3.特別な存在へ
3.特別な存在へ
昼食を終えた後も、二人はなんとなく会話を続けていた。
「そういえば、藤崎くんって、部活入るの?」
「うーん、まだ決めてない。橘は?」
「……どうしようかなって考え中」
「運動系とか、似合いそうだけどな」
「え? なんで?」
「だって、背も高いし、スタイルもいいし」
「……ふーん」
由愛はじっと陽翔を見つめた。
「な、なんだよ」
「藤崎くん、もしかして意外とそういうことさらっと言うタイプ?」
「え、何が?」
「……ううん、なんでもない」
由愛は小さく微笑んだ。
その笑顔に、陽翔はなぜか心臓がドキッと跳ねるのを感じた。
(……なんだ、これ)
由愛のことを「ただのクラスメイト」と思っていたはずなのに、なぜか気になってしまう。
——この日から、陽翔の中で「橘由愛」という存在が、少しずつ特別なものへと変わり始めていた。
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