晴れの第一話 我らの入学式
始めに言っておきます。
この話は完全なるフィクションであり実際の人物、団体とは一切関係ございません。
それをふまえて、部屋を明るくして端末またはPCの画面から出来る限り離れてお読みください。 以上!
今日、厳しい試験を乗り越えた我らの晴れの入学式である。
だが、我らは外で立たされ、そこで校長の長話を聞いていた。
何故かと言うと、体育館が工事で使えないのだ。
本当は春休みに工事が終わる筈だったんだが、意外と時間がかかってしまったようで入学式はグラウンドで行われたということ。
あぁもう話長い! 校長! どうして校長の話とはこうも長いのだろう。
それに春だからとても風が強いくて、目に砂が入ってきて痛い。
突然、今まで以上の強風が吹き目が開けてられなくなり目を閉じて再び目を開けると校長の姿がちょっと変わった。
あれ? 校長…ハ…ハゲた?
「おい! あれ見ろよ!」
と、隣の奴が空を指差したのでそっちを見ると、そこには最初「あれ? 鳥かな?」と、思ったが違った。
「何あれ、鳥?」
「バッカ、チゲーよ。 校長のカツラ! あれ、カツラだよ! さっきの強風で吹き飛ばされたんだ 笑えるよな」
えっ! 校長…お前…カツラだったのか!!!
周りにいた奴は皆笑っていた。
だが、校長は怯むことなく話を続けたのだった。
その姿はとても凛々しかった。
校長は例え人に笑われようとも自らのやるべきことを貫く大切さを身を持って生徒に教えているのかも知れない。
だが、周りは笑わずにはいられないようだ。
「うぉおおい!! テメェら!!!!
人が話てんのに、笑うたぁどういうことだぁぁぁあああ?!!」
え?
「人が黙って下手に出てりゃ つけあがりやがってよぉお!!! ぁああ??? おうおう、どうゆう神経してんだこの野郎!!!!」
こ…校長? もしかして…
「校長先生! 続きは私達がしますので校長先生は校長室へお戻りください!」
「いいや、言わせてもらう」
先生方が校長を説得し朝礼台から降ろ そうとするがそんな先生方の制止の声も聞かずに話し続けた。
その話は入学式の終了予定時間を大幅に越え続いた。
ようやく話が終わり俺たちは教室へと移動した。
俺は1ー3になった。 みんなが揃ったところで担任の浅木先生が校長のことで話があると言ったのでみんな注目した。
「えーっとな、もう隠し通せないのでこの際はっきりと言うが、校長は元ヤンだ。 このことと今朝のことは絶対に他校の生徒や父兄の方々には言わないでくれよ」
「ぇええーー!!!」
波乱の入学式だった。
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