はるちゃんとおばあちゃんのえほん
ーーはるやすみ。
はるちゃんは、
おばあちゃんのいえに
あそびにいきました。
「おばあちゃーん!
いっしょに
あそびーましょ!」
「はるちゃん!
あそびにきてくれて、
ありがとう!」
おばあちゃんは、
はるちゃんをみて、
にっこり えがおです。
でも――
「……ごめんね。
おばあちゃん、
これから
おひるごはんを
つくらないといけなくて。
また、あとで
いっしょに
あそびましょうね」
そのことばをきいて、
はるちゃんは
しょんぼり。
ーーおばあちゃんと
あそべると
おもったのに。
でも、
じっとしていても
つまりません。
「そうだ!
おばあちゃんちを
たんけんしよう!」
はるちゃんは、
おふろば。
おトイレ。
げんかん。
たんけん、
たんけん。
そして――
おばあちゃんのへやを
たんけんしようとした
そのときです。
「しくしく……。
しくしく……」
へやのなかから、
だれかの
なきごえが
きこえてきました。
はるちゃんが、
そっと
へやにはいってみると――
つくえのうえに、
いっさつの
えほんがありました。
えほんは、
ないていました。
「あなたは
だあれ?
どうして
ないているの?」
「ぼく、
おばあちゃんが
かきとちゅうの
えほんだよ。
つづきのえを
かいてもらえなくて、
かなしくて
ないてるの」
えほんは、
さっきより
おおきなこえで
なきだしました。
「きっと……
おばあちゃん、
あきちゃったんだ。
ぼくは
かんせい
しないんだ……。
えーーん」
はるちゃんは、
きっぱり
いいました。
「そんなこと
ないよ!
おばあちゃんは、
いそがしい
だけだよ!」
でも、はるちゃんは
すこし
かんがえます。
「……とちゅうで
おわったままって、
すっきり
しないね……」
そして――
「よーし!
はるちゃんが
つづきを
かいてあげる!」
それをきいて、
えほんは
おおよろこび。
「わあい!
はるちゃん、
ありがとう!」
「いいってことよ!」
はるちゃんは、
どん!と
むねをたたきました。
クレヨンを
もってきて、
えを
かきます。
おしろ。
おひめさま。
おうじさま。
ドラゴン。
ドラゴンには、
りっぱな
つのも
つけました。
「どうかな?」
でも――
えほんは
なにも
いいません。
「はるちゃん、
なにを
しているの?」
おばあちゃんが
やってきました。
「あ、おばあちゃん!
はるちゃんね、
この えほん、
かんせい
させたよ!」
おばあちゃんは、
えほんをみて、
びっくり。
「あれ、まあ、まあ!
はるちゃん、
ほんとうに
ありがとう。
このえほん、
とちゅうまで
かいたままで
いたの。
でもね……
はるちゃんが
かいてくれたなら、
せかいで
いちばん
すてきな
えほんだわ」
おばあちゃんは、
はるちゃんの
あたまを
やさしく
なでました。
「はるちゃん。
このえほんの
おはなし、
ききたい?」
「うん!
もちろん!
はるちゃんと
おばあちゃんが
つくった
えほんの
おはなし!」
はるちゃんは、
おばあちゃんの
ひざのうえに
こしかけました。
えほんは、
なにも
いわないけど――
でも。
ーーしあわせ。
そう
いっているように、
はるちゃんは
かんじました。




