0ノ合言葉・わたし達のお兄ちゃん!
ども、初めて書きますが小説は好きなので頑張りました。
どうぞ宜しく!
…突然だが、俺、水野 愛一には義理の妹が二人に従妹。そして幼馴染がいる。全員女子だ。だが…難点有り。その難点は…。
妹パラダイス!〜合言葉はお兄ちゃん!〜
0ノ合言葉・わたし達のお兄ちゃん!
「お兄ちゃん〜、朝だよ〜」
少し蕩けたよな声が愛一の耳を擽る。体を揺する小さな手の先にはサラサラのセミショート茶色の髪。その髪の横には付けたような白いリボンが揺れている。優しそうな瞳は少し眠そうになっている。何時もだ。そして服装はピンクを主張とした上着に同じくミニスカート。スカートには赤いラインが入っていて、襟の下部分にはリボンが付いている。
「…………」
「あぅ〜、お兄ちゃん、朝弱いんだから……えいッ!」
少女は愛一が寝ているベッドに向かって跳んだ。俗にいう空中着地プレスだ。ボスッと言う音が布団からして愛一の目が驚いたように見開かれた。
見ると布団の上には笑顔で自分が起きたのを嬉しそうに見ている少女。
「…乃慰…降りなさい」
愛一は布団を握り締めながら額にムカツキマークを出しそうになった。少女の名前は水野 乃慰。知り合いの両親が早くに死んでしまい、水野家に引き取られた少女だ。
「お兄ちゃんが起きないからだよ〜。もう麻奈ちゃん、料理作っちゃってるよ?」
愛一の頬に指を当てて押したり引っ張ったりしながら乃慰が言った。
「分かったから、俺の上から身を引きなさい二等兵」
「はい少尉殿」
微笑みながら乃慰は布団の上をコロリと転がって着地。そしてまだベッドに寝転んでいる愛一の頬を突付いた。
「…起きれば良いんだろ?」
「うんうん」
頭を掻きながら眠そうな顔をして愛一は起き上がった。
「…そういや…麻奈美の入学式って今日だよな?」
Yシャツを手に取ると愛一は思い出したように言った。季節は春。『卒業の春』『出会いの春』『入学の春』だ。愛一の通う『正鵠学園』も春休みを経て、今日始業式。新入生を迎え入れる時だ。そして最大のマンモス校だったりする。制服が可愛いとかの理由で入って来る者もシバシバ。
そして妹の麻奈美も受験に合格して、今日から入学生。晴れて受験戦争からも脱出という訳だ。
「そして俺は今日から毎週六日間の間授業授業の毎日が帰って来るって訳だ。ホント、春休みって短い」
Yシャツを着ると壁に掛けてある青色が主体のブレザーを手に取って三つのボタンを閉めながら愛一は項垂れた。勉強が全く駄目な男の背中がこれだ。
「あ、お兄ちゃん。前向いて?」
あぁ?と言って愛一が振り向くとYシャツの襟に巻くネクタイを持って乃慰が恥ずかしそうにしていた。
「ん?あぁ、ネクタイか。…んじゃ頼むぞ」
愛一が笑って乃慰の頭を撫でながら言うと乃慰は抱き付く様に首に腕を回してネクタイを襟に巻くと、器用に結んだ。
ブレザーの谷間にネクタイの端を入れると愛一は自室の扉を開けた。
「んじゃ、飯食って行こうぜ」
「うん、お兄ちゃん」
これから起こる物語は、妹のような人物に囲まれた愛一が波乱万丈な日々を過ごす日記のような物である。
う〜ん、妹というチョイスから設定まで難かったですね〜。
ま、これからでしょこれから!
どうぞよろしくです!