表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

勇者は団長から逃げる


「俺に気付いて、他の仲間を集めていたんですね」


「まあな、なあヒーク俺達はこれからどうすればいいんだ」


 王様が居なくなってしまうと、この国は王子が跡継ぎになるのだが、この国には王子は居ないのだ。


「俺は今からエリールさんを追いかけます、俺が復讐したかったのは王様だけなので、他の人は巻き込みません」


 王様が居ないのなら、この国は崩壊するだろう。


「だがお前が王様を殺したのは事実だ、俺達はお前を捕まえなければいけない」


 団長は剣を抜いた、団長の剣は俺のリージと同じ世界に十本しか無い剣の一つだ、団長の剣の名は

ファージ、ファージの能力は癒しの力団長はファージを手に傷ついた騎士団の皆さんを治癒して団長まで駆け上ったのだ。


「すみません、今捕まる訳にはいかないので」


 俺もリージを抜き団長と相対すると、俺は団長に向かって突進した。


「前にお前の戦いを見た時からずっと思ってたんだ」


 団長はファージで切りかかって来ると同時に、俺はしゃがみ団長を避けて窓に突っ込んだ、窓が割れ俺は城の壁を使って木に着地した、団長が窓から俺の方を見ると、俺はすぐに木から飛び降り、地面に着地して走り出した。


「エリールさんがどこに居るのかだけど」


 多分エリールさんは走りで逃げたら捕まってしまうと思うだろう、なら先に馬を用意するはずだ、それだったら城の馬小屋に向かうはずだ、俺は馬小屋に向かうため走り出す。


「エリールさん居ますか」


 俺は小声でドアを叩き言うと、ドアが開いてエリールさんの顔が見えた。


「ヒークさん、無事で何よりです」


 エリールさんは俺を見ると抱きついてきた。


「今はこんな事をする場合じゃありません、すぐにでもここから逃げましょう」


「そうでした、馬は準備出来てるのでいいのですが、行く当てはあるのですか」


 正直王様を殺した俺はこれから人間達から追いかけられる事が多くなるだろう、それなら今ここでエリールさんと別れなければいけないんじゃないか。


「エリールさんはいいんですかこんな俺に付いてきて」


 俺が言うとエリールさんが俺に近づいてきた、するとエリールさんの手が俺の頬に触れた、俺はエリールさんの顔を見ると、彼女は微笑んでいた。


「急に変な事を言わないで下さい、さっき二人で一緒に復讐しようと、誓ったじゃないですか」


 エリールさんの微笑んだ顔を見ると、やっぱり俺は彼女の事を愛しているんだ、こんな時こそ俺が彼女を守らなくてはいけない。


「すみません、俺が弱気になっちゃいけないですよね」


 俺の頬を触れていたエリールさんが急に立ち上がった。


「それじゃあ速く行きましょう、まずはこの国に復讐するんでしょう」


 エリールさんは俺に手を差し伸べ俺はエリールさんの手を掴んで立ち上がった、だがもう既に王様が居なくなったこの国はすぐにでも崩壊するだろう、だからエリールさんに言わなければいけない王様を殺したからもうこの国に復讐なんてしなければいいと。


「それならもう」


 俺が言おうとした瞬間に馬小屋に火を放たれた、火はすぐに馬小屋を焼き払いそうだったので、俺はすぐに馬に飛び乗ってエリールさんを後ろに乗せた、そのまま馬に乗って馬小屋のドアをリージで切り裂くと馬はドアに向かって走り外に出た、するとそこには何人かの騎士団の人達と団長が姿を現した。


「勇者ヒークよ貴様がエリール王女を連れ去ったと部下から聞きエリール王女がここに入るのを見たと聞いたが本当だったらしいな」


 そういえば団長は王様から娘たちに逃げる身支度をさせろと命令していたな、これを聞く限り団長は王様から何も聞いていないのだろう、俺は馬に走らせようとしたがその時俺の目の前で弓が放たれ

俺の頬を掠めて木に刺さった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ