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将来の、夢。

夢夜 奏

ゆめや かなで

コミュ障で、基本的に誰とも話さない。

でも、可愛いので今まで特にハブられたりいじめにあったりしてない。本人曰く「かわいいは正義」

ちなみに、友達がすごく欲しい。

これは15年後のお話───

・・・じゃなくて、その10年前、5歳の時のお話。


「奏ちゃんの将来の夢は何かな?」

私の今世の名前は夢夜 奏らしい。前世と名前が違うから慣れるのになかなか苦労した。けど・・・前世と1番違うのは、この見た目!!!前世が男なのに女の子になってるし!しかもわりと・・・かなり可愛いし!やっぱかわいいは正義なんだな〜って実感した。

・・・そんなことより、将来の夢か・・・お父さんが作曲家だから作曲家でもいいんだろうけど・・・でもまぁ、幸せになれればいいし?

「あ、え、えーと、幸せに、なること、です・・・・・・」

「うーん・・・それも素敵なんだけど・・・奏ちゃんは将来なりたいものとかないの?夢が叶えば幸せになるって夢もきっと叶うと先生は思うよ」

えー、幸せになること以外特に望むことは無いんだけどなぁ・・・

「・・・じゃ、じゃあ、友達を作ること・・・」

「・・・・・・・・・夢なんだからもっと大きいことを言っていいんだよ?」

大きいこと、ねぇ・・・そういえば、前世の将来の夢ってなんだったっけ?うーんと・・・えーと・・・・・・・・・

「あ・・・」

「奏ちゃん、将来の夢決まった?」

え・・・やばい・・・思い出したらめっちゃ黒歴史だったんだけど・・・でもこれ以外いいのないしなー・・・もうこれでいっか!子どもだし可愛いから許されるでしょ!

「・・・・・・わ、私の、将来の夢は!せっ、世界中の、たくさんの人たちに、あ、あ、愛されることです!!」

「・・・うん!いい夢だと思う!!」

世界中の人に愛されること。前世では一人も愛してくれる人がいなかったから・・・叶えられなかった夢。

この人生では・・・私なら・・・叶えられるかもしれない

だからまずは、

「奏ちゃん!!一緒にあーそーぼー!!」

「あ、あの、えっと、その・・・・・・・・・」

「ねぇー!こっち来て一緒に遊ばない?」

「え!いくいくー!!奏ちゃん!また今度ね!」

「あ・・・行っちゃった・・・・・・」

・・・このコミュ障を治さなきゃ・・・・・・


結局、コミュ障は治らず、幼稚園、小学校を卒業し、中学3年生の今日、この日まで友達は出来ませんでしたとさ!!

「私、割と可愛いはずなんだけどなぁ・・・なんで友達出来ないのかな・・・」

可愛い子に友達は自然とできると思ってたんだけどなぁ・・・転生しても現実は甘くなかったよ・・・

・・・でも今日も学校あるから!今日できる可能性に期待!

きっと今世は幸せになれるはず!

「行ってきまーす・・・」

「行ってらっしゃい!あ、奏。」

「?」

なんだろう?何かあったのかな

「今日は結婚記念日なのでお母さんはお父さんとデートしてきまーす!!だから昼ごはんは悪いけど一人で食べてくれる・・・・・・?」

「うん、大丈夫だよ」

「ありがとう!じゃあ気をつけて行ってらっしゃい!」

両親は私に無償の愛を注いでくれるたった2人だけの存在だ。今まで何度この優しさに救われたか分からない。けど、これだけは言える。・・・この2人がいなかったら、私は今ここにいない。だから、お母さんとお父さんには感謝しかない。

「記念日だし・・・帰ったら花束でもあげようかな」

今日も何事もなく終わる・・・はずだった・・・・・・

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