第04話 執事、守る。
まぁ、ケーキ屋さんで、あたしはケーキを、花音はアイスを買った。
私達が行くケーキ屋さんでは、アイスも売っているのだ!
しかも、美味しい。
けど、一つだけ気になるのはカロリーが高いから・・・その体重とかね・・・。
ちょっとそこ、笑うな!!
「おいしいです〜♪」と花音が言う。
「落とさないようにね。」とあたしが言うと・・。
べチャ・・。
アイスはというと・・。
ぶつかってしまって、服についちゃった・・・。
花音のではなく・・・・。
髪の毛が金髪で、すさまじい刺青のある、お兄さんの服に。
「どこ見てんだ?? このアマ?」と言っているヤンキーたち。
「たく、高谷さんの服にアイスつけるとはいい度胸してるっすよ。」とヤンキーのもう一人が言う。
金髪で刺青をつけたヤンキーと、茶髪と赤髪のヤンキー。
全員で3人。
「ご・・・ごめんなさいです・・・。」と花音が謝る。
「ごめんですむわけねぇだろうが? あぁ??」と目で脅してくる。
「すいません・・・・。」
「てめぇ、すこし面かせ。」と睨んでくる。
あたしは、花音の手を握って、全力疾走で逃げた。
でも、ヤンキー達が追ってくる。
あたしは、花音が、息を切らしていたのが分かったけど、でも追ってくるから、にげなきゃならない・・。
逃げた先は・・・行き止まりだ・・・。
「おめぇら・・・・もう、逃げられねぇからな!!!」と大声を張る。
もうダメだ・・・と思ったとき。
あたしは、黒夜さんから貰ったベルを落としてしまった。
カランカラーン・・・・・・・
という音がする。
コツコツ。
コツコツコツ・・・・・。
あたし達の目の前をあるいてくるのは・・・黒夜さん。
「お嬢様、お迎えに上がりました。」
「なんだてめぇは?」とヤンキーが近づく。
黒夜さんは、「私は、その方の執事ですが?」
「執事・・・ハッハハハハ!!!」とわらうヤンキー達。
「何がおかしいのですか?」と笑って聞く、黒夜さん。
「オマエ、この状況で、その・・・お嬢様とやらをたすけようってんじゃねぇだろうな!?こいつのどこがお嬢様だっつーの!! ハハハハハ!!」
と、ヤンキーが言った瞬間、黒夜さんがヤンキーのこめかみを思いっきり殴った。
ヤンキーの一人は、その場に崩れ落ちる。
「高谷さん!」と呼ぶ。
「てめぇ!!」と茶髪のヤンキーは思いっきり殴る。
でも、黒夜さんはそれをもらう。
でも、「すいませんが、眠ってください。」と言って、相手の頭をつかんで、ひざで思いっきり蹴る。
そのあと、右のパンチを入れて・・・茶髪のヤンキーが倒れる。
「おい! こいつやべぇぞ! 逃げろ!」といって、赤髪のヤンキーは茶髪を担いでいった。
金髪のヤンキーはそのまま。
「お嬢様、花音さん、お怪我はございませんか?」と黒夜さんが聞く。
「うん、あたしは大丈夫。」と答えると、花音が泣き出した。
花音は泣いたまま。
黒夜さんは、花音の頬に触れて、こういった。
「花音さんのせいではございません。ただ運が悪かったのです。ですから、お気になさらず・・・。」
黒夜さんは、そういうと花音に笑顔を見せる。
「では、帰りましょう。お嬢様、花音さん。」
「うん。」
花音は、涙をふいて、「はい・・・。」と答えた。
その後、花音はあたしの家でご飯を食べることにした。
黒夜さんは、3人分作ってくれた。(ママは仕事だから、お夜食を作っておくんだって。)
その日の晩御飯は、とてもおいしかった。
花音もおいしいと顔がほころんでいた。
「そういえばー・・・・黒夜さんって、お昼ご飯どうしたんですか??」と花音が聞く。
あ、そういえば、いい情報があるって言ってたけど。
「あ、はい。それは・・・これです。」
といって、あたしと花音は黒夜さんが見せてくれたチラシを見た。
「ステーキ5kg、1時間で食べたら、無料!!」
「あ、きちんと食べましたよ、おいしかったです!!」
この人・・・胃袋どんな感じなんだろう・・。
花音を送るために、あたしと黒夜さんは電車に乗って、花音のおうちまで行った。
お寺で、すごく大きいんだよね・・・。
きちんと入り口まで送った後の、帰り道。
「黒夜さん・・・。」
「はい?」
「あの・・・その・・助けてくれて、ありがとね。」
「いえ。」
「どうして、来てくれたの?」
「ベルの音です。」
「本当・・・??」
「お嬢様が本当だと思われるなら、本当です。」
「じゃあ、あのベル・・・大切にするね。」
「はい。」
あたし達は、電車に乗って帰る。
家に着く。
黒夜さんは、「あ・・・・私は、余っているお部屋に泊まることになっておりますので・・・・」と言った。
うちに泊まる!?
ななななななな・・・・・何故!?
こんな中学生と、執事さんが屋根の下で・・・(///////)
「何・・・考えていらっしゃるんですか・・・・??」と黒夜さんは聞く。
「べ・・・別になんでもないよ!!」とあたしは答えてしまった。
「・・・・??」
あたしは、黒夜さんに「おやすみなさい!」と言って、ベッドの中に入った。
だって、顔を見合わせるのは恥ずかしいんだもん!!!!
机の上に黒夜さんから、もらったベルを確認してベッドについた。
執事さん大活躍だったな♪