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間章④ 静かな部屋で
パソコンの電源が立ち上がり、数分の後チャットウインドウが開かれる。
『こんばんにゃー! 今日はいるかないるかな? いないかな?』
いつも通り軽快でウザイ言葉遣いが表示される。
いないことを確認してはいるが確信している物言い。
『本当にいないよねー?』
返事はない。
『これを君が見てる時結果が変わってるかどうかは分からないけど、それでも水面の波紋くらいは起こしてみせるにゃー』
チャットにどこかのURLが貼られる。
タイトルはネームレス最新曲投稿予定。
『さぁさぁ勝負の火蓋は今切られたにゃー』
パソコン右下の時計が深夜十二時を表示し、日付が変わる。




