第4話 生徒会
入学式が終わって1日が経過した
ティルムとベル、ライルンと一緒に学校に向かう
今日から授業があるが、この世界ではどんなことをやるのかさっぱりわからない、前世のように算数とか数学とかやるのだろうか?そう考えているとティルムが喋りかけてきた
「ノアス、昨日生徒会室に呼ばれてたけど何かあったの?」
「あぁ、あれは生徒会に推薦された」
『え?!1年生なのに!』
ベルとライルン、ティルムが驚いたように言う
「会長の手助けをしてるノル・リアティスさんと少し知り合いでその人が俺の実力やらなんやら言ったみたいで」
「ノル・リアティスってアルデリア王国の第1王女じゃない!」
ベルがなんで知り合いなのよと言わんばかりの顔で見る
「前少しトラブルがあった時にね、少しだけ会ったことがあるんだ」
そう言うとティルムたちは驚きながらもなんとか納得してくれた
「ノアスは、なんか、すごすぎて声も出ないよ、、」
ティルムがそう言うと周りはうんうんと共感していた
「えぇ、何その俺が異常者みたいな言い方は」
『異常だ/なの/です!』
ティルム、ベル、ライルンに一斉に言われてしまった
凹んじゃうよ?俺
そんな会話をしていると前に白髪の女性、リニア・マナリス
とノル・リアティスが居た
「おはよう、ノアス」
「リニアさん、おはようございます」
軽く頭を下げるとティルム達も頭を下げた
「君のお友達かな?」
「はい」
「会長、この後の予定がありますので手短に」
ノルがそう言うとリニアはごほんと咳払いをし言った
「昨日話した件だが、返事を聞きたい」
真剣な眼差しで俺を見る、どうするかはもう決めてある
「生徒会に入らせてもらいます」
そう言うとリニアは驚いた顔をしてこう言った
「その答えが来るのは予想外だったな、はは」
そう言うと目の前に手を伸ばしてきた
「よろしく頼むよ、ノアス」
「こちらこそよろしくお願いします」
そう言って固い握手をした
ーーーーー
教室についたら真っ先にティルムが話しかけてきた
「なんで、生徒会に入ったの?」
「んー、これからのこともあるかな」
そう言うと全員が?の顔をした
「生徒会に入ったらそれなりの行動とか、許可が貰えやすいと思うからさ、あと人脈とかも広い方がいいしね」
「やっぱ、ノアスはすごいや」
ティルムが唖然としてると教室の扉が開いた
「おはよう、皆、今日から授業に入って行くわけだが 〜〜」
カルナ先生の連絡事項が終わり各々授業の準備をする
5限まであり初等部最初の3年間は大体座学だ、算術や魔術、剣術などの簡単なものから入って、それ以降は段々と実技になっていくらしい
「1限目は算術か、」
算術は前世で言う算数とか数学みたいなものだろうか、だとしたら今の俺には簡単だ
「1限目の算術の先生ってどんな人なんだろうね〜」
「メガネとか掛けてそうだよね」
「常に定規とか持ってそうです」
ティルム達が会話しているのを聞いていたら準備が終わった
「確かに、どんな先生が気になるな」
「ノアス君も気になるよね!」
ベルが身を乗り出しながら言うと教室の扉が開いた
「もうすぐで授業が始まるから席に着いてね〜」
コツコツと音を立て、教卓の横に行く
「初めまして1年Aクラスの皆、僕はリミラ・クリファ算術の授業を担当してます、よろしくね」
そう言うと頭を下げた
ベルの顔を見ると少し驚いていた、だって、めちゃくちゃイケメンなんだもん!
メガネとか掛けてないし、そんな陰キャみたいな雰囲気もない、まじで、青年!イケメン!
「じゃあ、教科書があると思うからp4からやっていくね」
そう言うと淡々と授業が進んだ
ーーーーー
1限の算術が終わったあとは魔術の授業だ、これからの簡単な基礎中の基礎から学んでいくらしい
大体の準備が終わり、ティルムたちと会話をしているととんがり帽子を被った緑髪の小さな女の子が入ってきた
ティルム達含めクラス全員が生徒と思っていただろうが俺は違った
明らかに魔力が綺麗すぎるのだ、入学式の時の校長のように
抑えている、すぐに俺は先生と判断し席に着いた
「ティルム、あの人、先生だから席に着いた方がいいよ」
「え?、生徒じゃないのか?」
「生徒じゃない、次の授業って魔術関係だったよね?」
「えっと、どうだっけ、ベル」
「確か、そうよ」
「じゃあ、多分、その担当教師だ」
「そうなの?まぁ、そろそろ時間だから」
そう言うとティルムたちは席に着いた
「あんな小柄な人が先生なんて、すごいです」
ライルンが感心していると緑髪の女の子が声を出した
「席についてください!」
そう言うと慌てて席に着いた
「私の名前はアルマ・ミルディ、耳の形を見ればわかる通り人族ではなく、魔族です!」
そう言われて見ると耳の形が確かに違う
よくアニメとかで見るエルフのような耳をしていた
「身長は小さいですが、貴方たちより遥かに年上です、ちゃんと敬語を使うように」
そう注意され、授業が始まる
「まず最初は魔術についてです」
そう言うとボードに絵を描き始めた
「魔術というのは純粋に使用者の魔力または大気中に存在する魔力を消費して作り出すものです、例えば火、水、土、風これらはその場にあるものでも操作できます。そして、それを応用すれば強大なものに変化させることもできます。」
そう言うと手の上で様々な魔術を展開し始めた
「水魔術と風魔術、この2つの合わせると強大な竜巻、サイクロンが展開できます」
そう言うと小さくもドス黒い渦を巻いているものが先生の手の上にあった
「これは、水、風魔術の応用で他にも色々なことが出来ます」
魔術の展開をやめ、板書に戻りながら話す
「魔術は得意、不得意はありますが、詠唱、原理を理解してしまえば、全ての魔術を扱うことができます。宮廷魔術師の中でも上の人達は無詠唱と言って詠唱を唱えることなく魔術を扱うことができます。」
その後も魔術について教えてくれて気づいたら授業が終わっていた。
ふと隣を見たらげっそひと痩せ細ったティルムがいた
「大丈夫か?」
「ノアスはよく平然といれるね、、」
「何がだ?」
「あの授業、初等部でやるようなものじゃないよ、、難しすぎて頭がパンクしちゃいそうだった」
ベルも机に突っ伏しているライルンは案外余裕そうだった
「ライルンは平気そうだが、得意なのか?勉強とか」
「う、うん、魔術に関してはちょっと、勉強したの、」
「もう勉強してたのか、すごいな」
そう言うと顔を赤くして伏せてしまった
ーーーーー
午前の授業が終わり、昼食を食べようと食堂行くとノルがいた
「ノルさん」
声をかけると驚いたように振り返った
「ノアス!今から食堂?」
「はい」
「じゃあ、一緒に食べない?」
お誘いを受けたので一緒に食べることにした
「ノアスと一緒にお昼ご飯を食べるなんて初めてだね」
「そうですね、1年前は色々とありましたから」
「そうだね、あらからもう1年だよ、早いね時間は」
ノルが笑いながらそう言う
「そう言えば、今日から毎日午後からは生徒会の仕事があるから生徒会室にちゃんと来てね」
「そうなんですか?授業の方はどうなるんですか?」
「授業は大丈夫だよ、欠席扱いにはならないから」
「わかりました。」
「食べ終わったら2人で生徒会室に行かない?」
「一応、友達に午後はいないと伝えてからでいいですか?」
「あ、そうだよね、急にいなくなったら心配されちゃうよね、じゃあノアスの教室の前で待ってるから」
「わかりました、一緒に行きましょう」
ーーーーー
昼食を食べ終えて、教室に戻る、廊下にノルが待っているので手短に伝えて戻った
「すみません、伝えたので行きましょう」
「うん!」
ノルと一緒に生徒会室に向かい入る
「失礼します」
「ノアスか、ちゃんと来てくれたね」
「はい、それで生徒会の仕事とはいったい、」
そう言うとリニアは大量の書類を机の上に置いた
「この問題の対応と、設備の確認・点検だ」
その量を見た瞬間、俺は思った
(前世の仕事と同じ量じゃねぇか!!!!)