第45話 バレンタインデーの喜びと悲しみ。
バレンタインデーどうでした??
今回は、バレンタインデーがテーマです。
2月13日 バレンタインデー前日。 金曜日
さて・・・学校も終わった、これから花音と・・・。とあたしが思っていると、
花音が、「凛ちゃん、明日はバレンタインデーですよ!!」と声をかけてきた。
うん、わかってる!とあたしは心の中で思う。
「チョコかぁ・・・・。」とあたしがつぶやくと、花音は「あ・・・あたし・・・黒夜さんに渡せるか心配です・・・・。」と不安そう。
あたしは、「大丈夫!」というと、花音はニコッと笑った。
「っていうか、花音はチョコ・・・作った??」
「まだです・・・これから帰って作ろうと思って・・・。」
「じゃあ、あたしも一緒に作る!!」
こうして、バレンタインデーチョコ同盟が完成された。
これは、バレンタインデーにおいてよく使われる作戦であり、またこの同盟は有効に使われている。(by 作者)
そこへ、狼が寄ってくる。
「なぁ、今日帰りどっかいかねぇ??」と声をかけてきた。
花音は、「きょ・・・・今日はダメです!!」と声を出す。
狼は、「何で??」と聞いてくる。
「だって・・・・!」
「ねぇ・・・。」
とあたし達は困惑する。
狼にもろ、明日はバレンタインデーだから!とは言いにくいし・・。
「まぁ、いいや。あ、俺、今日、黒夜さんに会いに行っていい??」
「いいけど・・あたしはいないよ??」
「まぁ、いいや。じゃ。」と言って、狼は去って言った。
変なの。
まぁ、いいか。
こうしてあたし達は、バレンタインデーに向けて、準備を開始した。
「凛ちゃん、黒夜さんは、スウィートなほうがいいんですかね?? ビターの方がいいんですかね??」と花音が聞いてくる。
あたしはチョコを溶かしながら、「ビターかな?? 甘いのはあんまり好きじゃなさそうに見えるし・・。」
花音とあたしはチョコの味で、こんなに悩まなきゃならない。
悩ませてるのは、吸血鬼のハーフの黒夜さん。
あなたにチョコをあげたいけど、喜ぶのかな?
チョコが爆弾みたいに感じちゃう・・・。
「凛ちゃん!」
「あ、ごめん、なに!」
「そういえば・・・高橋君にもあたし・・・作ります。」
「どうして??」
「深い意味はないんですけど・・普段、お世話になってますから・・!!」
あたし達は、ベルゼブブくんと狼と黒夜さんの分を作った。
あたしはもう1つ特別に作った。
誰のかって・・・・??
ごめん、今は秘密にさせて・・。
まぁ、こんなこともありながら・・・あたし達は無事にチョコの製作に、成功しました!
あとは、渡すだけ。
渡す・・・。
「凛ちゃん?」
「あ、花音・・・もしかして、おんなじこと考えてるかもしれない・・・・んで、言うけど、」
「はい。」
「どうやって渡そうか??」
「・・・・(/////)」
「一緒に渡す??」
「・・・・はい。」
明日は決戦・・・かな??
翌日、2月14日 バレンタインデー。
「お嬢様、起きて下さい。今日は、花音さんのお家に行かれるのでしょう??」
あたしの体揺らすの誰??
眠くて・・・。
「ん〜・・・眠い〜・・。」
「お嬢様。」
そういうと、黒夜さんがあたしの顔を覗き込んできた!
「く・・・黒夜さん!!」
ニコ(笑)っと笑う黒夜さんは、あたしに、「お目覚めですか??」と聞いてくる。
は・・・恥ずかしいじゃん!!
すると、ママが入ってきた。
「凛、今日はバレ・・・」と笑って言うママ。
「ママ!!」とあたしは言うと、リビングに引っ張って行く。
「バレンタインデーがどうかしたの??」とママが聞くと、
あたしは何にもいえない。
ママが耳元で囁く。
「黒夜さんにあげるの??」と聞いてきた!
「うん・・・。」とあたしが言うと、「そう、頑張ってね♪」とママが言う。
すると、ベルゼブブくんがあたしとママの服を引っ張る。
「どうしたの??」とママが聞くと・・・「バレンタインデーだから、チョコ!」と言って渡してきてくれた。
「ベルゼブブくんが作ったの??」とあたしが聞くと、「そうだよ〜♪ 黒夜さんと一緒に、作ったんだ!」と笑うベルゼブブくん。
「ありがとう♪」とあたしとママが言うと、嬉しそうに笑うベルゼブブくん。
「あ、今何時!」
「10時!」とベルゼブブくんが言って、「あ・・・・あたし、花音のお家に行かなくちゃ!!」とあたしは急いで花音の家へ。
「いってらっしゃ〜い!」とベルゼブブくんが言うのが聞こえた。
「は・・・・花音!・・・・遅れて・・・・ごめん・・・・・!!!」
「凛ちゃん、息切れてるけど、大丈夫ですか??」
「うん・・・・大丈夫!」
花音のうちで少し遊んで、あたし達は午後から、チョコを渡しに行く事に。
うちに帰ってみると・・・「おかえりなさいですにゃあ♪」と笑うみぃ。
「花音さんもいらっしゃいませですにゃあ!!」と言って、あたしと花音はみぃに連れられてリビングへ。
リビングには、狼と黒夜さんとベルゼブブくんがゲーム中。
「おじゃましてるよ。」
「おかえり〜!!」
「お帰りなさいませ、お嬢様。いらっしゃいませ、花音さん。
今、お茶をお入れします。」
「く・・・黒夜さん!」と花音が声を出す。
「はい??」
「チョ・・・。」
「ちょ?」
「チョコどうぞです・・・・(////)」
と花音が渡すチョコの入った袋。
黒夜さんは笑うと、「ありがとうございます!」と答えてくれた。
「狼君にもです・・・!!」と渡すと、ビックリしてる狼は「ありがとな♪」と笑って、言った。
あたしも黒夜さんに「あたしもこれ・・!!」と渡す。
「お嬢様もありがとうございます♪」
と喜ぶ黒夜さん。
「実はさっき、みぃからももらったんだよ〜!!」と笑うベルゼブブくん。
「では、私達も渡しますかね??」
「ああ。」
「では、お2人に・・・。」
そう言って、黒夜さんと狼があたし達に渡してきたのは・・・チョコ。
「いいかな??」
「ありがとうございます・・・!!」
と笑う花音。
その後は、あたしの家でみんなで、ごはんを食べた。
その日の黒夜さんの料理は美味しかった。
「あ・・・じゃあ、あたしそろそろ帰ります。」
「じゃあ、途中まで送るわ。」という狼。
「あ、はい。」と言って、花音と狼は一緒に帰っていった。
あたしは2人が帰るのを見ると、開かずの間のドアを開けた。
ある人に、チョコを渡すために。
「あたしからの・・・チョコだよ・・・・パパ??」
写真の中で元気なパパ・・・。
どうして、死んじゃったの??
そう思うと・・・涙が出てきちゃった・・・。
「お嬢様??」と黒夜さんが声をかけてきてくれた。
あたしはなぜかその時、抱きついちゃったんだ。
涙が出たの。
悲しいから?
寂しいから?
つらいから?
分かんないけど・・・・・
「お嬢様・・・・。」と黒夜さんは、あたしの頭を撫でてくれた。
ねぇ、あなたは吸血鬼のハーフなのに、
どうしてあたしのそばにいるの?
あたしを守ってくれるの?
そんな事は、今はどうでもよくなっちゃった・・・。
だって・・・黒夜さんがそばにいるから。
次回、楽しみに待っててください!!