Dear princess1...春みたいな笑顔。
春は恋の季節。
それはまるでプリンアラモードのように…
理想は、お姫様のとなりに素敵な王子様。
そんな素敵な王子様と過ごす甘い甘〜い毎日♪
長い長〜い冬もそろそろ終わり、真っ白な雪が溶け出すと…
優しく温かな春がすぐそこへ…
パカパカパカ…
白馬の王子様…
"姫。お迎えにまいりましたよ。さぁ起きて。"
"起きて下さい、お姫様。"
「いいかげん起きなさい!学校遅刻するわよ!!」
青い空。ふわふわの雲。こんな素敵な朝に私は目を覚ましました。
[姫野 憂梨華 様]
王子様からのラブレター♪
「聞いて聞いて〜!!
マイプリンスからラブレターが来たの〜♪」
「ラブレターとかまじ妄想〜!!」
「本当だよ!!憂梨華にとってはまじでラブレターだもん!当たっちゃったんだよ〜試写会のチケット〜♪♪」
そう。
私宛てに届いたのはAKIRAの主演映画の試写会チケット!!
AKIRAとは私が大好きなアイドルなのです。
23歳でと〜ってもイケメン♪
私の人生が大きく変わったのは、この試写会のチケットを手にした時から…。
幸せの足音がほら。春のやわらかな風に乗って近づいてきていたんだ。
「憂梨華!今日試写会行くんじゃなかったの?ほら〜起きなさい!」
ママに起こしてもらわなかったら私の恋の予感は、きっとつぼみのままで終わっていたね。
私は慌てて、だけど念入りにメイクしてAKIRAの待つ場所へと駆け出して行った。
映画館へ向かう途中、私は焦りながらもこんなに楽しい気分だった♪
季節はもうすぐ春。
まだ3月が始まったばかりだけど今日は温かい♪
春が来るんだな〜。
AKIRAの笑顔は春に似ている。
友達には意味わかんないって言われちゃうけど。
でも私にとって春は優しくて、温かくて、ホっとする。ほんわかしてるんだよね♪
早くAKIRAに会いたい!
早く行かなきゃ♪
「あれ…ここの道、さっきも歩いた。」
はやる気持ちとは裏腹に、私は道に迷ってしまったようです…。
こんな時ほど自分の方向音痴さに泣けてくることはない。
「AKIRA〜…」
「どうかしましたか?大丈夫?」
そこにはAKIRAに似た人が立っていたの。
(もちろんAKIRAの方がカッコイイけどね。)
私が黙ってチケットを差し出すと、その人は優しく笑ったの。
「あ、春…」
ついつい口にしてしまった。
その人も、AKIRAと同じ春みたいな温かい笑顔をする人だったんだ。
「じゃあ一緒に行きましょう!」
たった5分間のデートだったけれど、私にとって素敵な時間だったの。
AKIRAに似たその人は名刺をくれました。
[城山誠治]
誠治。
名前の通り、そのAKIRAに似た人は誠実な人だったなぁ。
と、まぁそんなこんなで到着!
ついにAKIRAに会える試写会の始まりです!!