勇者は奴隷達を見つける
「ありがとな、助けてくれて」
「いいや助けたわけじゃねえ、俺はこれから王都に向かって、お前が敵になってしまったと伝えるだからすぐに逃げろ、次に会った時は敵だぞ」
俺はエリールさんを抱き馬に乗った、俺は馬を走らせて一度後ろを振り返ったそこである事に気付いた、城が燃えているのだ、地獄の業火にに似た炎が城を多い城から人が出るのを見つけた、だが俺はそのまま前を向いて馬を走らせた、キクは俺が後ろを振り向いたら居なくなっていた。
「あれ、私は一体」
馬を走らせ朝陽が昇っているとエリールさんが目を覚ました。
「起きましたか、エリールさんは気絶してたんですよ」
俺は馬を走らせるのを止めて、エリールさんに言っていた。
「そうなんですか、確か馬で逃げていたのは覚えているのですが、そこから誰か男の人の声が聞こえて」
「少し休憩をしましょうか、馬もずっと走らせていたので疲れていますから」
俺は馬から降りるとエリールさんを馬から降ろして馬を連れて歩いていた、俺は丁度この辺りを知っているので森の奥に水辺がある事を知っていたのでエリールさんと森に入って行った。
「少しここで休んでいきましょう」
水辺に着くと、俺は馬に水を飲ませていた、エリールさんは靴を脱いで足を水に浸からせていた。
「城から出たなんて久しぶりです」
「そうなんですか、俺はてっきりエリールさんは結構勝手に城を抜け出していると思っていたのですが」
「失礼ですね、昔はしていましたが、今はしていませんよ」
「昔はしていたんですね」
「そんな昔話なんて今は関係ないですよね」
「いやーエリールさんって昔の事をあまり話してくれないから、少し気になったんですよね」
「そうでしたっけ、色々話した記憶があるのですが忘れちゃったのですか」
「はは忘れちゃってたのかな、俺って物覚えはいいほうなんですけど」
「おら、さっさと歩け」
エリールさんと話していると近くから声が聞こえてきた。
「まさかもう追手が」
エリールさんを物陰に隠れさせると俺は声がした方を覗き込むと追手ではなかった。
「あれは追手じゃなくて奴隷商人ですね」
「奴隷商人ですか、でもなんでこんな所に」
「たしかこの近くに奴隷商人のアジトがあると小耳に挟んだ気がします、多分アジトにでも戻るんでしょう」
見ていると奴隷には首に首輪が嵌められていた、あれは奴隷の価値なのだろうか金の首輪を嵌めている子は大切に扱われ、首輪を嵌めてない子は人間扱いすらしてなかった、ここで助けても騒ぎになるだけだろう、ここは身を潜めて行くのを待つのが得策だ。
「あの、ヒークさん、あの子たち助けられないかしら」
「無理ですね、あの子たちの数人は家族を失っているだろうし、中には身売りされた子もいるでしょう、ここであの子たちを助けても俺達じゃなんの力にも
なれませんよ」
「そうですか、こんな酷い事をしているのに助けられないなんて」
エリールさんの助けたい気持ちは分かる、だがこんな所で騒ぎを起こすわけにはいかない、そんな事を考えていると神秘的な女性が連れられているのを発見した、彼女は大切に扱うどころか裸で歩かされていた。