英雄なのに追い出された
よく編集します。文章力はありません
馬車に揺られてドナドナー。
怖い顔の完全武装な騎士に連れられー
行き先知らされず何処かを目指してドナドナー。
なにもしてないのにお縄にされて連れてかれるー
むさいオッサン達に囲まれて~
「ぁぁ~!!!いい加減に妙な歌を歌うなや!!あとオッサン言うな!」
「はい?」
「ッ…な、なんて!!ね!!俺達オッサンですよね!ごめんなさい!」
チロッと見ただけでそんな反応しないでほしい。判りましたよ歌うのは止めますよ。はぁ暇なのに歌う自由も無いですか。
行き先何て告げられずに強制で始まった馬車の旅。いつ終わるのか判らない馬車の旅にストレスを溜めてもう数日ですよ。おっと馬車の中がガクンと揺れました。停車ですか。
「早く出ろ!」
今度の停車は休憩でなくてようやく馬車が目的地に着いた様ですか。
「そんな急がせなくても出ますよ」
「ヒッ!スイマセン!ゆ、ゆっくりでよろいので出てください」
だから声をかけただけでそんな怯えるのは可笑しい。愛と勇気が平均的に好きで怠惰主義な自分に全く失礼な。
タスッ
さて降りた先の此処は何処だろうか。
ウーン……大きな砦がありますね。
砦なんてもう十二分に見飽きてますよ。
「此所は何処です?」
周りの兵士さんに聞いてみる。
目を逸らすな。
じっと見る。
「こ、此処は大陸有数の大国バーグレイズ国と交易国家シファニア国との国境に有る砦、バーグレイズ国シファニア方面国境砦であります!」
だそうです。
しかし国境ね。
ふーん。
本当に国外追放ですか。
まだ夜が明ける前、周囲は薄暗く砦の周囲には霧が立ち込めている。厚着が必要な肌寒い気温。地平線からはオレンジ色の太陽が上り一日の始まりを知らせる暖かな朝日が砦を照らす。
朝日が3分の1ほど地上から顔を出すと、砦の魔術的な防御を幾重にも施された強固で巨大な門が軋む様な大きな音を立てながらゆっくりと開いていく。
門の上に居た鳥達は鳴きながら飛び立つ。数十の秒を掛け門がゆっくりと開き最後に開いた合図の様にドンと言う重苦しい音が鳴り扉は開いた。
砦の外、門の先の景色は花久が芽吹く春の季節、門の先には青々とした草原が広がり、その草原にはキチンと整備された石畳の街道が一本延びている。門の外は平和的で綺麗な光景だが、砦の中は物々しい空気が張り詰めていた。
開いたばかりの門前には顔まで隠れた全身甲冑の兵達が整然と門の両脇にモノモノしく整列している。兵士は誰も身動き1つせずに話さない。まるで戦闘間近の様な緊迫感が立ち込めていた。
門の外まで続く兵士の列の中央を誰かが歩いている。
それは、周りの兵士と比べて頭二つは小さい小柄な黒いローブの誰か。ロープから覗く顔は、口元以外を隠す黒い仮面が付けられている。まるで夜の鳥を思わせる仮面だ。
張り詰められた緊張した空気。そのまま歩きローブの人物は門を抜けシフォニア方面へと、しかし振り返り砦を見る。兵士は見構えた。
仮面の人物はゆっくりと振り返るのを止めて朝日を見る。何処か不気味な仮面の奥で何を考えているのか?
(朝日が眩しいです)
そのまんまな事を考えていた。
あーこれで外国ですか。
今まで住んでいた産まれ育った地から離れ新たな土地、新たな旅立ちの日……
「ざ、罪人の国外追放を完了した!閉門しろ!!」バタン!
……言い方変えたら国外追放された日ですけどねー。
あの大きな門は自分を追い出すために開閉したんですか。豪勢な追放ですよねー。まったくいきなり閉めるなんて態度悪いねー。まるで追い出された感じー。あ、追放でしたか。
どうしてこうなったんでしょうね?
英雄とか呼んでませんでした?
もう一度砦を見ると此処とは別の砦に無理矢理に送られた一年前を思い出す。
《一年前》
えー此方、人の国のバーグレイズと魔族領の国境にあるお城サイズはある砦ですー。その名も高きリムトル砦!ここに来るまで知りませんでしたけど。
そのリムトル砦の屋上にいますー。
リムトル砦の屋上から魔族領を見れば雄大な景色が、全く!欠片も見えずに!魔族領から攻め寄せた魔物の大群が接近するのが見えます!
なんと現在、人と魔物のウォー(戦争)の真っ只中。
リムトル砦は最初で最後の砦で魔族にこの砦を抜けられたら人類は蹂躙待ったなしなそうです(笑)
因みにそんな先程来たばかりの命綱的な重大な砦側の戦況は敗戦間近な模様☆
砦に迫ってくる魔物が少なくても数千単位でワラワラ、味方は個別の能力で魔物より弱そうなのに数百ぐらい、しかも怪我人も一杯、皆絶望的な顔をしてまするよ。何故か援軍に此処に連行されたボク、戦闘経験なんて無いんでレベル1。装備も無しです。此所に来る前は引き籠りだったんで本当に戦闘力皆無です。
フフ、つまり、今は笑えるぐらいに絶望ですよ(笑)
希望なんて有りませーん。
此所は普通に死に場所ですよ(笑)
アハハハハハハハハハ…絶望過ぎて笑いが出るなんて初体験でせよ。本当、こんな場所に何で居るんでしょう?
何でこんな事になったか今までのボクの人生を検証しよう。少ししたら走馬灯で再度みると思いますが先に見ましょう。
パストメモリーカムヒアー(現実逃避)
《更に半年前の記憶~》
バーグレイズの辺境にある辺鄙な森の中に建てられた搭。
この塔の中に住む住民それがボクですよ。住人と言うかこの搭に閉じ込められた哀れな子供です。年齢は13。
住人はボクと世話役の一人、下の方に監視。この塔に住んで13年、今までに出会った人数なんとたった二人、因みに一度も塔ノ外に出たことは有りませんよ。幽閉生活の塔での活動範囲は塔の天辺だけ、毎日やる事は読書と魔法の練習ぐらい。人との関わりはお付きの専属メイド、ナクスさんぐらい。この世界の情報源は本とナクスさんぐらい。完全に世間知らずですー。
まぁ世間知らずですが知識の量は中々と思いますよ!自信を持って外の世界の人より一部の知識は確実に多いと言えますね!
何故なら実は産まれた時からボクには、日本の三重県在住の成人男性だった前世の記憶があるからなんですよ。此処等のファンタジー世界な住民に、何年も貯めたインターネット知識が負けることは少ないでしょう。使う機会とか無いですがね。
話を戻しましてボクは何故か日本から魔法が有るファンタジーな世界に転生した人です。転生した理由は知りません。覚えてる限り前世の記憶が有るだけです。
ファンタジーな世界で産まれたボクの今世での新しい名前はシオーネオン ・…全部名乗ると長いのでシオンでどうぞ。えー微妙な名前で一人称はボクですが今世は性別的には女です。TSですよ。未使用なままで逝ったので最悪です。
何故ボクが搭に閉じ込められてるんですかね。知りません。いや知ってますけど本当ですかね?
なんか恐ろしい力が有るという設定で、ずっとこの寂れた塔の、いえ素敵なMYホームの中にずっと閉じ込められてたるんです。それなんて中二病って言われそう?『くぅ!!封印された右目が疼く!!』とか。
恐ろしい力なんて有るんですかね。と言うより塔で生活してて運動能力は運動不足なのでヘナチョコです。肌は病気みたいに真っ白。運動不足な前世より確実に弱い(確信)
肉体面がダメでも魔力がある世界なので魔力チートかと思っても、特に多くなさそう。メイドさんに普通に負けます。
それで閉じ込めたのは家族だそう。 幽閉したのは両親、薄情ですね。薄情なボクの両親にはボク以外に子供が五人居るらしいです。初めは天涯孤独とか思ってたんですよ。だって一度も見たこと有りませんし。
生きてるそうですが親、兄弟含めて誰も此所に来たことがありません。来ない理由は恐れられてるか……どうでもいいか。まぁ此方としてもどうでも良いですよ両親なんて。
さて、ここまでの話でボクは不幸でしょうか?
家族によって10数年間塔に幽閉、しかも家族は会いに来ない。どこぞの悲劇のヒロインの様で不幸にも見えるでしょうか?
ふふ、世話役のメイドさんやら本を読んで学んだ知識。
この世界は貴族制度が罷り通ってるそう。恐らく極悪な中世レベルな統治(想像上)
文明レベルも中世の様なレベル。この世界は盗賊とかばっこする治安も悪い世界です(偏見)
ナクス(メイド)さんによると合ってるそう。(証言1人)。
つまり外は危険!此所は天国!(確信)
塔の中なら安全は保障されている(監禁で)。専属のメイドさんの世話がついてる(見張り)。危険から護ってくれる(監禁の為の)門番がいる。
家賃無料3食昼寝つきな生活。本などの物も頼めば取り寄せてくれる。安全な衣食住完備な上にメイドさん付きですよ?
そう!無料の漫画喫茶+専属メイドさん付きなメイド喫茶で永住出来るみたいなモノです!!前世でやろうとしたら一日に何万円するか。不幸どころか最高ですよね!
まぁ外に出られないってデメリットは有りますが、元々前世では自宅から一切出なくても平気な質でしたから全く不満は有りません。何時かは辛いとか思うかも知れませんが今のところはご褒美生活って感じです。実は気に入ってる幽閉生活。
そんな幽閉生活から望んでもないのに解放されそう。
きっかけは半年前から始まってました。
戦争です。
この世界には、見たことないですがファンタジー世界に相応しい人族以外の種族が居るそうなんです。例えば魔族や獣人、エルフ等、亜人ですね。
それで半年前の事になるんですが、何とボクが住む人族の国に魔族が魔物を従えて進行してきたんそうです。
初めは魔族と聞いて前世のイメージで邪悪な魔王の侵略と思いましたがね。……違いましたよ。
実はこの国バーグレイズ国のバカ国王が自国の力を過信して、魔族の土地を狙ってちょっかい掛けたせいだそうです。
人間が武力で魔族の土地を奪おうとしたんです。つまり土地強盗しようとしたら負けて正当な報復を受けてる。自業自得ですよね。
まぁ此処までなら搭入り娘のボクには関係ない話でした。ご飯の配給が無くなるかとか負けて国が魔族に占領されたときに逃げて生活出来るか的な心配はしましたけどね。まぁ兎に角、国がどうなろうと自分に影響ない内は関係ない筈でした。
少し幽閉理由を考えたら関係ないとか無いですよねぇ。
今は戦争開始から大体半年後。
戦闘は未だに続いてるそうでしたが関係ないと思ってましたよ。ご飯の配給が滞って無いですしまだ大丈夫とも思ってました。
関係無いと言えなくなったのは13年で初のこの塔への訪問者が来てです。
『ほぅ、お主が…』
訪問者は国の重役に就いてるらしい自称叔父と名乗るハゲです。スキンヘッドです。
自称叔父の話を聞くと国がいよいよ危ないそう。少し期待したボクを逃がすとか良心的な話で……無かったです!
力を貸せ。ふざけるなですよね?
幽閉理由になったボクの力を当てにしてる?ボクを戦争に参戦させて劣勢の挽回?ボクを切り札的な戦力にするそうです。 ね、ふざけてますよね?
心情的に満足した生活なのは別問題。監禁、幽閉してた国に忠誠心とか愛国心とか欠片も出ると思います?
例えたら刑務所の居心地が良かったからって、無実の罪で入れられた囚人が刑務所の為に働くと思います?
それになによりです根本的な問題です。心情とか抜きにした問題です。大問題。そもそも……切り札に出きる謎のパワー何て有りません。本当に使えません。
ハゲのオジサンにどんな力か聞いても答えてくれません。答えないと言うより知らない?ハゲのオジサン…幽閉した側が力がどんな物か知らないってどういう事ですが(白目)
判るのは戦力外にしか思えない塔で練習しただけの初級の魔法に運動不足の貧相な身体だけです。戦争とか聞いてから塔から抜ける事を考えて出来る範囲で修行はしたんです。
結局は魔法は威力は低レベルでしかも成功確率も低い。筋力は更に酷くて腕立て一回がやっと。ポンコツ具合に涙が出てくる。
うん、本当に戦うとか無理ですね。やる気とか以前に圧倒的にスペックが足りない。切り札とかどう考えても無理ですや。
そう教えたのに問答無用とばかりにやらそうとする。
もう藁にもすがろうと感じですか。
ちょっとの罵声入りで拒否しましたね。
『だれがはじめてあった脂身頭髪死滅野郎の自殺と同義な特攻命令なんて受けますか。頭皮が禿げ上がるぐらい苦労してるからって此方に無理難題を押し付けないでください』
何故かオジに激怒されて笑いを必死に噛み殺す兵士に囲まれました。直ぐに逃げようしましたら拘束されました。
三日ほどすると何故か仮面を付けられてローブを着せられて。此れから戦場に行ってもらうと勧告される。因みに三日間は塔ノ時の様に監禁、一応は戦闘訓練は有りましたが訓練受けたあとも戦力外のお墨付き。
移動に馬車に放り込まれる。馬車の中で4人の男女に会わされましたよ。他の四人も無理矢理集められた感じ、他の四人は其々有名人。悪い意味で。
四人は……顔だけ男、ブリッ娘、筋肉、アホ、
『何でこんな結婚詐欺野郎と!』『伯爵の妻を寝とった懲罰がこれかよ!』『くそ、チョット軍規に違反しただけでこれかよ』『うるさいですーー。』『うっせぇ!気持ち悪い。似非ぶりっ子!お前実年齢3○さいだろ』『あ?ごほん、で、木偶の坊さん酷いですー。あ、木偶の坊さんって確か見掛け倒しとか言われて苛められて部隊から追い出されたんてしたっけ』『眠い』
聞こえてくる話、どう考えても捨て駒にされそうなメンバー。こんなんが自分が入れられた国の切り札的な勇者パーティー(笑)
全員が仲が悪い。チームワーク皆無。なんと言うか役立たず感だけはプンプン香りましたよ。其所に入れられた戦闘力0な自分。
全員が逃げない様に見張られてるってなんですか。
絶望過ぎて笑えたのはこの時が初めてでした(泣き笑い)
勇者パーティ(笑)が強制的に送られたリムトル砦。
砦の兵士の皆さんが死んだ眼をしてるなぁ。同じ目でしょう(半笑い)
一見しただけで判る夢も希望もなさそうなリムトル砦。
魔族との国境の砦。最前線の砦に到着、最前線の砦ですよ。死ぬ確率が最も高い危険な命がマッハな戦場ですよ(笑)
血の匂いがプンプンデスのよ。五日前まで生粋の塔入り娘だったボクですよ?戦いどころかマトモな運動の経験も有りませんよ?臭いだけでクラクラしてますよ。
運動してませんから普通に歩いただけで貧血気味ですよ?此処に到ってもボクに有るとか言う恐ろしい力もどんなモノか知りません。勿論使い方なんて何も判りません。結論ボクが戦力として役に立つわけない!
というより戦う力が有ったら塔から大人しく連れ出されません、使えたら先ず自称叔父の人でなしをはっ倒してます。はっ倒して逃げてますよね。それすら判らないってボクの叔父名乗る髪無しは馬鹿ですよねー(泣)
此れから戦う拠点になる国境の砦の上から魔族領を見ると、産まれてから初めて見る魔物が居ました。
思い出すのはボクをこの砦の屋上まで案内してくれた兵士さんから聞いた忠告。
『ああ、床一面を矢鱈強い蜥蜴やらムカデに隙間なく埋め尽くされる様な光景を見る事になるから……心を強くもてよ。』
忠告した兵士さんもう死んだ目をしてましたよね。やっぱりボクも同じ感じの目をしてるでしょうね。
ザワザワザワ
麻雀じゃ無いですよ。下のみっちりと詰まった魔物の群れ群れ。うわぁ、本で見た竜もいますね。そのある意味素敵な絶景を見てると……意識を失いかけます。
絵本の中の恐竜なら格好いい思いますよね?どんな恐竜大好き少年でも目の前に居たら格好いいとか欠片も想いませんよ。思うわけがない。旨そうな食料として見られてたら格好いいとか思うわけがない!
砦に向かって魔物が道一杯に密集してウジャウジャと進行しています。例えれば階段の下には自分を食い殺そうとする巨大ゴキ○リの山、これを想像してみてください。
数も恐ろしいですが、質も魔物図鑑だと一体で町を滅ぼすとか書かれてる魔物と同じ姿もチラホラ。あれが魔族の戦力。
ああ、こんな反則じみた戦力を持つ相手に喧嘩売るってこの国はホントにアホだと確信しました。と言うかよく今まで持ちましたね。
しかしアレと戦う味方は、見える範囲には天国に片足を突っ込んでる様な数百の兵士だけですよ(笑)
え?援軍?ああ、援軍は自分以外にも来てましたよ。
ええ、自分以外にも1000人程の援軍の兵士が来てたんですが…………綺麗に何時の間にか消えてました(笑)。勇者(笑)パーティも姿を眩ませてました。(爆)
アハハ!!本当にもう、笑えますよ?
残ったのは帰ったら恋人と結婚するんだとか、盛大な死亡フラグを立てて色々諦めてるプロの兵士さん達に、無理矢理連れて来られた引き籠りで実戦経験の無い13の小娘だけ。
あの馬鹿が戦争の挽回とか言って本当は殺す気だと思いましたよ。
逃げようか悩んでると……とうとう魔物の準備が整ったのか進軍して来ました。もうすぐ砦は
…ふ、ふふ、逃げませんよ。
この時のボクには逃げると言う発想は無かったです。愛国心じゃ勿論無いですよ?ただ死を覚悟してる人達を残して逃げるのが何となく嫌だったんです。今考えると戦う力を知らなかった自分の判断に呆れます。はい、嘘です格好付けました。
本当は逃げ遅れただけです。
他の逃げようとしてる人何ですが……人領側の筈なのに大量の魔物に襲われてるんですよ。バーグレイズ側なのに退路絶つみたいに魔物が集まってんですよ。逃げたくても逃げれませんね!(怒)
あ、援軍の人等襲われて逃げてる。
ふふ、わかります?戦うのは自棄です。
自棄になってないとやってられますか。死ぬまで攻撃と嫌な覚悟を決めました。
『クラッシュ!』
唯一使える初期魔法、メ○的な魔法を砦の上から発射。
二、三回失敗した後に魔法が成功して頼りない拳大の魔力玉が飛んできます。
『クラッシュ!』『クラッシュ!』『クラッシュ!』
ヒョロヒョロで狙いも甘い魔法玉でしたが数が多くて射てば当たる状態でしたので当たり放題です。……ただ残念な事にダメージ有るように見えません。(半笑)
当たった魔物に『0』って数字が何故か見えますねー。ゲームみたいに少しでも喰らうとか無いみたいですよ。(白眼)
あ、犬死にするって思いましたね。
魔物に食われる前に砦から飛び降りて死のうとかもう最期どう終わろうかとか検討しましたよ。ですが最初の魔物を一体倒し……倒したと言えるんですかね?
もう魔力が限界と言う事で最後の一撃と諦め気味に撃った『クラッシュ』……地面に落ちました。
あの魔物の密集地の中で地面に当たるなんて凄い奇跡的ですね!(爆笑)
ただ驚いた事にスケルトンみたいな敵が穴に引っ掛かって転けました。スケルトンの後ろからはドンドン進行する魔物の群れ。
全く止まる気配はない。
『あ、ダメだ』何故か骸骨なスケルトンが絶望したのが判りました。仲間意識みたいなの持ちまして合掌。
グキャッ!!と潰されてスケルトン死亡。
アレって自分の戦果で良いのか微妙な気分でしたが、何かが入ってきた感覚と脳内でファンファーレ的な音が鳴って驚きました!!この瞬間に使いきってた筈の魔力が回復してたんです!回復所か以前の何倍もの魔力が身体に溢れてきてたんです!
燃えるように身体が熱かったです。
何か、何か溢れるモノが抑えきれなくて『クラッシュ』をまた打ちましたね。
ボグオオン!!!
遠く離れてたのに着弾地からモノスゴイ音が聞こえました!
『クラッシュ!』の威力が飛躍的に上がってました。熊サイズが有りそうな魔物二、三体が吹き飛びました。
威力も驚きですが、それより脳内でファンファーレ的なのが連続で鳴ってるのがうるさいんです!で、また魔力が減る所か増えてる!
レベルアップ?レベルアップしたんですか?
この世界はファンタジーぽいとは思ってましたがそんな法則まで有ったんですか?
えーーまるで効かなかった魔法が3発当たれば倒せる、二発で倒せると、威力がドンドン強くなっていきました。
気が付けば魔法一発で複数の敵を倒せる様になってましたよ。意味わかんないぐらいに強くなってました。三、四桁ぐらい一気にレベルアップした感じです。
この時ボクは威力が上がる魔法と初めての戦いに興奮状態でヒヤッハーとなり、調子にのッて威力が上がる魔法を打ち続けてました。
日も暮れた頃……いつの間にか魔物が居なくなってましたね。
最初は喜ぶより、え?っと思いましたよ。
結局その日攻めてきた敵の5割ぐらいをボクが倒し撤退させたみたいです。
味方の兵士はボクのお陰で助かったのに引いてました。
数時間の成果で猟奇気味にバラバラになった千体以上は居る魔物の死体と、大量のクレーターが残ってましたからね。
自分で見ても退くような惨状ですよ(泣)
ブラックな職場の一日目、それから文字通り年中無休とか成ると思ってませんでしたよ!!
sorcerer 〔ソーサラー〕
「魔術師, 魔法使い」「妖術師」「占い師」
社会性に乏しい、理解不能な要素が多過ぎ て怪しむべき、反社会的である、人外等の理由で、
「近付きがたい魔術師」
wizard 〔ウィザード〕
「魔術師, 魔法使い」。
社会性に富む、敬わざるを得ない社会的権 勢を持つ、等の理由で、「尊ぶべき魔術師 」