勇者は魔王を倒す
「はあっ」
剣で身体を貫いた時魔王から黒い煙が出だした。
「まさか私が人間相手に負けるとはな、だが私はこれでは終わらぬ直ぐにまた貴様と再会するであろう」
魔王は笑うとその体は消えていった、俺はさっき魔王に貫いた剣を取り掲げた。
「魔王は俺が倒した、これで世界は平和になるだろう」
俺は声を上げ魔王を倒す為に旅をしていた仲間の所へと行く。
「ようヒーク、魔王を倒したようだな」
そいつの所に行くとそいつの体には幾つもの貫かれた跡があった、俺はそいつの肩を持ち転移場所へと行く、魔王を倒す為に集まった仲間は他にも居たが皆魔王との最終決戦前に転移魔法だけ残し逃げ出してしまった、転移魔法は俺達、人間が唱えたので人間以外が通ろうとすると全然違う場所に行ってしまう。
「キク、お前まさか四天王を足止めしてたのか」
「ああ、四天王の奴らが急に現れたから、お前の邪魔をさせない為にな、まあ結局の所三人倒して最後の一人には惨敗したが」
「もう喋るなよ、あと少しで転移場所に着く、そうしたらお前は助かるんだ」
俺は転移場所に、足を踏み入れ転移した、転移した場所には王様や騎士団の人が居た、俺は直ぐにキクの事を任せると、キクは運ばれた、俺は王様の前に跪き、王様の言葉を待った。
「魔王を倒したようだな、勇者ヒークよ」
「はい、さっきご覧になっていたかもしれませんが、魔王は俺が倒しました、これで世界は平和になるはずです」
魔王と戦っている間王様たちに見えるように、俺はスクリーン魔法を使い王様達に見えるようにしていた。
「確かに勇者ヒークの戦いは先程見させてもらった」
すると騎士団の人達が俺を囲む形で槍を突きつけた。
「魔王が死んだ今この世で最も強いのは勇者ヒーク貴様だ、今からお前を危険な者として監禁させてもらう」
「なぜですか、魔王が死んでもまだ魔王の配下が生きているはずです」
俺は人の為に頑張ってきたんだ、これからも頑張っていこうとした時にあんまりだ。
「魔王の配下など、私の騎士団が駆除してくれる、それに貴様には娘のエリールを妊娠させたと言う情報が私の耳に届いたのだ」
確かにパーティーの時にエリールさんを妊娠させてしまったが、それを知ってるのはエリールさんとその場に居た俺と医者だけのはずだが、まさかあの医者が喋ったのか。