[鳥が飛んじゃう300字小説] 行きつけの
お世話になっております。第3作目です。
今回も是非読んでみてください。
「いらっしゃい!」
いつも通り元気がいい。食券機を手慣れた様子で操作し、いつものメニューを選択する。
「食券お預かりします!」
本当に元気がいい。食券を渡して、席につく前にセルフサービスの水を取りに行く。
「お待ちどお!」
席についたと同時に着丼。すると頼んでいないサイドメニューが1つある。
「実はね、明日で閉店するんだよ。突然だけでいつも通ってくれてありがとうね、それサービス!」
また、お気に入りの店がなくなる。もうn回目だ。
「ご注文の品も大盛りにしておきました! ごゆっくりどうぞ!」
ここでの最後の食事だと思うと表現できない切なさに駆られる。
『また、良い店探すかあ』
切なさを求めて、彼は行きつけの店を探す。
行きつけの店ってありますよね。
家族とずっと行ってる店。自分で開拓したお気に入り。恋人との思い出の店。色々な背景があると思います。そんな店がなくなるってセンチメンタルになりますよね。僕もなります。