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黒い飴【2】
はぁ。。はぁ。。
息苦しいよ。。
助けて。。
「朝倉さん?!しっかりしろ!大丈夫か?!」
部長が何か言ってるのはわかるけど、声にしようとしてもなかなか口が動かない。
「。。だ。。い。。。じょ。。。」
「くそっ。仕方ないな。。こんな早く反応が出るなんて予想外だった。。こいつがそうだったなんてな。。!」
な。に言ってるの。。?どういうこと。。?
部長は何言ってるんだろう。。?
その瞬間身体がフワッと宙に浮いた。
私を抱きかかえ、自分の胸に抱き寄せるようにして走りだした。
「朝倉、もう少し我慢しろな。」
もうどうでもいい。。今のこの苦しさから解放させてくれるのなら誰でもいい。。
助けて。。!
意識が朦朧としてきた。。
目の前が霞む。。
去っていく周りの景色でさえ見えにくくなって。。
ただ意識が無くなる前に名前を呼ばれたような気がした。。
“ ゆいな。。”