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アスタッテの尻拭い ~割と乗り気な悪役転生~  作者: 物太郎
第4章 第一妃の変化(仮)
343/411

343、惑わしの建国際 17(開催のセレモニー)



 いつもは重いカーテンが開かれた暗い部屋、そこに午前の陽が差し込んていた。

「アーシア、起きていたか」

 ラツィラスを連れ第一妃の元を訪れていた国王がベッド横に腰かける。

 ラツィラスは部屋に入ってすぐのところで足を止め、その光景を眺めていた。

「陛下、」

 王妃の目がぎょろりと動いて夫の姿を捕らえる。食事を十分にとってこられなかった彼女の顔はやつれ、眼球周りが窪み目元に影を落としていた。その様は暗い中で見るよりも顕著だ。

 だというのにやせ細った彼女の瞳に宿る光はやけに鋭い。

 ベッドに腰かける第一妃が飢えた獣のようにラツィラスの目には映っていた。ラツィラスはこの部屋に来るまでに感じていた妙なさむざむしい空気と、いつもより更に静かに感じる室内に違和感を感じていた。

「先ほども……いらっしゃっていた気が……」

「あぁ、スチュートとルーディンと共にな。起きていたか」

「いいえ、殆ど眠てましたわ。そう、またあの子たち……」

 家族写真を眺め第一妃の表情は虚ろになる。

 国王は部屋の中を見まわした。

「給仕の者はどうした」

 スチュート達と来た際に居た使用人が見当たらず尋ねれば、第一妃はゆっくりと途切れ途切れに返した。

「丁度、席を……外させていたのです」

 喋るのも一苦労なのか、返答の後に彼女は息を吐いて胸を抑えた。息を整えると、彼女は顔を上げラツィラスを見た。

 金の髪と赤い瞳。大きくなった()()()がいつもより鮮明に捉える事ができ、第一妃は嬉しさに目に涙を浮かべた。

「あぁ、アジェル……可愛い我が子……やっと来てくれたのですね……」

 手を伸ばしてくる彼女にラツィラスは応えない。

 国王も、あれがアジェルでないと分かっているからこそ、ラツィラスにこちらへ来てこの手を取ってやれとは言えなかった。

 第一王子であるアジェルが今生きていたならラツィラスの八つ上だ。頻繁にここを訪れているスチュートとルーディンの姿を彼女がもし認識できていたなら、彼等と同年代のラツィラスをアジェルと捕らえるには少々若い事に気付けたかもしれない。今こうしてラツィラスをアジェルと間違えているという事は、やはり彼女が現実を上手く捉えられていない証拠なのだろうと、ニベネント王は悲し気に目を伏せた。

 「アーシア、」と憐れむようにニベネント王は妻の手を握る。

 しかし第一妃は、夫の手を退けてベッドに手を付き立ち上がった。

「どうしたの、アジェル……ほら、お母様とお話ししましょう」

 よたよたと歩いてくる彼女に、迎え入れる事もせず後ずさる事もせずラツィラスはそこに立っていた。

 息子の元へとたどり着いた彼女は、倒れるように彼の体に寄りかかった。ぜえぜえと息を切らせ、胸を抑えながら今までもたまに自分の元に訪れていたその人物の顔を見上げる。

「あぁ、アジェル……―――」

 愛おし気に見上げる彼女へ、怒りと恨みに燃え盛る赤い瞳が向けられていた。

 彼女は()()の頬に手を伸ばしぴたりとその手を止める。

 真ん丸と見開かれた目には、今まで()()()()()()()()()その人物が映り込んでいた。

「あ、ぁぁ……ぁぁ……」

 冷たく小さな手が、見開かれた目が、苦しそうに歪んだ幼い顔が―――もう二度と自分を「お母さま」と呼んでくれなくなった亡骸が―――第一妃の頭と胸を締め付ける。

「―――……おまえ……は……―――おま、え……」

 絶望した顔で彼女はラツィラスの頬に爪を立てた。皮膚を抉るその痛みに、ラツィラスは僅かに顔を歪めるも振り払ったりはしなかった。

 ラツィラスの体を支えにしていたもう片方の王妃の手も、獲物を捕らえる様に彼の頬を掴んだ。

 両手で相手の顔を包み込み、王妃は恨みを喉からひねり出す。

「お前……ルクリウスの子……」

 ―――ぶわり、と第一妃を中心に寝具や束ねられていたカーテンが風に煽られた。ベッドの横に置かれていた水差しやコップ、花の生けられていない花瓶が落ちて床の上に割れる。

「アーシア、落ち着きなさい!」

「うぅぅ……あぁぁぁぁぁぁ……」

 錯乱し頭を押さえて喚く第一妃をニベネント王が支える。そんな彼らを冷めたい表情で眺め、ラツィラスは「ジーン、人を」と声掛けをした。ジーンはすぐに部屋から出ていき、別の階へと人を呼びに行った。

(こんなに主が喚いていても人が駆けつけてこない……。ここはそんなに人が居なかったかな)

 ラツィラスは普段なら使用人が控えているはずの隣の部屋の扉を開ける。

 そこには縫いかけの刺繍や誰かが読んでいるのであろう本が置いてある。

 本当に今、全員がこの場を外しているだけなのだろうか。

 ラツィラスが使用人の待機室に入っている間に、ニベネント王が第一妃をベッドに戻していた。少しして廊下から人の駆けてくる足音が聞こえ、部屋に主治医と数人の使用人がやってきて国王とラツィラスはその部屋から去ったのだった。



「陛下」

 廊下を歩きながら、ラツィラスは他人行儀に父を呼ぶ。そんな我が子に、ニベネント王は「ラツィラスよ」と返した。

「暫くはあそこへ近づかない方が良いだろう」

「……なぜですか。僕が彼女を殺すとでも?」

 ラツィラスは冗談めかして笑む。だが、そこに込められた本物の殺意は綺麗に隠しきれてはいなかった。彼の隠しきれない本心を王は「口を慎みなさい」と戒める。

「ですが、僕はいままで何の問題もなく彼女と面会して来ました。それは信頼に値しませんか?」

「それはアーシアがお前をお前と分かっていなかったからだ。あちらが気づいてしまったのなら、今までのようにはいかないだろう」

「そうですが……それなら顔を合わせなければいいだけでは」

「これ以上見張るような事をしてどうする。お前はアーシアの治療の行く末を見届けたかったのだろう。そして、これ以上の延命が無意味と分かればそれを終わらせたかった。―――だが、彼女はあの通りだ。私は、意識のある者の治療を止めようとは思わん」

「良いんですか? 彼女がこのまま回復すれば、いつか第四王妃第一王女に、僕や僕の母と同じように牙を剥くかもしれませんよ」

「彼女らは上手く隠れている。私にも見つけられないほどに上手くな。だから大丈夫だ」

 出来る事ならどこにいるかもしれない彼女らを自分の側に置いて守ってやりたいのだ。そんな気持ちを飲み込み、ニベネント王は彼女達なら大丈夫だろうと自分に言い聞かせて慰める。

「では……罪人が目覚めたのですから、それ相応の対処はなさるんですよね?」

 ニベネント王は拳を握り、悲し気に視線を落とした。

「あぁ……それは仕方のない事だろう……」

 第一妃がラツィラスの母レイティー・ルクリウスを呪術によって殺害した証拠は揃っている。その罪自体は消す事はないとニベネント王は何度となくラツィラスと約束していた。

「彼女が回復したら王都から遠く離れた地へ追放するつもりだ。魔力を封じ、貴族との一切の関係を絶って。それまでは大人しくしておくれ」

「……はい」

 と笑みながらラツィラスは心の中で「なんて生ぬるいのだろう」と思う。自分の母や屋敷や村の者達の様に、あの女を生きたまま火にかけられたなら、その方が数倍もこの気持ちは晴れるだろうに、と。



 ***



 アルベラはすれ違う貴族達に飾り気のない必要最低限の挨拶をし奥へと進む父母の背を見ていた。

 アルベラが建国際初日に行われる開催セレモニーに参加するのは初めてだった。

 玉座の間に集まった貴族たちは年配者や爵位持ちが多く、幼い子供の姿が無い。子供が参加するような式典でないのは両親から聞いてはいたが、ここで交わされる固い挨拶ややり取りを見ていて肌で理解した。

(外はあんなに賑やかなのに。随分対照的ね)

 城内の静かで重々しい厳粛な空気にアルベラはそんな感想を抱く。

 今城内に招かれているのは城からの招待状を受けた者達だ。

 この場に呼ぶにふさわしいと選ばれた者達が爵位順に王座の間に並んでいた。

 アルベラの良く知るパーティーや舞踏会であれば恒例の挨拶大会が開催され既にこの室内は賑わっていた所だ。だがこのセレモニーでは皆口数少なく、挨拶も「お初にお目にかかります」「お久しぶりです」等必要最低限のものですまされている。

 広間の奥、既に待機しているパテック家の隣へと向かっている途中、アルベラ達はブルガリー伯爵とすれ違う。

 ラーゼンは「これは伯爵殿、お久しぶりでございます」と頭を下げ、静かに頭を下げるレミリアスに倣いアルベラも言葉なく礼をする。

「久しぶりだな。陛下のご挨拶が終わったらまた改めて伺わせていただこう」

 ブルガリーも短い挨拶で返しその場はすぐに解散した。



 玉座の間の奥は爵位の高い者達が集まっていた。並びはあらかじめ決まっている。一番若い公爵家であるディオール家は、玉座から扉へと延びる深紅の絨毯を中央にベルルッティ家、パテック家、ディオール家と左方へ並び一番外側だ。絨毯の右方には王の血縁であるウォルド公爵三家が並んでいた。

(ウォーフは来ていないのね。……あれが頭首? ウォーフの父親にしては若いし、代理? 確か兄がいるんだっけ?)

 きょろきょろとしないまでも周りを観察していたアルベラに母が声を掛ける。

「陛下の挨拶が終わるまではあまり話さないのがルールです。自分達の場所に着いたら顔を上げず、陛下が来るのを黙って待っていましょう」

「はい」

 アルベラは母や他の貴族達同様、スカートをつまみ片脚を引き、顔を伏せて王の登場を待つ。

 時間になると広間の入り口から数人の人影が王座へとやってくる気配がした。

 一番前列の端に居るアルベラは視界の端で、玉座と玉座の前に設置された豪奢な椅子に人が座る影を見た。

「顔を上げよ」

 王の一声に貴族達が従う。

 アルベラが顔を上げると、一間の最奥には王と四人の王子と第二王子夫人が座っていた。

 彼等を囲うようにその左右と奥には顔をベールで覆った三聖女達が立っている。

 彼女らの姿に、アルベラは「げっ……」と心の中声を上げた。

「これより建国を祝い神に祈りと感謝を捧げる七の日と月を迎える」

 立ち上がり数歩前に出た国王の言葉が朗々と広間に響き渡る。

「病に侵された地が合った、争いに血と涙が流れた地があった。だが、我々は乗り越えてきた。また新たなる一年を皆で乗り越えようではないか―――この国に新たな一年を!」

 貴族たちが王の言葉を反復する。

「―――この国に新たな一年を!」

 アルベラは驚きながら、警戒しながらそれに倣った。入学時の祝福のようなことが起きるのではと気が気ではない。

「民に平和を、更なる繁栄を!」

「―――民に平和を、更なる繁栄を!」

「神よ、我らを見守り給う!」

「―――神よ、我らを見守り給う!」

 王と貴族達の言葉のなか聖女達が粛々と王の前へと出てきた。

 癒しの聖女が王へ盆にのせた盃を差し出す。清めの聖女が赤ワインの入ったボトルを王へ渡し、王はそれを受け取って盃に注ぐ。恵みの聖女はそこに数本抱いていた花―――神が世界に初めに植えた言われる丸く小さな白い花を、短い茎から摘んで盃の中に浮かべた。

 聖女達は盃の乗った盆を三人で囲って持ち、頭の上えと掲げる。

 空に向け、彼女らは声を揃えた。

「———我らが偉大なる神よ、暖かなる神よ、子たる我らに祝福を」

 盃から光が上る。それは天井近くまで上ると蕾が花弁を広げるように、光を中心に陣を広げた。大輪の花のようにも見えるそれは一瞬の強い光を発し、鐘の音を鳴らしながら弾けて消えた。後には光の粒子と、恵みの聖女が盃に浮かべた白い花が広間にゆっくりと舞い降りる。

 辺りからは「乾杯!」「ケンデュネルの繁栄を祈って!」と街中でも聞くような祝いの言葉が辺りから上がり始めた。

「アルベラ、もう気を楽にして良いですよ」

「はい」

 母に言われぽかんとしながらアルベラは頷く。

(賛歌がない……あの光には少しくらくらしたけど体調は……大丈夫そうね。ダルいけど)

 列を崩し挨拶を交わし合う貴族の合間を使用人たちが飲み物を配っていた。

 「ほら、アルベラ」とラーゼンは、まだ何も受け取っていない娘にソフトドリンクの入ったグラスを渡す。

 彼は「繁栄を祈って」と、既に自分でグラスを選んで受け取っていたレミリアスとグラスを傾け合う。

「アルベラ、繁栄を祈って」

「は、はい。繁栄を祈って」

 受け取ったグラスを父と母と傾け合い、アルベラは辺りを見た。

「凄い変わりようですね」

「あぁ。毎年こういう感じだ。それらしい演出と言うのは儀式にはひつようだからね」

 ラーゼンはグラスを口に当てながら答えた。

「儀式ですか」

「あぁ、建国際は儀式の一つだ。こうやって臣下の精神を刺激し、王座への印象を神聖なものへ誘導したり、今の己の立場を特別なものと認識させたりするためのね。それが結果今の仕事へのモチベーションにつながる」

(相変わらずうちの父の思考は冷めているというか捻くれているというか……)

「お父様は神様への信仰心ってお持ち何ですか? 祈りを捧げる宣言をした場所でそんな事言って罰が当たりません?」

「アルベラ、君は神を信仰しているのかい?」

「信仰……と言うほどではありませんが……。そういえばお父様はどうお考えで?」

 今までの父の発言から「そもそも神など存在しない」と考えていそうだなとアルベラは思う。そしてその予想は的中した。

「私は神という存在を信じていないんだよ。神と呼ばれる何かが存在するというのは受け止めているのだが、皆が信じるように意志のある存在とは思えなくてね……。神というのは一つの力の現象だと考えているんだ。聖女が聞くという声も、何かの条件で発生する世界の現象なんじゃないかと……。だから現象を崇めたり称えたりと言うのはどうにも……」

 となぜかラーゼンは悲し気に眉を下げる。

「アルベラ、君の考えを否定するつもりはないんだ、だからお父様を嫌いにならないでおくれ」

「いえ、こんな事で嫌いには……。神様がいるかどうかなんて、私はあまり重く考えていませんし」

 「まぁいるそうですが……」と、いまとなっては信じるしかない事実を内心呟く。

「そうかい? あぁ、流石私の娘だ! その思考の柔軟さと心の寛大さはやはりレミリアスに似たのかな」

「あの、ここでそういうのは良いですから。お父様声を抑えて、周りが見てま……ひゃぁ!?」

「あぁ、私達の可愛いアヴィー!」

 横へ押し倒されるかと思う勢いで視界の外から抱きつかれ、アルベラは自分でもあまり出した事の無い声に驚く。

「また大きくなって。この間会った時より更に貴女のお母様に似て来たんじゃなぁい?」

「……え、と……お婆さま……御機嫌よう」

 情けない声に口に手を当て、アルベラは自分に抱き着いた祖母―――ディオール伯爵夫人を見下ろした。

 隣にはいつの間にか祖父―――プラピーチェの地に暮らし、そこの領主の下で補佐を務めるディオール伯爵が来ており、彼はマイペースにも「御機嫌よう、アヴィ。乾杯」とグラスを傾けた。

「お爺様も入学前ぶりです……乾杯……」

 化粧を気遣って顔に頬ずりをしてくることはないが、祖母は相変わらずの「孫大好きお婆ちゃん」だった。そして祖父も彼女同様、孫にはかなり甘く何でも許してしまう質だ。

「こんにちは、レミリアスちゃん。お屋敷の準備有難う」

「いいえ、義母様。不自由はありませんでしたか?」

「ええ、あそこは年々過ごしやすくなっていくわね。人手も増えて、雰囲気も明るくなってきて。もうずっと暮らしていたいくらい」

「それは困りますのでご遠慮いただきたいですね」

 さらりと笑顔で応える母にアルベラは「嫁姑問題」を気にしてどきりとしてしまう。

 「あらぁ、」と祖母は子供っぽい仕草で唇を尖らせた。六十代前後の彼女は、小柄で茶目っ気のある可愛いおばちゃんという雰囲気を纏っていた。子供ぽい仕草は馴染んだもので、彼女がするとあまり違和感がない。

「じゃあ半年は?」

「ご遠慮ください」

「まぁ……じゃあ三か月!」

「ご遠慮ください」

「じゃあじゃあ、ひと月位いいでしょう?」

「そうですね、ひと月なら今のところ問題ありませんわ」

「まぁ、ひと月も泊まれるようになったのね! 流石レミリアスちゃんね、しっかりしてくれてて私達も安心だわぁ」

(お婆様はそれで良いのね……。毎度毎度、気を悪くしないか不安になるやり取りなんだから……)

 「見ている方が精神を削られてしまう」とアルベラは息を吐いた。母と祖母のやり取りに気を取られ、彼女のグラスにはまだ一度も口が付けられていない。

(お婆様、いつもニコニコしているけど内心どうなってるのかしら……。お母様は笑顔でずばずばと言ってくし……この二人って結婚前からこの調子なのかな……)

「アヴィ、どうしたんだい。顔色が悪いね」とアルベラと同じ背丈の祖父が顔を覗き込む。

 心配する祖父に続き、背の低い祖母は「まぁ、」と言って孫の顔を見上げた。

「あら本当ね……。アヴィー、どこか辛いならお婆様が一緒に休憩室に行きましょうか?」

「あ、あの。大丈夫ですから。慣れない空気に少し緊張しているだけですから、ご心配なく……」

 孫思いの二人にたじたじになっている等とは言えない。

 「そう? 無理をしてはだめよ」と心配する祖母は、偶然目に入ったアルベラの後方に「まぁ」と花が咲くような笑顔を浮かべた。

「アヴィーちゃん、ほら、あそこ」

 と祖母が示した先をアルベラは見る。

「あぁ、ブルガリーのお爺様……」

 そこには咄嗟に目を逸らしたであろうもう一人の祖父が居た。



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