勇者は王様を殺す
「やっぱり簡単な脱出不能魔法が掛けられているようですね、これを破壊してもいいんですがそれをした瞬間、この部屋が爆発する仕組みになっているようです」
俺はエリールさんに言いどうやったらここから出られるか考えていた。
「ヒークさんなら簡単に開けられるんじゃないんですか」
普段なら出来ると言う俺だがそれをしてしまうと部屋の外に居るエリールさんまで巻き込んでしまう、リスクがあるので簡単には出来ない。
「エリールさんはとりあえず安全な所まで先に逃げて下さい」
「ヒークさんを置いて逃げれるわけありません」
「大丈夫俺なら直ぐにここから出て、エリールさんを追いかけるので行ってください」
「本当ですか」
俺ははいと言ってエリールさんが走って行く音がした、これなら彼女にバレる事無くこの城に居る全員に復讐できる。
「そうと決まればまずはここから出る方が先だな」
俺はリージを振りかざすとドアの前で振るった、その瞬間ドアが吹き飛んだ、俺はまず王様の所に行く為エリールさんの寝室へと向かった。
「流石に逃げたようだな」
エリールさんの寝室に着いたらさっき気絶していた王様の姿は無かった、それならもうここに用はなく俺はエリールさん寝室から出ていく。
「さて俺が逃げた事で王様がやることは俺の指名手配か殺すことだろう」
ならそれをされる前に王様を殺すしかない、俺は王様が行きそうな場所を特定して先回りする事にした。
「勇者ヒークはこの国を裏切ってしまった急いで手配書を作るのだ」
王様を見つけると騎士団の団長と話をしていた、あの人は俺の恩人なので殺したくはない。
「まさかヒークが裏切ってしまうとは、それではこれからどうしましょうか」
「あいつは私を狙ってくるだろう、それならもう逃げるしかない、急ぎ妻や娘達に伝え身支度をさせろ」
「了解しました」
団長が部屋を出てくるので俺は隠れ場所を探し天井に張り付いた、団長はそのまま行ってしまうと俺は天井から降り王様が居る部屋に入った。
「ん、なにか用か」
団長と勘違いしたのか、王様は振り返り俺だと知ると近くにある剣を取って向けてきた。
「さっきはエリールさんを殺す所だったようだな」
俺はさっきの出来事を思い出しリージを王様に向けた。
「仕方ないだろ、この世界で最強になってしまったお前の子供がエリールの腹の中に居るんだぞ」
王様は詫びる気も無く、俺の事やエリールさんの罵倒を言い出した。
「それにお前には昔から腹が立っていた、民衆から支持を集め私が何故貴様に褒美をあげなければい
けないのだ、エリールにしてもそうだ、いつもニコニコして民衆を騙しているに違いない」
「もういいよ」
俺は王様に近づきリージで王様の体を突き刺してやった、王様の体から赤い血が出てきたが、俺は
体からリージを抜き近くにあった白い布で血を拭きとった、すぐに俺は部屋から出てエリールさんを追いかけようとした時、団長と他の騎士団の人達が居た。