の依頼など余裕だろ

あー肩の荷が下りた下りた」


ロッジはもう依頼が完了した雰囲気だ


なんだよお前

なんでそんなにニコニコしてんだよ

さっきまでのシリアス展開はどこいったんだよ

いい加減にしろ


……てか俺、この世界に来て一ヶ月経たない

うちにもう最強の一角かよ




……まじか




こうして俺は、ブエオリスの丘へと向かった。












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