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12.自覚
12.自覚
家に帰って、ベッドに寝転がると、今日一日の出来事が頭の中をぐるぐると回り続けた。
(……俺、やっぱり由愛のこと意識してるよな)
最初は、ただのクラスメイトだった。
でも、今は——違う。
「私のこと、好きになった?」
冗談のつもりだったんだろう。
けれど、それを聞いた瞬間、ドキッとしてしまったのは事実で——。
(……はぁ、マジでどうすればいいんだよ)
枕に顔を埋めながら、陽翔は大きく息を吐く。
明日、由愛と顔を合わせたとき、平然と話せる自信がない。
でも。
(……たぶん、もう元の関係には戻れないんだろうな)
それだけは、なんとなく分かっていた。




