表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

SIDE:紗矢

ああもう、何やってんのよ、あたしはっ……!


 逃げ出したのは、正樹に対する理不尽な怒りや、自分のあまりの愚かしさが嫌になって、耐えられなくなったからだ。


 中学生相手に嫉妬して、情けない!

 これじゃあ、あたしこそ、子どもじゃん。小学生並じゃん!


 口を離すと、思った。正樹は意気地なしだから。

 最初に正樹が折れて、それでひとまずの決着をつけて。

 それで今日をやり過せるはずだと、思った。


 なのに。


 唇に触れると、熱をもっていた。

 まだ、感触が残ってる――。


 自転車に飛び乗り、とにかくこの場から一刻も早く遠ざかりたくて、立ち漕ぎでペダルを踏み込んだ。


「紗矢、待てよっ!」

「!?」


 振り返ると、正樹が自分の自転車を引っ張りだそうとしているところだった。


 来ないでよ! 追いかけて、来ないでっ!


 あたしは正面を見すえ、とにかくペダルを漕ぎ続けた。

作品の続きに興味・関心を持って頂けましたら、ブクマ、★をクリックして頂けますと非常に嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ