第68話 Xmas vs Black night
狼がもどってこない・・。
あのまま帰っちゃったのかな??
「私、あとで高橋君に謝りに行こうと思うんですけど・・
凛ちゃん・・・一緒に行ってもらっていいですか??」
と花音が言う。
あたしも心配だったので、学校が終わったら狼の家に行くことにした。
ん・・・やべ・・・。
体が動かない・・・。
俺・・・このまま死ぬのか??
俺、何しに来たんだ・・・・人間の世界に・・。
なぁ・・。
学校が終わって、あたし達は狼の家に向かった。
さっきから何回もピンポンを押してるけど、一向に出てくる気配がない。
心配だなぁ・・・。
「狼くん、なにかあったんでしょうか??」
「大丈夫だよ!! 狼ならしっかりしてるからさ!」
と言って、あたし達は狼の家を出た。
あたしはなにか嫌な胸騒ぎがした・・。
あたし達は狼の家の近くの土手によることにした。
狼がひょっとしているんじゃないか・・・。と思ったからだ。
「凛ちゃん!」と花音があたしを呼ぶ。
「どうしたの??」と聞くと、花音が指をさす。
そこには狼のカバンがある。
きっと、近くにいるんだ。
そう思って、あたし達は探すと……
「きゃあー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」という花音の声がした。
あたしは急いで花音の声のするほうに行く。
あたしが行くと・・・・そこには・・・・
ボロボロになった狼がいた・・・。
「高橋君!!! 高橋君!!!」と花音が泣きながら狼を呼び続ける。
でも、狼はなんの反応もない。
あたしは、どうしよう・・・どうしよう・・・とパニックになった。
そうだ!!!
こういう時こそ、黒夜さんからもらったベルを使えばいいんだ!!
あたしは、リンリンリン!!!と何回もベルを振った。
すると・・・・来たのは、
「やぁ、花音さんに凛ちゃん♪」と聖夜さんが来た。
「聖夜さん!」
「大変なんです!! 高橋君が!!」
「知ってるよ。」と聖夜さんは笑って言う。
「え??」とあたしと花音は、何を言ってるの??と思った。
聖夜さんは続けて言う。
「だって、そうしたの。僕だもん♪」
そういうと、狼が立ち上がった。
「花音、凛・・・・逃げろ!!!!!!!」
「え??」
「こいつはお前らを」
と狼が言うと、聖夜さんは容赦なく狼のお腹を殴った。
「まだ痛めつけられたいの?? 狼くん??」と言う聖夜さん。
「黒夜さーん!!!!」とあたしは怖くなって、叫んだ。
「僕も黒夜だよ??」と笑う聖夜さん。
「な・・・なんで狼くんにこんなことするんですか!!」と花音は聞く。
フッ・・。と笑うと聖夜さんは答えた。
「黒夜 一夜に聞いてごらん。」と笑うと、ポケットからトランプを取り出した。
「どういう意味!?」とあたしが聞くと、
「こういう意味。」とあたしに向かって投げてくる。
「きゃ!!」とあたしは尻もちをつく。
トランプは・・・・橋に全部突き刺さってた。
「トランプ・・・刺さるからね。」と聖夜さんが言う。
すると・・・そこには・・・・!!
「聖夜ぁぁぁぁ!!! 何をしている!!」と黒夜さんが来た。
でも、いつものクールな黒夜さんじゃなくて、
怒り心頭で、目が怖い・・。
「兄さん。」
「聖夜!!!!」
「これはこれは、ご立腹ですねぇ。」
「どういうつもりで・・・・こんな事を!」
「決まってるじゃないですか・・・復讐。
黒夜 聖夜が黒夜 一夜にね!!!」