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第05話 執事、凛宛の怪しい手紙。

翌日。






今日は土曜日なので、お休みだ。

でも、ママは仕事から帰って、部屋で寝ている。


「奥様は、お部屋でお休みです。ゆっくり休ませてあげましょう。」


ということで、今は、あたしと黒夜さんのふたりだ。

今日はあたしが、朝ごはんを作ってる。

黒夜さんが、「私の仕事ですから、私がいたします。」というけど、あたしは、「今日はあたしが朝ごはんを作る!」と言った。

だって、作りたいんですもの(笑)

「では・・・お嬢様にお任せいたします。」と黒夜さんは言ったので、あたしが作る。


普通に、スクランブルエッグと、トーストだけど、黒夜さんは、「おいしいです。」と食べて笑ってくれた。


あたしは・・・「でも、執事さんは料理上手でいいなぁ・・。」とぼそっと言うと、黒夜さんは、「私もまだまだですから。でも、そう言っていただけると嬉しいです。」と落ち着いた感じで言ってくれた。


テレビで、ニュースを見てると、こんなニュースが流れてきた。

「昨日、殺人事件が起こりました。

S市の複合ビルの1階の男子トイレで昨夜、同じ階のショットバーの客5人の男性が、頭に矢が突き刺さって死んでいるのが発見されました。。

捜査本部は、トイレに来る男性を無差別に狙った可能性もあるとみて、犯人の足取りを追っています。」


「S市っていうと、けっこう近くだね・・・。」とあたしは言う。

「はい、物騒ですが、今のところ、男しか狙われていないのが幸いですね。女性は狙われないわけですから。」


あたしは、黒夜の顔を見て、なんでか心配になった。

「黒夜さん・・・・。」

「はい??」


って話していると、ママが「おっはよーう!!! お腹すいたー!!」と出てきた。


朝からこのテンションはまるで子供みたい・・・。

まぁ・・・疲れて声が出せないぐらいでも困るから、いいとしましょう。


「あ、はい。ご朝食の用意は、昨夜から出来ております。どうぞ。」と黒夜さんはママの朝ごはんを用意した。


「ねぇ、凛。」

「ん、なに?」

「執事さんは、どう?」

「いい人だよ。お料理作ってくれるし、優しいし。」

「凛が気に入ってるなら、よかった。勝手に決めてしまったことだから、怒ってるかと思ってたの。」

「大丈夫。いい人だし、それに、お料理上手だし・・・・うん。」

「それならよかったです♪」と執事さんが笑う。


そんなとき、ピンポーン♪とインターホンの音がなる。


「誰だろ・・・??」


ガチャっとドアをあたしは開ける。

でも、誰もいない。

あたりをみわたしても誰も居ない。


「いたずら??」とあたしは言うと、黒夜さんが、「いや・・・いたずらではないようですよ。」と言って、郵便受けの中を見る黒夜さん。


黒夜さんが、郵便受けから黒い便箋を取り出した。

「なんでしょうね?」と言って便箋を開ける黒夜さん。


すると、そこには黒い紙が入っていて、白いインクで、次はお前だ。と書いてあった。

「何、これ・・??」とあたしはびっくりする。

「まぁ、イタズラでしょう。せっかくの休日で、暇な方もいるんでしょう。」

「そうだといいけど・・なんか、怪しい事件あったから。」とあたしは心配する。



あたしと黒夜さんは、台所に戻る。


「何、どうしたの??」とママが聞いてくる。

「いえ、つまらないイタズラをする方がいたもので。」と言って、黒夜さんは紙を見せた。

「どれどれ・・。」とママが見る。


こういうときに、何か感じるとママは素直に言うんだけど、何もなければ気にしない。

今回はどっちだろう?



「なんか・・・・怪しい空気するわね。」とママは言う。


あ、やっぱりそうですか。何もないほうがいいのに・・・。

あたしはシュンとする。

なんでかっていうと、ママが怪しい空気や雰囲気を感じるとその通りになる確率が多いのだ。

あたしは、そんな怪しい空気とかそういうのを感じないんだけど、でも、ママには分かるの。

占い師だからかな? それとも、ママの天性的なものなのかな?

あたしが骨折した日も、そうだった。


ママは、朝から、「何か今日は変な感じがするの。気をつけてね。あなたのことがとっても心配だから・・・。」と言った。

あたしは、そのあとマンションを降りるときに足を踏み外して足を折っちゃった。

偶然かもしれないし・・・ママが言い当てたのかもしれないし。


でも、ママには不思議な力があるような感じがする。

これは本当に。


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