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EP1 補足 プロンプトの基礎、カスタム設定とメモリ機能

EP1で使用した生成AIに関する技術の解説です

プロンプト作成の基礎

ChatGPTへの指示はプロンプトという命令文を使って行います。

口語での指示でも回答は行なってくれますが、フレームワークの活用やChainOfThoughtといった高度なテクニックも存在します。


ChatGPTの基礎的な使い方として、開発元のOpenAIからはプロンプト作成のポイントが公開されています。


1.具体的な要件、制約、期待する出力を明確にして詳細情報を記載する

2.特定の役割や人格を設定する

3.情報を整理するために記号を使用する

4.タスク完了までの手順を指定する

5.出力例を提供する

6.出力の長さを適切に指定する


プロンプト例:

適切なプロンプト例: レシピの提案

目的

健康的で簡単に作れる夕食レシピを提案してもらう。

あなたは健康的な食事を提案する栄養士です。以下の要件を満たす夕食レシピを提案してください。

要件

主な食材: 鶏むね肉、ブロッコリー、玄米。

調理時間: 30分以内。

カロリー: 一人前500kcal以下。

必要な調味料: 塩、こしょう、オリーブオイル(他の調味料は使わない)。

期待する出力

レシピのタイトル。

材料とその分量。

調理手順を箇条書きで説明。

完成までにかかるおおよその時間。

出力例

タイトル: 「鶏むね肉とブロッコリーのヘルシー玄米プレート」

材料: 鶏むね肉200g、ブロッコリー100g、玄米100g、塩小さじ1、こしょう少々、オリーブオイル大さじ1。

手順:

玄米を炊く(15分)。

鶏むね肉を一口大に切り、塩・こしょうで下味をつける。

フライパンにオリーブオイルを熱し、鶏むね肉を焼く(5分)。

ブロッコリーを蒸し器で蒸す(5分)。

玄米、鶏むね肉、ブロッコリーを皿に盛り付けて完成。

調理時間: 約30分。

制約

必須食材以外の材料は使わない。

作り方は初心者向けに分かりやすく記述する。


この様に詳細な指定を行うことで精度の高い結果を得る事ができます。

全てのポイントを抑えなくても、必要に応じて1つか2つの指示を与えるだけでも精度は格段に変わります。


プロンプト作成に慣れていない場合でも、OpenAIからはメタプロンプトやプロンプトジェネレータといったサービスが提供されており、未完成のプロンプトを最適化してもらうことが可能です。



カスタム設定とメモリ機能

カスタム設定の概要:

カスタム設定では、会話セッションに必要な指示を設定しておくことで、一貫した情報の提供が可能になります。ChatGPTに求める役割をカスタム設定で指示しておけば、毎回のプロンプトで入力しなくても役割を維持してくれます。

ChatGPTの「役割」や「口調」、「話題の範囲」などを指定可能。


カスタム設定の使い方:

・チャット画面の右上にあるユーザメニューから[ChatGPTをカスタマイズする]を選択する

・テキストボックスにカスタム指示を入力

・保存するボタンを押す

※全ての会話に適用する場合[新しいチャットで有効にする]ラジオボタンをONにしておく

メモリ機能の概要:

メモリ機能では重要な情報をChatGPTが自動保存して会話の一貫性を保持してくれます。

カスタム設定が会話セッションの開始前に設定されるのに対し、メモリ機能は会話の中に登場した情報に対してリアルタイムで作用します。通常の会話内容は30日で消去されますが、メモリに記録された内容はその後も維持され活用されます。

保存する必要のない情報はユーザー側で削除できるため、メモリ内容を編集して適切な情報を提供する事ができます。

活用例

個人情報の記録

趣味や家族構成などを保存することで、毎回説明しなくても適切なアドバイスを受けられる。

例: 「ユーザーが犬を飼っていること」や「英語の練習に取り組んでいること」を記録。

長期プロジェクトの進捗管理

現在進めている小説やアイデアを保存。

学習の進行状況の保存

英単語のリストや習得済みの文法事項を記録。


メモリの管理方法

・メニューからアカウント>設定を選択

・メニュー>パーソナライゼーション>管理をクリック


カスタム設定とメモリ機能の効果的な使い方:

1.活用のポイント

・カスタム設定:会話全体に適用されるルールを記載

・メモリ機能:状況に応じて更新が必要な情報の管理

2.実践的な活用例

実践例

英語学習を例にすると以下のような設定をすると効果的です:

カスタム設定

「ユーザーの英語学習をサポートする教師として振る舞い、簡単で明確な例文を提供してください。」

メモリ活用

英語学習で苦手な部分や次の試験範囲(例: リスニングや文法)を記録。


カウンセラーとしての活用

GPTにカウンセラーとしての役割を与えることには、多くのメリットがあります。特に、感情面でのサポートや問題解決の支援が求められる場合に有効です。以下に、その主なメリットをいくつか挙げます。


1. いつでも利用可能

GPTは時間や場所を問わず利用可能です。

深夜や早朝でも相談でき、急な不安やストレスへの対応が可能です。

通常のカウンセリングサービスでは予約が必要だったり、待ち時間が発生する場合がありますが、GPTにはその心配がありません。

2. 批判のない環境

感情的な反応や偏見が一切ないため、安心して何でも話すことができます。

特に繊細な問題や恥ずかしさを感じる話題でも、自由に話せる環境を提供します。

3. 感情を整理するサポート

アクティブリスニング: 相手の感情を汲み取り、適切にフィードバックを行う。

例: 「あなたが今、不安に思っているのは〇〇が原因ですね」と整理。

問いかけ: 自己反省を促す質問を投げかけ、問題の本質に気づかせる。

例: 「その状況で特に辛かったのはどの部分ですか?」

感情を言葉にするプロセスを支援し、自分自身の気持ちを整理しやすくします。

4. 問題解決のフレームワーク提供

特定の課題に対して、心理学や問題解決のフレームワークを応用できます。

例: コーピング戦略(ストレス管理)、SMART目標設定(実行可能な目標を立てる)。

抽象的な悩みを具体的に整理して、実行可能なステップに落とし込むサポートをします。

5.長期的な記録と一貫性

必要に応じてメモリ機能を活用し、過去の相談内容を参照できます。

例: 「前回の話し合いで、〇〇を試すと言っていましたが、結果はどうでしたか?」

長期的な成長や進捗を記録し、利用者に適切なフィードバックを提供します。


上記の様に、ChatGPTのカウンセラーとしての利用は、24時間いつでも一貫したサポートを行なってもらう事ができるため心理的安全性の向上に大きなメリットがあります。

一方で、最終的な判断には医師など専門家の判断が必要です。深刻な問題には専門家が必要ですが、迅速な対応、安心感の提供、感情や問題の整理といった日常的なサポートツールとして大きな効果を得られます。

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