第五話 女子の日常?
私の名前は高橋 理絵。 クラス1-3 出席番号2 趣味は読書 あだ名はりっちゃん。
肩に掛かるくらいの長さの髪を後ろでゴムで止めた簡単な髪型の普通の女子。
熱しやすく冷めやすい性格。
そして、恋人1! 最近、ある人に告白されました~。
私には友達が二人いて~、今から報告したいと思いま~す。
理絵はウキウキしながら教室に入っていった。
自席の周りに友達の二人が集まって話をしていた。
どうやら、恋愛関係の話らしい。
「二人で何はなしてるの~?」
「あ、りっちゃん おはよー」
「おはよう 理絵ー」
「トモチー、ナツ おはよー」
加倉 智美 出席番号16 あだ名、トモチー。
短髪で茶髪、別に染めているワケではないと本人は主張するが生え際が黒っぽいのでちょっと怪しい。
趣味、見た目からは想像つかないバードウォッチング。
友達思いの優しい女子。
櫻井 夏 出席番号6 あだ名、ナツ。
趣味は音楽鑑賞または映画鑑賞。
長い黒髪は腰まであり、思わず“お前はラプ○ツェルか!”と、言いたくなってしまう。
おっとりしているがしっかり者で成績は常に上位。
理絵が席に着くなり端末の画面を見せてきた。
「ねぇ、これ 本当なの?」
画面には“彼氏できました。 報告したいと思いまーす!”という私が智美に送ったメッセージが表示されていた。
「そうそう、ついに私にも訪れたんだー 春が~」
「へー りっちゃんに春ねぇ~ よかったじゃん」
「うん。 これで、みんな彼氏ができたね」
そう、智美と夏にはすでに彼氏いて、理絵だけに今まで彼氏がいなかったのだ。
そして、前からみんなで約束していたことがあるそうなのだ。
「そうね、じゃあ 約束ね」
「あ! みんなに彼氏ができたら。 名前をいうってやつでしょ?」
「そうそう」
「じゃあ、誰から? 誰から発表する?」
「はい!」
と、智美が一目散に手を挙げた。
「私わね~、三年の~、浅倉 雅樹先輩!」
「えっ?」
「あ…」
智美が名前を言った瞬間、一瞬時までもが止まったかのように二人の動きが止まった。
「えっ、ちょっ、どうしたの二人とも?」
そして、塞がれた口をゆっくりと開いたのは理絵だった。
「あ…い…いや、なんでも…。 えっ…えっとさ、その、浅倉先輩って、2組よね?」
「あ、知ってる人だったの? 二人とも」
「えっと~…、知ってると言うか、私は…その~、告白してきたのはその人なんだけど…」
「………!!!」
「じ、実は私も…」
『…!!!!!!!』
と、夏は小さく手を挙げた。
それを聞き見て三人は察し思った。
“私は…あの男に…あ…遊ばれていただけ…”
すぐに三人は端末を取り出しメッセージを送った。
理絵は、“別れましょう。 この糞男!!!(怒)”
智美は、“よくも騙してくれたね!! この落とし前きっちりつけさしてもらうからな!!!!!”
夏は、“短い間でしたが、あなたと付き合うことができたことは、屈辱だったわ!!!!!! あんたなんか五体バラバラになれ!!!!!!!(怒)”
と、それぞれの怒りをぶつけ忘れる事にした。