第09話 SP登場!!
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「奥様、何故SPをつけられたのですか??」
「私はあなたが・・・だから問題ないと思うけど、あの子を少しでも落ち着かせようと考えて、SPは多いほうがいいと思ったの。」
「奥様、私が・・・だから私お雇いになられたのですか??」
「そうではないわ。もちろんあなたの腕と性格を見込んでのこと。それは間違いがないことよ。」
「わかりました。」
あれ??
んと・・・。
夢・・・・??
ママと黒夜さんが何か話しているのは、わかる。
でも、黒夜さんがなにかは分からない。
大事な事だって言うのは、寝ていてもわかるの。
でも、でも、
黒夜さんが何かはわからないの。
大事なことが分からないの。
どうして分からないの??
「凛・・・凛・・・!」
あたしはゆすって起こされる。
ママはまだパジャマだ。
「ふぇ・・・・・あれ、ママお仕事は??」
「子供は気にしなくていいの! 今日はお休みだから大丈夫。」
あたしはママが嘘を言っているのが分かる。
ママが嘘をつくときは、目をそらすの。
本当はお仕事があったんだけど、休んじゃったんだ。
あたしがあんなことにあったから、心配で、はなれたくないの。
「凛、今日はSPの人が来るみたいだから。安心してね。」
ママはそういうと笑った。
本当はあたしは、ママに一番安心してほしい。
午前7時。
いつもと変わらないように、黒夜さんは「おはようございます。ご朝食の用意がととのっております。」と丁寧な様子で言う。
少し黒夜さんは硬い感じ。
いつもよりも少しくらい、暗いっていうか・・・・元気がない感じ。
ピンポーン♪
「私が出てきます。」
黒夜さんは立ち上がって玄関に行く。
「ごめんください。」
「はい。」
「どうも、こういう者です。今日から仕事をしに来ました。」
「あ・・・はい、どうぞ。」
どうやら、SPさんが来たみたい。
入ってきたSPさんは、対照的。
一人はあたしより背が大きい女の人、まるでモデルさんみたいでかっこいいし、美人だ。もう片方は・・・・あたしとそんな身長変わらないけど、男の人。
あたしと同い年くらいに見える。
それに目の色が緑でネコみたい。
あたし、156cm。
同じくらいのSPさんと全然大きさが違うSPさん。
女の人は180くらいあるかな?
それと・・・160cmあるかないかぐらいのSPさん。
二人とも黒いスーツ。
映画とかでみるSPさんとそんなに遜色ない。
「ども、今日からSPを務めます、大山 恭子と言います。よろしくお願いします。」
「ども、俺もSPです。佐藤 台風です。よろしく。」
二人のSPさんがそういうと、佐藤さんがあたしに言う。
「まぁ、今回は警護としているけども、何かあったら何でも言ってくれ。あと、俺のことは台風ってよんでくれ。よろしく!」
ボカ!!
大山さんが佐藤さんの後頭部をグーで殴った。
「いて! 何すんだよ!」
「依頼人になんて口の聞き方してるの! 凛ちゃんは、昨日のことで怖がっているのに!」
「へ・・・・・・?? え? この女の子??」
「そういったでしょ!」
「なんだ・・・俺はてっきりこの美人のお母さんかと。」
美人。といわれた瞬間ママが少し笑っている。
「人の話ぐらいきちんと聞いておきなさい!!」
「分かったよ。しかし、いてぇ〜・・・。」
ママがシリアスな顔に戻る。
「えっと・・・この二人に守ってもらうからね。凛。」
「うん。分かった。」
「まぁ、凛ちゃん、いつもどおりの行動しておいてくれれば、問題ないからさ。俺と恭子と頼りになる執事さんがいるんだろう?
安心してくれ。」
「移動のときとかは、あたし達が守りますから、安心してくださいね。」
二人はそういうと笑った。
対照的なふたりのSP。
それと・・・
「あ、お二人ともご朝食は食べられましたか?? よかったらどうぞ。」
「あ・・・あたしは済ませてきたので。」「いただきます!!」
本当に対照的な二人。
「いや、うまいっすね!!」と食べて爪楊枝くわえながら言う台風。
「すいません。この馬鹿!!」
またグーパンチが炸裂する。
あたしは思わず笑ってしまう。
だって、おもしろいんだもん!
けど、本当にSPなんて・・・できるのかな??
「いや〜・・・・喰った喰った。執事さんの飯はうまいね!」
「喜んでいただけて嬉しいです。」
「ところで、執事さん。」
佐藤さんが手を組んで黒夜さんを見ながら言う。
その顔は先ほどとは違って真剣そのものだ。
「あんたと凛ちゃんが、洗濯物をしてたときに、えっとその・・・・・」
「黒い矢。」とあたしは口を挟む。
「そう、黒い矢だ。その黒い矢が飛んできたとき、あんたは避けたよな?」
「はい。避けました。」
「なんで、避けれたんだ?? 普通の人間なら、動けないはずだが。」
「それは・・・お嬢様を守ろうとしたからです。私の仕事はお嬢様の命を最優先に防衛することですから。」
「なるほどね。しかしよく守れたな。」
「犯人の顔は見たか???」
台風が頬杖をつきながら、黒夜さんに聞く。
「いえ。覆面をしていたので・・・顔までは認識できませんでした。」
黒夜さんは淡々とした調子で言う。
大山さんが私の顔に目をやって、「凛ちゃんは??」
・・・。
その時のことを思い出す。
あたしは怖くて震えていた。
ママが言う。
「凛、無理に思い出さなくてもいいのよ。」という。
あたしは、「大丈夫。」と言う。
ピンポーン♪
誰だろ??
あたしが行こうとする前に、台風が「俺が出よう。他の二人はお嬢様を。」という。
台風がドアに近づいていくと、そこにいるのは・・・「ごめんくださーい♪」という明るい声。
花音だ。
「わ・・・・あなた誰です?? 凛ちゃんの彼氏ですか??」
「そうそう、俺・・」
「わー!!! なんでもない!! 花音!!」
台風が大山さんに殴られている。
「何言ってるの!! あんたは!」
「いいじゃねぇか、少しくらいの冗談言っても。」
「凛ちゃんがこまるでしょ!」
「あ、そっか。」
「考えて物を言いなさい!」
「あ、花音さん、どうぞ、今、お茶をご用意いたしますね。」
「あ、黒夜さん・・・・」
花音が、「凛ちゃん、で、この人たち誰です??」
台風が、「あ・・俺たちは凛の・・・」
バシッ!
大山さんが台風を殴る。
「さっきから、痛いんだよ! 何するんだよ!」
「あんたがバカなことばっかりいうからでしょ!」
「まだ、何にも言ってねぇだろうが!」
「凛ちゃ〜ん・・・。」
「あ、うん、今、説明するからね。」
ふ〜・・・・本当に大丈夫なのかな・・・(汗)
あたしは少し不安になった。