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第67話 白執事が来た理由。

今回から話しぶっとびます。


とびますとびます。

「ったく・・・。」

俺は少しイライラしてる。


あ??

俺だよ、狼だ。


なんか、すげーイライラする。

特にあのわけのわからない白い執事。


黒夜さんはまだ優しいし、少し天然なところもあるから好感が持てる。

でも、あの・・聖夜とかいったっけ??


あいつはむかつく。

理由??

言えるわけねぇだろうが・・・。



俺はとにかく学校にいるのもイライラするくらいだから、外に出て、

わけもわかんねぇけど、学校の近くの土手で空見てた。


何してんだ、俺?




「ん?? 君はさっきの・・・たしか・・。」

「高橋 狼だ。 聖夜とか言ったっけ??」


銀色の髪を少しなでて、聖夜が言う。


「君、花音ちゃんのこと好きでしょ??」


ぶ!

俺は、慌てて何言ってんだ!!と思った。


「そうじゃ・・・!」

「そうじゃない?? じゃあ、君はなんでこんなとこいるのさ??」


聖夜が俺を見る。


「じゃあ、狼くんが花音ちゃん好きじゃないなら、僕が・・・。」

「あぁ!?」


と俺はつい胸倉を掴んでた。


聖夜がじっと俺を見る。


「離せよ。」


氷みたいな冷たい目線で俺を見る。


ったく・・・。と言って、聖夜はスーツを直して、ふー・・・と息を吸うと言った。



「君達、人間がなんでそんなに好きなんだ??

 僕には、まるでわからない。

 人間なんて、所詮、生まれた時から悪い存在なのに。」


「あ?」と俺は聖夜を見つめる。



「君は、狼男と人間のハーフだったね。

 兄さんも、吸血鬼と人間のハーフだが・・・

 僕は違うから。

 人間が嫌いだ。」



「だったら、花音になんであんなマネをするんだ?」

と俺は聖夜に言う。




ふっ・・・と笑うと、聖夜は笑顔でこう言った。

「簡単。僕がこっちに来た理由なんだ、それが。

 狼くん、花音さんだろうが、凛さんだろうが。





 僕は簡単に傷つけるよ?」




と言いやがった。



「お前・・・!」と言うと俺は殴ろうと思って、右手を振り上げた!




パン!


「止めておきたまえ。

 混血児の君が僕に喧嘩を売ったって…勝てないから。」



やってみないと分からないだろうが!!!

ウオォォォォ!!!!



「ほう、狼男になった。少しは楽しめそうだね。」




ここは保健室。

花音は具合が悪いということで休ませてもらってる。

あたしはつきそい。


今、保健室の先生がいなくて二人きり。



「凛ちゃん・・・わたし・・・わたし。」

「うん、どうしたの? 花音。」


「私、最近変なんです・・・黒夜さんのこと好きなんですけど、

 でもでも・・・・・・高橋くんのことばっかり考えちゃうんです・・・。

 でも、高橋くんが怒ってて・・・よくわかんなくなっちゃって…。」



「それって・・・。」


「私、高橋君のこと好きなのかもしれないんです・・。

 でも・・・でも・・・どうしていいか分かんないです。」



花音・・・。

あたしは花音の頭をなでてあげる。


 「花音、大丈夫だよ。狼は優しいから・・・・。

  きちんとなんで怒ってるのか、わけを話してくれるよ。」


 「はい・・。」


花音はそういうと、涙を拭いてた。

しかし、狼は何してんのかねぇ…・。





「ぐ・・・・。」

「楽しませてもらったよ。狼くん。」



ほっぺに狼の赤い血が着く聖夜。

それを舌で舐めとる。


「狼男と戦えるなんて、至上の喜びだよ。

 こんなにボロボロになるまで来てくれるなんて。」



狼の首をつかんで持ち上げる聖夜。

「お前・・・・・許さない・・・・。」


狼はボロボロになり、血まみれになりながら枯れそうな声で言う。



「許してくれなくていいよ。

 そういえば、理由を言ってなかったね。

 なんで、僕がここに来たか。」



そういうと、ボロボロの狼を川に投げ入れた。


ボシャン!と激しい音がした。


白いスーツに合わせた白の手袋を、口ではぎとると言った。



「僕が来た理由は、黒夜 一夜を殺すためだ。」


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