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第07話 執事と凛、ピンチになる。

黒い矢が壁に突き刺さっているということだった。


黒夜さんがあたしの上に乗りながら言う。


「お嬢様、お怪我は??」

「ん・・・大丈夫。っていつまで上にのってるの!!!」

「あ・・・申し訳ないです。」


黒夜さんは起き上がり、矢が飛んできた方向を見ている。


「黒夜さ・・・」


あたしが呼ぼうとすると、何か黒いものが飛んできた。

目で見えた。








ドン!!!




壁に突き刺さる矢。

黒夜さんの右頬にわずかにかすり、壁に突き刺さっている。


ポタ・・ポタ・・・と血が流れてる。



「黒夜さん・・・。」とあたしが黒夜さんのほうへ向かおうとすると・・・




「立つなぁ!!!!!!! 狙われている!!」





黒夜さんの大きな声にあたしは驚いた、それに、初めて丁寧語じゃない。


黒夜さんがそういうと、黒い矢がとんできた。


「危ない!」


そういうと、黒夜さんはあたしをかばおうとする。

でも、少し遅れた・・・。


その時、あたしの目の前を矢が通り過ぎて行ったんだ・・・・・。





ドン!!






壁にもうひとつ矢が刺さる。。

黒夜さんの左の頬から、血が出ている・・。




「あ・・・あ・・・・・」



腰が抜けて声が出ない・・・。



黒夜さんは、腰が抜けているあたしをすばやく抱き上げると、部屋の中に入った。

あたしは・・・怖くて怖くて、黒夜さんに抱きついた。

涙がぽろぽろ流れているのが、自分でも分かる。




「お嬢様、お怪我はないですか・・??」

「う・・・うん。でも・・・・・黒夜さん・・・・血が・・・・・。」

「大丈夫です。とりあえず、奥様に連絡を・・・・・。」





黒夜さんはポケットから黒いケータイを取り出した。

トゥルルルルル・・・トゥルルルルル・・・・。

電話のコール音がなる。

早く出て・・とこんなに電話で思うことは今までなかった。

本当に怖い。





「あ、奥様ですか。緊急事態です。お嬢様が狙われています。ええ・・・はい。

はい、落ち着いてください。

今日の事件に大きな関連があると思われます。

冷静なご判断の上、ご指示をいただきたいです。

とりあえず、警察に連絡するかどうかは、奥様にお任せします。はい。

はい。お嬢様にはケガはありません。大丈夫です。」




あたしは黒夜さんに抱きついたまま。

でも、それでも涙は止まらない。




でも、あたしは抱きついてる。

怖くて怖くて、たまらないから。




あたしが、そんなことを思ってると、黒夜さんが口を開いた。




「お嬢様・・・・・安心してください。 お嬢様は私が守ります。」



あたしは・・・・・・・「うん・・。」とうなづいた。







たいした言葉じゃないかもしれない。

普段聞いたらてれちゃうかもしれない。

でも、黒夜さんがそう言ってくれたとき、あたしは落ち着いたの。

これは、確かなこと・・・・・・・・・・・。





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