18話 北海道壊滅編 終
これで北海道壊滅編は終わりです。思ったより短かったですが、本州編は長くなると思うのでぜひ見て頂けたら幸いです。
北海道北部と東部は後回しにしてひとまず南部を壊滅させよう。今いる自衛隊基地が千歳にあるからここから下に向かって室蘭を経由し最終的には函館に行くとしよう。まずは千歳から見て左下にある室蘭に向かおう。
ちなみに自衛隊基地は崩壊した。空を飛んでいくのではなく地上を走っていこう。『不死鳥』を纏った状態で走っていけば俺が通った周囲は全て燃える。『不死鳥』の炎はかなりの高温だからだ。千歳を出て海沿いに走っていく。途中で苫小牧という街に着いたのでここでひと暴れする。
苫小牧はかなり細長い街なので街の端っこから炎をブッパするだけで街は炎の海に呑まれ壊滅していった。それにしても人の気配がしない。苫小牧にいた住民は一体何処にいったのだろうか。おそらく何処かに避難したのだろう。何処に避難したのかは分からないが今は泳がしておこう。どの道北海道は地球侵略の為の基地を作ろうとしていた場所だ。
北海道を崩壊させたら探すとしよう。俺は再び走り出し室蘭に向かう。途中にあった幾つかの町は走り抜けただけで建物が燃えていき人が住めるような状況じゃなくなった。
そして室蘭に着いたのだがまたしても人の気配がしない。室蘭といったら北海道の中ではかなりの大都市だと記憶していた。それが今は人っこ一人いる気配が無い。‥‥‥これは北海道新幹線や函館から船で本州に逃げるために既に移動したと捉えるのが良さそうだ。つまり俺が次に行くべき場所は‥‥‥函館か。
室蘭から函館に行くには海を渡った方が早いと思い、空を飛んで函館まで向かう。
函館までは一瞬で着いたのだが俺の予想通り、人が沢山集まっていた。函館から船で本州に逃げようと船着場は人が沢山おり、船に乗れなかった人は絶望の表情を浮かべている。おそらく今出た船が函館にある最後の船なのだろう。船がない以上本州に行く手段は北海道新幹線の青函トンネルしか無くなった。函館から青函トンネルまではかなりの距離がある。
そのため一旦函館にいる人間達は放置して本州に向かった船を沈没させるため先にそちらに向かう。思ったより船が多いな。まあ船を壊せば中にいる人間どもはそのまま海に放り出されるからわざわざ船に乗り込んで殺すよりかは楽か。
空を飛んだまま真下にいる船を二つに割るイメージで炎を放つ。炎は船の中心に当たりそのまま船を貫通していく。船の中心に穴が空きそこを起点として船が二つに割れ徐々に沈没していく。船に乗っていた乗客は炎によって燃え尽きたか、支えを失くした船から振り落とされ海に落下していく。救命ボートも一緒に海の藻屑になったため海に落とされた人達は泳いで青森まで行かないといけなくなった。そこまで体力が持つかも分からないし、そもそも海にサメがいるかもしれない。
同じように前にいた船をどんどん沈没させていく。このくらいで良いかと思い函館まで戻る。函館に戻ったがそこは阿鼻叫喚だった。どうして俺たちが、とか死にたくない、だの聞こえてきたがこいつらは殺さないでおこう。北海道に基地を作るに当たり、こいつらは労働力として生かしておかなければならない。なので一箇所にまとまってもらう事にした。
ある程度の抵抗をするかと思ったが、大人しく指示に従ってくれる者が多くて助かる。その殆どが人生に絶望したかのような顔をしているが。人が沢山いるのでひとまず函館市役所に押し込む事にした。入らなかった人達はその周辺にいるように指示を出した。それでも当然反抗する者はいる。
「は、はなせ!おい!」
「うるさいなぁ。殺しちゃうよ?」
「はっ、やれるものならやって‥‥‥」
反抗した者は容赦なく殺した。仲良く頭と胴体を別れさせ、反抗するなら同じようにするぞ、と目で伝えた。すると見事に鎮まり、反抗する者はいなくなった。
「ここから逃げ出しても同じように殺すから」
そう釘を打ち一旦北海道各所に放った狼達を回収しようと再び空を飛ぶ。あれ?そういえば函館方面に狼を何匹か放ったんだけどこっちにいる気配がない。‥‥‥あいつら何処いったんだ?
まあいいや。あいつらを殺せる武器は今は無い。それに俺は空を飛んでここまできた。陸路で来ている狼達が俺より遅くなるのは当然だ。
噂をすれば狼達が函館に来た。狼達にはここにいる人間達の監視をしてもらう事にした。基本的に危害は加えないように命令はしたが、こちらに攻撃をしてきたり、ここから脱走をしようとしたら容赦なく殺していいと付け加えた。
さて北海道各地に散りばめた狼達がどうなったかを確かめるために移動するとしようか。最初に行く場所は一番遠い稚内にしようか。
結果的に言うと各地に放った狼達は全員無事だった。稚内、網走、根室、それぞれに放った狼達はその向かう場所の間にあった都市や町を破壊しながら進んでいった。そして目的地に着くとそこで人の気配が無くなるまで暴れ、気配が無くなったら律儀におすわりをして待っていた。
つまり北海道は完全に崩壊した。まさか一日で終わるとは。正直抵抗をされると思い、一日で崩壊させようとは思っていなかったんだが。
狼達は函館で見張っている奴等を残して異世界に帰ってもらった。よし、北海道を堕としたと報告をするために一旦異世界に戻ろう。転移陣を起動し異世界に帰る。転移する時に発生する眩い光に包まれ、目を閉じる。
そして目を開けたらそこは王城に用意された俺専用の部屋だった。しかも女神と魔王が俺の毛布を取り合っていた。
どうゆうこと?